2024年09月03日

分析説明付きの目隠しキューブ動画

スーパードクターK』の続編『K2』が 9月8日まで無料で 40巻、406話まで読むことができます。

やや昭和テイストで荒唐無稽なところもあった前作『スーパードクターK』と比べて、この『K2』では、裏社会などの風味は抑えて、医療技術、特に外科手術についての描写が秀逸な作品となっています。

医学部の先生が学生に読むことを勧めるほど(かつてネットでそのような記述を見かけたのですが、今回は見つけられていません)の医療漫画としての傑作です。あと 5日、一日 80話は難しいかもしれませんが、最初の 20話を読むだけでも充分に楽しめます。お勧めです。

そうそう、目隠しキューブを解きながら、そのときの分析を文字で画面に表示している動画を見ました。

しゅがりすさん悪牛さんK.H.Cuber さん、みなさんすごいですね。こんなにも速く分析して、さらに速く廻してしまうとは、本当に恐ろしい限りです。

見ているだけで「すっごいなー」と思う一方、「あ、自分には絶対無理」とも思ってしまいました。分析と廻しの双方で、私の開眼の 3x3x3 より速いのですから。

すごい人々の頭の中のすごさを堪能させていただきました。眼福の至りですね。

posted by じゅうべい at 15:26| Comment(0) | 目隠し競技

2023年11月21日

J式 BLD 3-style手順をそれぞれ A4一枚に


「手順が 12種類しかないので、セットアップと合わせて、さらに短縮した形も作れそうです。n t anti Niklas を "のて6"とか。文字組(レターペア)と併せて覚えることも、そんなに無茶じゃないのでは?」

などと書きましたが、実際にJ式 辺手順隅手順を語呂合わせでA4 一枚にまとめてみました。

まず隅手順から。
3style_CornerURF_compact.jpg

続いて辺手順です。
3style_EdgeUF_compact.jpg

隅手順 378手、辺手順 440手を、それぞれ A4 一枚に収めたのは世界でも例がないでしょう。画像ファイルは提示用なので下が切れてしまっていて、そのぶん右に位置と文字の対応も示せています。Excel から最初の 1ページだけ印刷しても問題ありませんが、pdf ファイルも用意しました。

私の謎のレターペアも、世間の人々には使いにくいでしょう。Excel の立方体展開図にある文字を変更すれば、表のレターペアも自動的に変換されます。

セットアップの文字は以下のように語呂合わせしました。

t (U) → た,t- (U') → て,t2 (U2) → と
e (R) → あ,e- (R') → い,e2 (R2) → お / n (B) → な,n- (B')→ ね,n2 (B2) → の
w (L) → わ,w- (L') → ゆ,w2 (L2) → よ / s (F) → さ,s- (F') → せ,s2 (F2) → そ
b (D) → ば,b- (D') → び,b2 (D2) → ぼ
x → く,z- (z' 持ち替え)→ ぜ

これらも Excel シート上で簡単に変更できます。

正時計廻しをア段,反時計廻しをイ段かエ段,180°廻しをオ段、J式回転記号の文字の読み方(重複する場合は二文字目)の行を用いる、と統一しましたが、w (west に由来)はワ行はウィ・ウォを用いると識別に支障を来すので、ゆ・よ を用いています。”よ”はともかく、”ゆ”は他と混じりそうで嫌でしたが、已むを得ません。

辺移動手順は基本が正反それぞれ 4手順づつなので、1〜4 を正時計廻し、5〜8 を反時計廻しとし、同じ初手について 4で割った余りが同じになるように並べました。中層三角手順は廻す面のラテン文字で表記し、M' が先の手順は 反時計廻しの counter clockwise の c を添えることにしました。

隅移動手順は正反それぞれ 6手順づつなので、最初は 1〜6 を正時計廻し、7, 8, 9, A, B, C を反時計廻し(発想は十六進数の一文字表記です)で考えましたが、A〜F とすべてラテン文字表記にするように統一しました。

例として、URF バッファーでの BDR BLD (この表ではレターペアは”のち”)は J式略号では「のた2」となり、[n2 t : Niklas]、つまり n2 t (e- t w t- e t w- t-) t- n2 (WCA表記で B2 U (R' U L U' R U L' U') U' B2)を廻せばいいことになります。記憶力に秀でた人なら、レターペア 818種類それぞれに対する短い文字数の語呂合わせを併せて覚えることも、そんなに大変なことではないでしょう。…私にとっては簡単ではありませんが。

まぁ、普通の方は BLDライフ の 3-style リンク集 にある、様々な素晴らしい記事を参考にされる方が、一般的な知識と技術が身について良いのでは、と思いますが、もしこんな変わったやり方にも興味を持っていただけるようなことがあれば嬉しいです。

もちろんこれらの手順を私はまだ全然覚えられていませんが、時間を見つけて試してみたいと思っています。

posted by じゅうべい at 13:26| Comment(0) | 目隠し競技

2023年11月14日

J式 BLD Corner 3-style手順

目隠し競技(Blindfolded solving, BLD)のJ式 辺手順に引き続き、隅手順も完成できました。バッファは URF になっています。
3style_CornerURF'.jpg

レタリング Excel シート早稲田大学ルービックキューブサークルが用意して下さったもののアレンジなのも、主にGraham の手順(稀に隣に用意した Max の手順)を 2回廻し、求めるレターペアの移動になっていることを確認して、セットアップを考えて自分の手順を廻していったのも J式 辺手順と同様です。

J式 CLL は上面における 左前→右奥→右前→左前(すべて上面を向いているなら UFL→UBR→URF→UFL)の三点正時計移動(正時計という表現は一般的ではありませんが、J式では時計廻りを意味します)
CLLmoveDirection.jpg

で構成されていますが、CLL (Speedsolving.com Wik でも Roux でも) における三点交換は U, T, L, S, aS, H, Pi に加えて A (already oriented, 隅向き替えなし、実質 PLL の A-perm)、合計 27手順(8 分類にそれぞれ 0, +, -, 2 があり、H は 0, - のみ、A は 0 のみ)あるのですが、辺の向きが変わったり、移動してしまう手順は利用できません。

利用できるのは、三隅巡回 (A0), Niklas (aS0), S0, U2, T2, L0 の 6種類のみです。

これだけで対応すると共役(セットアップ)があまりに難しくなりすぎるので、それぞれの逆手順も用意しました。

上面における 右奥→左前→右前→右奥(すべて上面を向いているなら UBR→UFL→URF→UBR)の三点反時計移動
counterCLLdirection.jpg

で、上記の正時計手順の逆手順が、反三隅巡回, anti Niklas, 反aS0, 反L0, 反L2, 反U+ の 6種類のみです。後半四つは頭に”反”をつけて反時計回りであることを示していますが、隅の上面が向く方向は J式CLL の

CLLall.jpg
のままにしてあります。

Niklas       e- t w t- e t w- t-                           anti Niklas      t w t- e- t w- t- e
三隅巡回    e2 s2 e- n- e s2 e- n e-                反三隅巡回     e n- e s2 e- n e s2 e2
S0            n w- t2 w n- w- n t2 n- w                反aS0             w- n t2 n- w n w- t2 w n-   
U2            w s- w- n w s2 w- n- w s- w-          反L0               w s w- n w s2 w- n- w s w-   
T2            e n e- s e n- e- s-                         反L2               s e n e- s- e n- e-   
L0            t- w- n- w s- w- n2 w s w- n- w t    反U+              t- w- n w s- w- n2 w s w- n w t

Niklas, anti Niklas, T2, 反L2 が 8手と短く、三隅巡回(正・反)が 9手、S0・反aS0 が 10手、U2・反L0 が 11手(5+1+5手)、L0・反U+ が 13手(1手共役の後、5+1+5手)となっており、L0 はともかく(私は慣れてしまっているので…)反U+ はできるだけ使いたくなかったのですが、セットアップを 3手以下、その際、下段廻しは用いない(初期に私が苦しんだので。CLL 手順にも下段廻しはありません)、と制約を設けたので、セットアップで無理をするくらいなら、素直に L0・反U+ を使った方がマシ、という結論になりました。

ただ、やはり J式表記の手順表など、使って下さる方は(おそらく殆んど)いないでしょうから、辺手順と同様に、この隅手順についても、WCA表記に変換したものも用意しました。

3style_CornerURF_WCA.jpg

これまた、WRCC仕様なので、レタリングの変更も簡単です。
手順名称は、三隅巡回は A, Niklas は aS0 とし、"反”手順には counter clockwise の c を付与しました。右列に、手順の全体を示しましたが、[ : ] のコロンより左側の部分がセットアップ、右側の部分が手順を開いたものとなっています。コミュテーターの形で書いても良かったのですが、三隅巡回など、コミュテーターとして理解しにくい手順もあったので、そのままにしてあります。

手順が 12種類しかないので、セットアップと合わせて、さらに短縮した形も作れそうです。n t anti Niklas を "のて6"とか。文字組(レターペア)と併せて覚えることも、そんなに無茶じゃないのでは?と希望的観測も持てるようになった気がしています。…まだやっていませんが。

これまたマニアックな産物ではありますが、ごく少数の方にでも、興味を持っていただけることがあったら嬉しく思います。

posted by じゅうべい at 13:48| Comment(0) | 目隠し競技