となりますが、めちゃくちゃ分かりにくく感じました。特に U と F を頻回に間違えました。背面を時計廻し(手前から見たら反時計廻し)に廻すのがD になります。反時計廻しの場合はプライム記号 ( ' ) を添えます。内層廻し(スライスムーブ)は R と同じ方向に廻すものを Rs としています。また、このサイトの解法では持ち替えが多用されますが、R と同じ方向にパズル全体を廻すことが Ro などと表記されます。慣れるまでは間違わないように慎重に、考えながら廻さなければなりません。さらに混乱を生むのが T, T' です。他の回転は全て 120°づつ廻すのですが、このT, T' は、頂点を自分に向けた状態のまま、パズル全体を 90° 時計回り、または反時計回りに廻すことを意味します。
前面は F、上面が U、と他のパズルと同様になっていて分かりやすいです。反時計廻しの場合はプライム記号 ( ' ) を添えるのは一般的な表記や Ben Puzzle と同様です。内層記号も 4x4x4 などの他のパズルと同様に、R列の内層をR列と同じ方向に回転することを小文字を用いて r と表しています。これを一般的な記号体系としているところもあるようです。ただ、その場合、 Kemi さんの B が BR, その鏡対称の面が BL, 底面が D, 背面が B となります。
上面 t (top), 下面 b (bottom)、左前面から側面を反時計回りの順に w (west), s (south), e (east), n (north) と定義していくのは島内先生の S式と同様ですが、J式メガミンクスと同様に、左背面は i (亥より)とします。内層は e列回転の一層内側を e と同方向に回すことを ej, w列の一層内側を wと同方向に回すことを wj とします。下付文字はこのブログの仕様で用いられないのでご容赦を。反時計廻しは"−"を添えますが、本来は上付きですが、ブログの仕様上やむを得ず、上付きでなく表記します。回転は小文字で、面は大文字で示します。S面の真裏、FTO Notes では D とされる面は十二支の始まりに相当する最初のアルファベット、a (面としては A)とします。
J式解法の概略としては
1. 最初の六つ組(Ben Puzzle の
FTO Notes での 1st Center)
2. 六つ組その2
3. 六つ組の辺合わせ(一つもしくは二つ)
4. 六つ組その1の隅合わせ
5. 六つ組その2の隅合わせ
6. 合わせた二面に隣接しない二面の塁揃え
7. 残りの四面の塁揃え
8. 辺合わせ
となります。
前半に FTO Notes のアイデアを利用することで、後半の Kemi さんの解法で用いる手順の作業量を軽減させています。
一方、FTO Notes の Last 3 Triples とか、全く理解できません。
15秒を切った解法動画の最後に s (w e- w- e) s- w- t w t- で完成させていますが(彼の表記で示せば U (L R' L' R) U' - L' B L B')、「んなうまい状況がそうそうあるもんでもないじゃん」と思ってしまいました。理解できるなら、そちらの方が絶対的に速いので、ぜひご覧ください。
と、ここで解法を全て解説していたら、いくら紙面があっても足りません。詳細は
当ブログの該当記事をご覧ください。ですが、それだけで終わるのは寂しいので、
15秒を切った動画の解法解説のスクランブルを解いてみましょう。
BR U' BR R BL' L' R B' BR' U' BL BR' U L U' L' BR F' D' B' F L' D' BR U B F L B' F'
右は、奥から手前に 180°回転 (x2) することで、底面が上、背面が前を向くようにした図になります。以下も同様です。
すみませんが、1つめの六つ組を青で揃えるために、青前 (FTO Notes で U面) 白上 (FTO Notes で B面) 橙右 (FTO Notes で R面) でスクランブルしました。動画との色対応は、英字を FTO Notes 動画、漢字をこのブログで用いる色として、
Green →黄, White →青, Orange →緑, Purple →紫,
Yellow →灰, Sky Blue →白, Pink →赤, Red →橙、
となっています。
上段の 4色と下段の 4色は混じり合わないことは把握しておきましょう。
いきなりですが、benPuzzle の人は t w n- a- e で最初の六つ組を完成させてしまいました。
くっついている辺と塁は切りにくいものですが、彼は容赦がありませんでした。最初の t w で 3 を作り、n- で二つ目の 3、a- e- で、3 と 3 を合わせて六つ組を完成させました。私なら 7, 8手かかりそうです。この青六つ組の辺の色が時計回りに 白→橙→灰、と正位置になっていることもご確認ください。
以後は理解不能だったので J式で解かせていただきます。まず、eo- で青が底面に向くように持ち替えて、
紫の六つ組を作るのですが、左背面 (I面) に 3、右背面 (n面) に 2ができています。かなりのラッキー状態ですね。s- n t s t で紫の六つ組が完成します。これも廻しやすくて助かりました。辺も、白→赤→橙、と正位置に配置できました。
青隅は i- b- s- n b- n で揃いました。これは分かりやすいと思います。
紫隅は上面反時計廻し、s e- s i s- e s i- s で位置が合いますが、ラッキーにも向きも揃っていて、向き替え手順 s i- b n b- i は不要でした。to、水平に時計廻しに120°持ち替えで
緑黄の塁交換は 1回ですみました。これもラッキーですね。s (ej n ej- n-) s- で
となります。だいぶ揃ってきましたね。次は、白赤橙灰の四面の塁交換です。二面での三点交換は
Kemi さんのサイトの手順のままですが、三面での三点交換はそれを二重共役した
n t ((s- i s) ej (s- i- s) ej-) t- n-
などで廻していました。12手もかかっていましたね。ところが、kits_さんが載せてくださっていた手順の向きを変え、
sj (n s n-) sj- (n s- n-) (sj は s に平行な内層回しとします)で
の三点交換ができることが分かりました。4手も浮くなんて素晴らしいですね。さっそく wo- で青前灰上になるように持ち替えて、
e ((n s n-) sj (n s- n-) sj-) e- で
となります(背面は変わりません)。灰色面は揃ったので io- で背面に向けて、紫前 橙上にして
二重共役を用いて、e- t- (sj (n s n-) sj- (n s- n-)) t e で
あとは一つづつ入れるしかありませんね。so で紫前 赤上になるように持ち替えて ej (s- i s) ej- (s- i- s) で
e- ((s n- s-) wj- (s n s-) wj) e で
ようやく塁が揃いました。辺は (e t e- t)^2 は廻しやすいので先にやってしまいましょう。紫を上にして (e t e- t)^2 で
黄を上にして (e t- e- t-)^2 で
最後に wo to- で 黄前 橙上になるように持ち替えて、
s- ((ej wj- ej-) w (ej wj ej-) w-) s で完成です。
手数は、
青六つ組 5 + 紫六つ組 5 + 青隅 6 + 紫隅 9 + 塁 緑黄 6
+ (塁 白赤橙灰 10 + 12 + 8 + 10) + (辺 8 x 2 + 10)
= 10 + 21 + 40 + 26 = 97手、100手を切りました。
解いてみたところ、4分55秒でした。私の FTO の最速が 4:02, ao5 で 5:44、指と目と頭の回転が速い人がいいパズルを使って廻せば、この解法でも 2分を切れることでしょう。
コンパクトにするつもりが、やたらと長くなってしまいましたが、FTO についての雰囲気は掴めたことでしょう。kits_さんの記事を読む上で多少とも参考になれば嬉しいです。
それでは、メリークリスマス!