2025年03月19日

Crazy Mirror Cube 222の解法1:概要

ブログ記事「ルービックキューブを自力で解いた時の思考回路」読みました。よく考えつくなぁと感心してしまいました。私は自力では一面すら完成できなかった記憶があります。できたとしても、二段目、中段入れは、島内 剛一先生の『ルービック・キューブと数学パズル』で世界一周と結びを知るまで、本当に手の打ちようがありませんでした。

さらには上面合わせ手順を自力で作り出してしまうとは、頭の論理性の素晴らしさだけでなく、丁寧に根気強く、様々なことを試していっていたのでしょう。それもまた素晴らしい力ですね。

私にはそのどちらの力も欠けているので、無理せずに行きます。

CrazyMirror222.JPG CrazyMirror222scr.JPG
についてですが、ようやくどうにか安定して揃えられるようになってきました。

不正常魔術方塊研究中心” でこの二階魔中魔魔方(鏡面、ではありませんが)については 1. 内円を揃えてから外郭を,2. 外郭を揃えてから内円を,3. 下層から上層へ、と三種類の動画が紹介されていましたが、私にはどれも合わなかったので、同梱されていた解説通りに揃えていっています。ただ、それだけではちょっといろいろやりにくかったので、自分流の手順も加えています。

まずこのパズルは Crazy で表されるパズル群の一種です。外郭は正方形の立体柱ですが、内部に円があり、
CrzMir22CenterFix.JPG
外郭を廻しても内円が固定されている面と、

CrzMir22CenterFollow.JPG
外郭の回転に内円が従って回転する面とがあります。

Dayan製 の Crazy 2x2x2 は内円固定面 0 と内円従属面 1 が、000, 001, 011 というように用意されている三種類の製品があります。1 の面は勝手に回ってしまうようですね。

Crazy Mirror Cube 2x2x2ShengShou(聖手)製で、内円固定面がある頂点に接する三面、内円従属面は内円固定面のそれぞれ対面にある、という構造になっています。

そして、内円が外郭と絶対に外れない隅が一つあります。それを固定隅と私は呼んでいます。固定隅を左奥下に置くと、前面・右面・上面が内円固定面、左面・奥面・下面が内円従属面となります。

上記の写真は、上が上面で内円固定面、下が下面で内円従属面を示しています。

固定隅を左奥下に置いて、たとえば F U2 R2 F2 U' R F' R' U' でスクランブルすると、
CrzMir22Scramble.JPG

となります。内円の位置合わせを分かりやすくするためにか、内円側面には溝が掘ってあり、その数で出っ張り度合いを測れなくもありません。私は 90° か場合によっては 180° 廻して、高さが合うかどうかを確認するようにしています。

このパズルの解き方は順に、

1. 固定隅を左前下に置いたときの、下段の前面の
CrzMir22Solve1LowerCircle.JPG
右前内円と左面の左奥内円(写真で青テープで 3, 6)を正しい位置に揃える。下段の左面及び奥面の内円はこの過程で勝手に揃ってしまいます。

2.
CrzMir22Solve2LowerCorner.JPG
下段の右前隅と左奥隅を揃える。続いて、右奥隅も持ち替えた上で揃える。

3.
CrzMir22Solve3BaseCircle.JPG
下面の内円を揃える。この過程で、上面の内円は勝手に揃ってしまいます。

4.
CrzMir22Solve4TopOrient.JPG
上段隅の向きを揃える。

5.
CrzMir22Solve5TopPermute.JPG
上段隅の位置を揃える。

6. 上段側面の内円を揃えられたら完成です。

3. で底面の内円が上面にある場合は R U' R' などで上段側面に降ろさなければなりません。その場合は一旦揃った下段隅が崩れてしまいますが、めげずにまた揃え直しましょう。

内円の動きは意外と制限されているので、気付いたら揃ってしまっていることも良くあります。6. の上段側面の内円も、揃わないときには手順をどれだけ廻しても揃わず、それなのに、ふとしたことで揃ってしまったりもします。

回転が甘くても頑張って廻ってくれます。廻してみると楽しいですよ。

それぞれの詳細はまたの機会に。

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posted by じゅうべい at 16:56| Comment(0) | 立方体と曲線

2025年02月26日

聖手二階魔中魔の中国語の解法動画の紹介

先日も書きましたが、先週放映された『薬屋のひとりごと』第31話、「選択の廟」で、ついに赤緑色弱ネタが語られましたね。ウィキペディアによると欧米では 1割、日本では 5%ほどいるそうですが、学校で色覚検査をしなくなったので、知らない人や意識しない人も増えているようです。

マンガは白黒でしたが、アニメは色がついていて分かりやすかったですね。私でも扉の色は、最初の赤と緑、次の茶色、最後の赤も全て識別できました。もちろん、色を見比べようと意識しているから分かるのであって、色をぱっと見せられて「何色?」と訊かれたら微妙だったかもしれません。

赤緑色弱は伴性遺伝するので、男性の発症率が 1割なら女性の発症率は 1%、保因者でも発症していない女性は赤と緑を識別できてしまうので…、というツッコミは控えておきましょう。両親が赤緑色弱でも、女性の場合はさらに赤と緑の識別能力が高い場合があるようで、なかなか単純にはいかない話ではありますが、そういう“色覚が他と異なる”人々がそこそこ、左利きと同じくらいいることを、これだけ人気が高いアニメ・漫画で紹介してくれたことは嬉しく思います。


「誰かのアラームで目が覚めて、今写真を撮りに行けという神様からのお告げだと感じて、外に出たら、霧がすごく濃くて、町中が光の反射で彩られていました。」

いいですね。こういう、雰囲気から何かを感じ取ろうとする能力って大事で、普段から磨いておかないといけないものと感じています。

タイムの、小数点をカンマ、値の区切りを空白で示しているのは、ヨーロッパの大陸式と感じました。英米豪と東アジア、中南米はイギリス式で、小数点をピリオドで示すので、「カリフォルニアなのに?」とやや不思議に感じました。


中国語では”聖手二階魔中魔”になるようですね(聖手 は ShengShou製の意味で、Dayan製とは回転が異なります)。45.36秒で揃えられるなんて信じられません。この方のYoutubeサイト、”不正常魔術方塊研究中心”は様々なパズルの解法動画を取りそろえていて、ボイドキューブとミラーブロックスの動画は 16年前、すごいですね。他にも解法動画として、レインボーノーチラススクエア2ギガミンクス などなどいろいろ他では見かけないようなパズルの解法動画を取りそろえてくれています。冒頭で「ダージャーハオ(大家好、”みなさん こんにちは”)」で始まるのもいい感じです。傀儡魔方1号の解法動画もありました。

この、聖手二階魔中魔(鏡面、ではありませんが)については 1. 内円を揃えてから外郭を,2. 外郭を揃えてから内円を,3. 下層から上層へ、と三種類も動画を用意して下さっていました。手順もいろいろと勉強させてもらっているところです。

聖手二階魔中魔も鏡面〜になると難易度がかなり上がりますね。私は内円に番号を振って
CrzMir22wNumber.JPG CrzMir22wNumberScrambled.JPG

上段は白、下段は青、側面は 1〜8、上下面は A〜D として識別できるようにして、手順の検討を行っているところです。

…この写真を撮るために、4手崩しただけで戻せなくなり、手順書や動画の手順を駆使してどうにか戻したところです。

ちなみに、同梱されている手順書の 6. 頂層角塊帰位 Permutation of last layer corners の手順、J式 CLL では三隅巡回の逆手順が間違っていて、鵜呑みにして廻すと下段まで含めて崩壊します。

手順書:R B R F2 R' B' R F2 R2

修正後:R B' R F2 R' B R F2 R2

背面廻しの回転方向がそれぞれ逆でした。またこの手順を廻すときには不動隅を左奥下にする必要があります。それぞれ気をつけましょう。

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posted by じゅうべい at 13:16| Comment(0) | 立方体と曲線

2025年02月21日

Crazy 2x2x2 の解説動画

いかのおすし さんがブログ「大阪に行ってきた|大阪キューブ会 2025冬」を書かれていましたね。雰囲気が伝わってきて、読んでいて楽しかったです。運営側も参加者も不慣れな分、熱い熱気がある、そんな雰囲気はさぞ素敵だったことでしょうね。

先日、娘の小学校でのクラブ活動での演奏会があったので奥さんと一緒に聴きに行ってきましたが(他に地域の手話サークルによる歌などもありました)、機器トラブルで待ち時間があったときに、前の席の幼稚園児くらいの女の子がヒマで振り向いてきたので、持っていた 2x2x2 を渡してみました。六色がいろいろ混ざり合って楽しんでもらえました。小学生っぽいお姉さんもいて、一面は揃えてくれました。返してもらったので、残りを揃えてみせたら、そのお母さんに「何かやり方とかあるんですか?」と聞かれてしまい、「覚えれば簡単です。私の娘は小学四年生ですけど、これも 3x3x3 も揃えられますよ」などと話しました。機器が直って幕が上がったので、話はそこまでになりましたが、“ルービックキューブ”に興味を持ってくれている人は意外に多いですね。

キューバーの方々が、そういう人々にちょっとした機会に実演して下さったら、とも思いますが、実際にはなかなか難しいのでしょうね。

そうそう、わじまじさんが「いつの間にかFTOの新しい解法できてた」と、Nautilus(ノーチラス:オウムガイのこと)手法を紹介して下さっていましたね。ぱっと見は わじまじさんによる「FTOの揃え方〜Bencisco Method〜」とどう違うのかよく分かりませんでしたが、勉強してみたいと思います。…今週末はまた実家に行くのですが、父が寝た後、意外に時間が取れないので、その勉強が何も進まない可能性も高いのですが。

はパズルとしては六色版と同様なので、解法動画をいくつか見つけました。

おなじみの SuperAntonioVivaldi さん の他に Rubik Specialist さん(やや声が籠っていて聞きにくかったです)、スペイン語ですが、Victor Martinez さんRobert Cubes さん(Circle 2x2 で検索ヒットしました)の解説もありました。…mf8 製での解説は、円内の挙動が ShengShou 製とは異なる場合があるので注意が必要です。

あとは Brent Richiter さん(言葉は聞きやすく、また笑い声が入っていていい感じです)が、
Part 1, Part 2, Part 3 (Strategic Moves),

など、一つ一つの動画は 5分程度に留めて、いろいろ分けて紹介して下さっています。私も勉強してみようと思います。

この方は、Master PyraminxFace-Turning Octahedron (FTO) についても解説動画を作って下さっているので、興味ある方はぜひご覧下さい。

posted by じゅうべい at 13:48| Comment(0) | 立方体と曲線