2024年08月28日

Bram & Oskar Gear 2x2 plus、届きました

台風10号、恐ろしいですね。みなさん、どうぞお気を付け下さい。…金曜晩発の夜行バスで実家に行く予定ですが、バスが動かなかったら、行った先が豪雨だったら、などなど、いろいろ不安でいるところです。

望月シンジさん、シンクロニシティのキューブアート展のイベントで見事に背中越しでの目隠しキューブを成功、素晴らしいですね。普段できていることでも、人前では緊張して失敗しがちなものなのに、お見事でした。

HK Now Store や The Cubicle で見かけていてずっと欲しかった Bram & Oskar Gear 2x2 Plus、ようやく入手することができました。トリコンの皆勤賞ポイントが使えて、お安く入手できたのもありがたかったですね。

BraOsGear.JPG BraOsGear_BNW.JPG

上白,前緑,右赤,左橙,下黄,奥青の世界配色、まぁ今どきは当然ですね。

歯車が中層にだけ入っているので、上面廻し(U, J式回転記号で t)は廻せますが、
BraOsGear_t.JPG

右面 90°廻し(R, J式回転記号で e)のあとは
BraOsGear_te.JPG
歯車があるので上面は廻せなくなります。側面廻しは 180°回転が基本となるようです。

制作者のOskar氏自身による紹介動画に続いて、Tony Fisher さんによる動画が見つかりました。主に廻しているのは 7歯の、plus がない方ですが、面倒さが想定されるので、私はとても手が出せませんでした。

たくさん解法動画を載せて下さっているPuzzle Enigma さんこのパズルの動画を作ってくれていましたが、まだ開封と大きさと重さを測定しているだけ、今後に期待したいですね。

変に引っかかることはなく、廻しやすいです。歯車のパズルは歯の数に応じただけの回転量が要求され、この plus のパズルでも、6回転、360°x6 (U24) でようやく歯車の位置と向きが揃いました。360°x1, 3, 5 で奥面の青歯車が緑面に来ます。

plus でない 7歯のパズルでは 360°x7x4 の回転量が要求されるかもしれません。恐ろしくて、とても手が出せませんね。

入手した plus の方も、そう簡単に手は出せませんが、徐々に手を出していきたいと思います。

続きを読む
posted by じゅうべい at 11:39| Comment(0) | 歯車

2023年04月25日

Timur ギア スキューブ、懐かしいですね

日曜日は娘の要望もあり、選挙に行ったあとに朝マック、となりました。奥さんの、小学校のときの同級生の従兄弟が出馬していて(すみません、その方には投票していません)、晩にはその材木屋さんの前に 10人くらいの人だかりができていました。当確が出たらお祝い、という雰囲気でしたね。小さな町なので(県庁所在地の市の隣町ですが)、最多得票者も三桁の得票で、当落は 5票差でした。自分の一票が影響するかと思うと、選挙を肌身で味わえましたね。

前回の記事の”こんな遅い奴がいなくなっても世界は変わらないんだし”は我ながらその通りと思いますが、自分がキューブを楽しめているのなら、世界がどうなろうと気にせずに、自分が楽しんでいるのは構わないだろうとは思いました。人の迷惑にならない範囲でなら。

わじまじさんのツイートにあった Timur ギア スキューブ、とても懐かしかったです。私がうにょうにょいじっていたのは、もう二年前になるのですね。その頃は一時期、TORIBO では品切れになっていたようですね。

Timur05e前隅ズレアップ.JPG

体験していただけたらと思います。

Pyraminx_tanoc さんの、オンラインピラミンクス大会の企画、実現できるといいですね。私は今はちょっと忙しくて、トリコンでもピラミンクスに参加できていない状態ですが、秋になっても続いていたら参加を検討します。…L4E は覚えていても、廻すのが遅いんですよねぇ。

posted by じゅうべい at 15:29| Comment(0) | 歯車

2021年08月04日

David Gear 10:試し解き

デビッドギア、David Gear's cube
DavidGear左黄右列青白.JPG DavidGear歯車小回転.JPG
の試し解きを、ようやくですがやってみましょう。スクランブルは前回の通り、2x2x2 の面廻しの直後に同方向に隅歯車も廻す、3回ある 180°回転では 1, 3回目は ++, 2回目は –– で廻すことにしたいと思います。

回転記号はいつも通り、島内先生の S式に由来した J式表記で、
DavidGearNoteETS'.jpgDavidGearNoteWNB'.jpg
歯車以外は普通の 2x2x2 として、左図の t (WCA表記で U), e (WCA表記で R), s (WCA表記で F)、中央図の w (WCA表記で L), n (WCA表記で B), b (WCA表記で D)で、それぞれ、反時計廻しをする場合は"-"を本来は肩付きで表記しますが、このブログでは肩付きを利用出来ないのでそのままで示します。できるだけ、WCA表記をカッコ書きか / のあとに併記しようと思います。

DavidGearNoteGear'.jpg
歯車の回転については、一面分(120°)時計廻しを "+"、反時計廻しを "–" で表すことにします。e – と e- が全く異なる(一つめが右面時計廻しのあと歯車を反時計廻し、二つ目が右面を反時計廻し)ので、どうぞご注意を。世間ではこの隅歯車回転を、時計廻しは G、反時計廻しは G' で表しているようです。

さて試し解きについては、これも前回図を作った関係もあって、先週のTORIBO コンテストの 2x2x2 のその1の
U' R U2 R' U' R' U2 F R' F U2
を流用した、
U' – R + U2 ++ R' – U' – R' – U2 –– F + R' – F + U2 ++
Sc21L4a.jpg
でやってみましょう。右下にあるのは前回お話ししたとおり、背面を前から透視した図です。x' y2 で持ち替えて、

Sc21L4a#1_xy2.jpg
t2 (U2) で Guimond の右前・右T の形ですね。

RightFrontUp.jpgRF6TRight.jpg
b e2 t- e / D R2 U' R

つまり初期状態で隅歯車の向きは合っています。…意外と合ってないことは少なく、先週のTORIBO コンテスト 2x2x2 を流用したスクランブルでは、合っていないのはその3だけでした。

ですので、普通に 2x2x2 として隅歯車を揃えてしまいます。
t2 ・ b e2 t- e ・e2 t w2(上下棒)・y- ・e b- e n2 e- b e- (上対角下前)・t2
/ U2 (D R2 U' R)(R2 U L2) y- (R D' R B2 R' D R') U2

ですね。
Sc21L4a#02_222.jpg
この時点で合っている面歯車が、青2, 赤2, 白1、とかなりのラッキー状態なのが分かります。本来、6面x4 = 24 を合わせなければならないのですから。

さらに、クロス平行 (t- + t- –) e2 (+ t – t-) e2 t2 / (U' G U' G') R2 (G U G' U') R2 U2 で黄2, 橙1 までいきなり揃います。揃えて x 持ち替えで
Sc21L4a#03_CrossPara.jpg
二面交換昇りで青が一つ揃いますが、交換で上面に上がった黄の処理に困ります。この黄は青面から直接移動させた方が良いでしょう。ですので、y' (t+ + t- –) e2 (+ t – t-) e2 (面内交換) y / y' (U' G U' G') R2 (G U G' U') R2 y で退避させてから、

二面交換昇り
– t- e t2 (+ t- –) e2 (+ t – t-) e2 t- e- t + / G' U' R U2 (G U' G') R2 (G U G' U') R2 U' R' U G
で以下の通りになります。
Sc21L4a#04_SetBlue#3.jpg
z' 持ち替えで二面交換降り
t- e t2 (+ t- –) e2 (+ t – t-) e2 t- e- t / U' R U2 (G U' G') R2 (G U G' U') R2 U' R' U
Sc21L4a#05_SetYell#03.jpg
y' 持ち替えに面歯車反時計廻し ––– (G' G' G)で
Sc21L4a#06_y'---.jpg
またも二面交換降り
t- e t2 (+ t- –) e2 (+ t – t-) e2 t- e- t / U' R U2 (G U' G') R2 (G U G' U') R2 U' R' U
ついでに、z' 持ち替えでさらに二面交換降りを廻して、
Sc21L4a#07_SetY#4B#4.jpg
だいぶ揃ってきましたね。どうも判断に迷うのが一番時間を喰うようなので、入れやすい二面交換があればどんどん入れていくようにしています。

z2 持ち替えをして、y' (t+ + t- –) e2 (+ t – t-) e2 (面内交換) y / y' (U' G U' G') R2 (G U G' U') R2 y のあとに二面交換昇り・降りを連続して行い、さらに +++ (G G G ) で面時計廻しの後さらに二面交換昇りを廻すと、
Sc21L4a#08_SetGx3.jpg
緑が一気に 3つ揃いました。現在はこれ以上効果的な手順は発見されていないので、手間を惜しまず、どんどん二面交換で揃えていってしまうのが速さに貢献してくれそうです。

緑面の橙と橙面の緑を交換したいのですが、このままでは位置が悪いですね。x 持ち替えの後、前上・右下交換
(手順としては上前下対角 二四平行 上前下対角)
WheelExRlowerFupper.jpg
e- t e- n2 e t- e { w (t- + t- –) e2 (+ t – t-) e2 t2 w- } e- t e- n2 e t- e
/ R' U R' B2 R U' R { L (U' G U' G') R2 (G U G' U') R2 U2 L' } R' U R' B2 R U' R

で緑面の緑・橙を交換して、
Sc21L4a#09_ExFupperRlower.jpg
x y' 持ち替えの後に二面交換降り
t- e t2 (+ t- –) e2 (+ t – t-) e2 t- e- t / U' R U2 (G U' G') R2 (G U G' U') R2 U' R' U
で、
Sc21L4a#10_SetG#4O#2.jpg
ここまで揃ってきました。
なんとなくですが、右面前上・左面前下を前面と交換する三面交換を廻してみたいですね。そのためには左右の白面の橙を面内交換したあと、全面の左列の赤橙を交換したくなりますね。それは z 持ち替えの後、前上・右下交換(手順としては上前下対角 二四平行 上前下対角)を実行して z' 持ち替えで戻せばできますね。
Sc21L4a#11_SetPre3Face.jpg
となるので、三面交換手順
WheelEx3FacePara.jpg
e2 (t2 + t- –) e2 (+ t – t-) e2 t- e2 / R2 (U2 G U' G') R2 (G U G' U') R2 U' R2
を廻しましょう。
Sc21L4a#12_Last2.jpg
これはラッキーですね。x' 持ち替えして、
左右上奥交換(右一左四&前下交換, 手順としては、上下前 一三平行 上下前)
WheelExL4R1_F23.jpg
e2 t- e2 t-2 s2 t- e2 { e (t- + t- –) e2 (+ t – t-) e2 t2 e- } e2 t- e2 t-2 s2 t- e2
/ R2 U' R2 U'2 F2 U' R2 { R (U' G U' G') R2 (G U G' U') R2 U2 R' } R2 U' R2 U'2 F2 U' R2

で完成です。以前はこの手順は下前で共役していました。上前の二隅が移動に関連していないのでこちらでも構わないことが分かりましたが、上下前の方が絶対的に廻しやすく、トラブルも少ないですね。

似たような手順しか用いていないことがお分かりでしょう。ただ、多少の工夫が判断できれば、より効率よく合わせていけると思います。

初期状態では隅歯車が揃わない例もやってみましょう。先週の TORIBO コンテスト 2x2x2 その3
U2 R U' F U2 F' R U2 R F' R'
を流用した、
U2 ++ R + U' – F + U2 –– F' – R + U2 ++ R + F' – R' –
Sc21L4c#00.jpg
では、t- z (U' z) で
Sc21L4c#01_t-z.jpg
となり、このパズルでは赤の対面色は白なので(黄の対面色が橙、青−緑の関係は維持されています)、右上前の白の向きがおかしいことが分かります。上面の右前・左前・左奥の 3つは本来は全て反時計廻しで上面に向かなくてはなりません。なので、”向きが合ってない面がさらに合わない向きになるように”、つまり隅歯車を+ (G) で時計廻しして、
Sc21L4c#02_plus.jpg
の状態から始めましょう。x2 で黄橙が Guimond の右奥・対角降りになっているのが分かります。
RightBackUp.jpgRB1DiagDn.jpg
e- t- e (R' U' R) のあと、t2 (U2) で奥右左 e2 b- e2 (R2 D' R2)、y' 持ち替えと t2 (U2) の後、上下前、e2 t- e2 t-2 s2 t- e2 (R2 U' R2 U'2 F2 U' R2) に t- (U') で隅歯車を完成させ、
Sc21L4c#03_222.jpg
青がいい位置にあるので、せっかくなので e + e- – (R G R' G') で下面の青を、+ (e + e- –) – (G R G R' G' G') で上面の青をそれぞれ揃えてしまいましょう。こういうのが判断できるとお得ですが、いいスクランブルではそこそこ面歯車も揃ってしまっていて、左右面以外を崩すこのような手順は使いにくいことが多いですね。せっかくなので白も y のあと + e – e- (G R G' R') で一つ揃えてしまいましょう。
Sc21L4c#04_SetBx2Wx1.jpg
z y' して二面交換昇りで黄青、y x して左右上奥交換で黄橙、面内交換後に y して二面交換昇りで白の 3つめが入り、
Sc21L4c#05_3Proc.jpg
z' して +++ (G G G) のあとに二面交換昇りで青面が揃い、x して
Sc21L4c#06_PreSetW#4.jpg
ここで、右前上-左前下交換(右四左二&前対角交換, 手順としては、下前 三面 下前)
WheelExL2R4_F24.jpg
e s- e n2 e- s e n2 e2 { e2 (t2 + t- –) e2 (+ t – t-) e2 t- e2 } e s- e n2 e- s e n2 e2
/ R F' R B2 R' F R B2 R2 { R2 (U2 G U' G') R2 (G U G' U') R2 U' R2 } R F' R B2 R' F R B2 R2

で白面も揃います。二面交換昇りで橙緑を揃えてから 前上・右下交換をし、
Sc21L4c#07_Last6.jpg
y 面内交換 (t + t- –) e2 (+ t – t-) e2 / (U G U' G') R2 (G U G' U') R2 y' x 二面交換昇りで緑 3つめ、 y 面内交換 y' z' 二面交換降りで赤黄まで揃います。– – – (G' G' G') で残った 3つの位置をずらしましょう。
Sc21L4c#08_Last3.jpg
残るは 3つ、左面下段に 2つ、右面前下に 1つを揃えます。e- s- t2 e2 (R' F' U2 R2) でいかがでしょう?
Sc21L4c#09_Rotate3.jpg
左下・右前下三点移動
Wheel3RotateL23R3'.jpg
の逆手順となるので、手順としては 一三平行 上前下対角 一三平行 上前下対角、
[{e (t- + t- –) e2 (+ t – t-) e2 t2 e- } e- t e- n2 e t- e]^2
/ [{R (U' G U' G') R2 (G U G' U') R2 U2 R' } R' U R' B2 R U' R]x2

最後は位置合わせの逆手順、e2 t2 s e (R2 U2 F R) で完成です。
慣れないと、この三点移動の三つ目の配置に手間取るかもしれません。前面の右下にいるときが一番面倒で、e s e- s- e (R F R' F' R) で配置できます。その上、前面の右上なら t- e2 (U' R2) で簡単なのですが。

長々と失礼しました。読み直してみても、このパズルがなければとても理解不能で、このパズルを入手することが困難な現状、需要のない、独りよがりな内容となってしまいました。

このデビッドギア David Gear を購入していじり倒していたのが 2014〜2015年、もう 6年以上経つのですね。生まれた娘が小学生になるだけの年月です。その間に V2 が発売され、どちらも tribox では購入できなくなり、時代の流れを感じます。

ただ、現在においても、少なくとも私はずっと廻し続けてしまうほど楽しめました。私はこのパズルが好きです。そういう方が少しでも増えてくれたら、本当に嬉しく思います。

posted by じゅうべい at 18:37| Comment(0) | 歯車