2020年11月04日

Face-turn Octahedron19:試し解き1再

寒くなってきましたね。さすがに、耐寒性能の高い私も朝の通勤時はシャツを半袖から替えました。屋内では袖をまくっています。

面転八面体、Face-turning Octahedron、
FaceturnOctahedron.JPG

六つ組を辺を合わせて組めるようになったので、試し解きその1をやり直してみましょう。

毎度のことですが、J式の回転記号は以下の通りで、反時計廻しは "-" を(本来は右肩に)つけます。面は大文字で示します。図示できていない真後ろの面の回転は a (面としては A)とします。
FaceTOct_notation'.jpg

全体の持ち替えも再掲します。一般的な記号 と同様に、
FaceTOct_notation_object.jpg
とし、手前から奥への垂直180°回転を x2、水平180°回転の後に手前の頂点を底面に接するように下げる回転を y2 x-、左から右への180°回転の後に手前の頂点を底面に接するように下げる回転を z2 x-、とします。

加えて、FTO Notes に従い、e 回転の動作で全体を廻すことを eo (o は object?)とします。解りにくいかとは思いますが、図と合わせてご確認ください。

まずは FTO NotesExample 1:
L’ U’ R BL F’ R’ L BL’ U B’ D L B’ F’ R’ BR’ BL BR F’ D’ BR’ BL U D’ BR

スクランブルは FTO Notes に合わせて、彼の言う U面、J式での前面(S)を白、彼らの言う F面、J式での底面(D)を赤で廻しました。これは違う様式もあるようです。いずれ統一されていくことでしょう。

以前にも書きましたが、FTO Notes の色を英語で、ここでの色を日本語で書くと、
White→白
Yellow→緑
Orange→赤
Magenta→青
Sky Blue→紫
Red→灰
Blue→橙
Dark Green→黄
となります。
私は白・緑・青くらいしか比較検討していませんが、ちゃんと廻せたかの確認としては問題なさそうです。

以前もお見せしましたが、写真としてはこんな感じになります。

上記写真は FTO Notes と向きを合わせましたが、30°持ち上げて水平180°回転するより、縦180°回転の方が楽なので、以後はそれを右において図示させていただきます。

Ex1#1_ScrampleF.jpgEx1#1_ScrampleH.jpg

まずは青の六つ組から解いていきましょう。以前の通り、
s- t n- t- n- で
Ex1#2_Blue6F.jpgEx1#2_Blue6H.jpg
辺が白→橙→灰と正しく並ぶ青六つ組が作れます。できた青六つ組を x2 で底面に向き替えて
i- t i- t- / s- n t- n- t で
Ex1a#3_Purple6F.jpgEx1a#3_Purple6H.jpg
辺の位置が合った紫の六つ組ができました。"/" の前でできた 4-2 を合わせる時点で白-橙の辺位置が合っているので、それを維持するように、4 から塁を切って N面の 2 に合わせて 3-3 を作ることで、辺位置が合う六つ組が作れます。

続いて、青の隅を合わせましょう。辺位置を確認して合わせます。
e w- a- で揃いした。これは楽でしたね。もちろん、持ち替えて廻して構いません。
Ex1a#4_BlueCF.jpgEx1a#4_BlueCH.jpg
次は紫の隅です。またまたラッキーにも、青面回転は不要でした。

残る紫の二隅は奥と右にあるので時計移動が必要ですね。上面なので
s- i s- e- s i- s- e s- で位置が合います。y- で水平反時計廻し 120° 持ち替えて
Ex1a#5_PurpleCRotF.jpgEx1a#5_PurpleCRotH.jpg
となります。手順は size-sizes などと語呂合わせしましょうか。J式は e, s, t を含むので語呂合わせがしやすいですね。…世間の多数の人は、手順を語呂で覚えようとはしないと思いますが。

紫面で確認できますが、隅向きは奥は合っていて右は合っていません。自動的に左も合っていないことが分かります。合わせる面を前面(S面)において、
s i- b n b- i で向きが合いました。また y- で持ち替えて、
Ex1a#6_PurpleCOriF.jpgEx1a#6_PurpleCOriH.jpg
本来なら紫面の辺位置を隅と合わせる必要があるのですが、今回は既に合ってしまっています。ラッキーですね。

続いて緑・黄の塁合わせです。一つ目はそのまま
ej n ej- n-
で入ります。

二つ目はs- n で共役(セットアップ)してej n ej- n- の手順を廻してから n- s で戻しますが、手順の最後の n- 共役戻しの n- とキャンセルされ、
s- n (ej n ej-) n s
でよくなりました。

もちろん、n- で共役して y で持ち替えて wj- i- wj i と左奥側面→前面の塁移動手順を廻してもいいのですが、私は混乱が怖くてそちらの手順はあまり使いません。

続いて、赤橙白灰四面の塁合わせです。y- で左前面(W面)前の赤→上面(T面)奥の白の交換が見えます。
Ex1a#7a_RuiWR_F.jpgEx1a#7a_RuiWR_H.jpg
左から上の前上げ
ej (s- i s) ej- (s- i-s)

y- で今度は左前面(W面)右の白→右前面(E面)上の赤→上面(T面)左の灰の三点交換が見えます。
Ex1a#7b_RuiWRY_F.jpgEx1a#7b_RuiWRY_H.jpg
三点交換の左前から上に上げる手順の逆手順、
n t (ej (s- i s) ej- (s- i- s)) t- n-

白の塁は揃ったので y- so- で
Ex1a#7c_RuiOY_F.jpgEx1a#7c_RuiOY_H.jpg
右前面(E面)の灰と上面(T面)の橙を交換しましょう。上面共役の右から奥に上げる手順です。
t ((s n- s-) wj- (s n s-) wj) t-

Ex1a#7d_RuiRY_F.jpgEx1a#7c_RuiOY_H.jpg
続いて左前面(W面)の灰と上面(T面)の赤を交換しましょう。W面共役の左から奥に上げる手順です。
w- ((s- i s) ej (s- i- s) ej-) w

これで塁は揃いました。続いて辺合わせ、まずは緑面が簡単です。x2 io- で緑面を上にして、
Ex1a#8a_EdgeG_F.jpgEx1a#8a_EdgeG_H.jpg
上三辺 反時計廻し、
(e t- e- t-)x2

so- で持ち替えて
Ex1a#8b_EdgeRtoF_F.jpgEx1a#8b_EdgeRtoF_H.jpg
三辺交換:右→前の手順を逆に廻したらしたら完成です。
e- (wj- ej wj) e (wj- ej- wj)

手数は、
青六つ組 5 + 紫六つ組 9 + 青隅 3 + 紫隅位置 9 + 紫隅向き 6
+ 塁:(緑黄 4+(2+4+2-1) + 赤橙白灰 8+12+10+10) + 辺 8+8
= 32+(11+40)+16 = 99手、なんと 100手を切りました。

ポップ(小片が外れること)しにくいパズルが販売されるようになれば、ルービックキューブ、333 よりちょっと時間がかかる程度で廻すのが普通になるかもしれません。

いま、ちょっと廻してみたら、最速で 5'16"、5回の平均が 6'15" でした。目と手と頭の廻りが速い人なら 1分は切れると思います。

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posted by じゅうべい at 12:42| Comment(0) | Octahedron

2020年10月30日

Face-turn Octahedron18:2つめの六つ組で辺合わせ

面転八面体、Face-turning Octahedron、
FaceturnOctahedron.JPG
の J式解法で、2つめの六つ組でも辺合わせを意識してみましょう。

毎度のことですが、J式の回転記号は以下の通りで、反時計廻しは "-" を(本来は右肩に)つけます。面は大文字で示します。図示できていない真後ろの面の回転は a (面としては A)とします。
FaceTOct_notation'.jpg

最初の六つ組を上面に作ったら、それが底面に来るように持ち替えて、二つ目の六つ組を前面に作るのですが、
FTO_2ndCenter_Front.jpg
作り方の基本方針は最初の六つ組と同様です。

3-3 で合わせる前の 4-2 の時点で辺の組み合わせが合っている(紫面を組むのなら、辺は時計回りに白→赤→橙→白の順)なら正手順で、違っているのであればそれを調整できる反手順で 3-3 にする、というのは変わりません。さらに、4-2 の 2 で 4のうちの3 をどかしながら、残った 1 に 2 を合わせて 3 を作るのも同様です。

ただし、底面は崩せないので、廻せるのは S(前面), T(上面), N(右背面), I(左背面) だけです。

以下に並べた図は、左が左奥面(I面)と前面(S面)、右が前面(S面)と右奥面(N面)の組み合わせにしています。

4-2 で 2 が 4 を追いかけ、4 は逃げている向きと言いましょうか、そのような基本的な組み合わせの手順は
FTO2ndCenter_4-2L'.jpgFTO2ndCenter_4-2R.jpg
正:s i / t i- t-                            s- n- / t- n t

反:t- s t                                    t s- t-

正手順の最初の 2手は向きを変えているだけです。正手順では合っている辺が分断されないように気をつけ、反手順ではむしろどうにか分断するように心がけます。

上記の逆並び、2 が逃げ、4 が追う並びなら、
FTO2ndC_4-2L2.jpgFTO2ndC_4-2R2.jpg
正:i- s- / t i t                            n s / t- n- t

反:t- s- t                                  t s t-

このあたりは手順を覚えるのではなく、理解して身につけるものでしょう。全てを列挙しきることは不可能です。六つ組その2を組んだ後に辺位置が逆であることに気づいたら、反の逆手順で 4-2 に戻してから正手順を廻すと良いでしょう。t s- t- / n s t- n- t あたりが廻しやすいかもしれません。

5-塁は、初手の t・t- で 4-2 を作った後に意識して工夫して廻せば、同じ 5手で辺を揃えて六つ組を作れます。”向き合っている”といえる組み合わせだけを示します。
FTO2ndC_5rui_Ls.jpgFTO2ndC_5rui_Rs.jpg
正:t- n / t- n- t                       t i- / t i t-

反:t- s- / t s t-                        t s / t- s- t

5-辺も 5手で揃いますが、5 を S面において手順を廻して、完成は N・I 面になるのでご注意を。これも、互いに向き合っている組み合わせの手順だけ示します。
FTO2ndC_5hen_Ls.jpgFTO2ndC_5hen_Rs.jpg
正:t s- / t i t- (完成は I面)        t- s / t- n- t (完成は N面)

反:t i / t- s- t (完成は I面)        t- n- / t s t- (完成は N面)

4-2 が向き合っている場合には、2 で 4 のうちの 3 をどかしても、残った 1 とで 3 を作ることができません。その場合は、いったん 5-塁 を作ります。…5-辺を作っても構いませんが、私はこの方が楽に感じました。
FTO2ndC_r4-2Lup.jpgFTO2ndC_r4-2Rup.jpg
正: s- t- s / t i- / t i t-             s t s- / t- n / t- n- t

反: s- t- s / t s / t- s- t           s t s- / t- s- / t s t-

後半 5手は 5-塁と同じ手順です。また、正手順と反手順では最初の 4手は同じになります。

4 が 2-2 の組み合わせの場合は、正手順は 4手ですむのに、反手順は 7手かけて組み直し、合計 11手となるので、お得感がなくなります。

FTO2ndC_2211N.jpg             FTO2ndC_2211I.jpg
正:t- s- n- t- (N面に)                           t s i t (I面に)

反:s t- / s n t / n i  / t s i t  (I面に)      s- t / s- i- t- / i- n- /  t- s- n- t-  (N面に)

実戦では、組んでしまってから確認し、辺が合ってなかったら直すようにした方が良さそうですね。

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posted by じゅうべい at 14:06| Comment(0) | Octahedron

2020年10月29日

Face-turn Octahedron17:最初の六つ組の辺合わせの補足

面転八面体、Face-turning Octahedron、
FaceturnOctahedron.JPG
の J式解法での辺合わせを意識した六つ組作りでの補足です。

J式の回転記号は以下の通りで、反時計廻しは "-" を(本来は右肩に)つけます。面は大文字で示します。図示できていない真後ろの面の回転は a (面としては A)とします。
FaceTOct_notation'.jpg
最初の六つ組の補足ですが、4-2 は上面に 4、前側面に 2 を作る方が見やすくて廻しやすいですね。

正しい組み合わせができている場合の手順を"正"、組み合わせを飼える必要がある場合の手順を"反"とすると、

FTOproc_ntn-.jpgFTOproc_i-t-i.jpg
正:e t / n- e- n             w- t- / i w i-

反:n t n-                       i t- i-

このような形を列挙しだしたらキリがありません。ただ、4-2 の 4 の辺の組み合わせが合っている場合はその二辺を分断しないように、塁を切って 2 と合わせ、逆に 4 の辺の組み合わせを変えなければいけない場合は、辺を切って 2 と合わせる、それを意識できれば問題なく手順を使い分けることができるでしょう。

組み合わせを間違えた場合の復旧は、n- t s- で 4-2 にして t n t n- で組み合わせを変える手順が良さそうです。a・a- 回転は避けたいですし、s・s- もやや廻しにくいので少ない方がいいですね。この最後の n t n- は上図左の反手順です。

3 手で揃わない 4-2 も、2 が前側面に来ている場合は
FTOproc_7-42Re.jpg         FTOproc_7-42Lw.jpg
正:n- e  n / e- n t n-           i w- i- / w i- t- i

反:n- e n  / t n- e- n          i w- i- / t- i w i-

前回の、2 が背面(A面)にある場合とあまり変わらない手順ではありますが、発想としては一緒で、まずは 5-辺を作って、5 と 1 が向き合うようにして 4-2 を作り、あとは組み合わせが合っている正手順か、組み合わせを変える必要がある反手順かを選ぶだけです。

二つ目の六つ組での辺合わせを意識した手順について、ここに加えると混乱を生みそうなので、また次回に。
posted by じゅうべい at 11:36| Comment(0) | Octahedron