2022年12月13日

ピラミンクス、廻すのが難しいですね


Pyraminx_tanoc さんはトリコンピラミンクスのーズンランキングで現在 15位、猛者ですね。昨年のアドカレの、Curvy Starminx についての記事も秀逸でした。12/7 のツイートが、もし私の、アイコサメイトの自己ベスト 17分46秒70 についてのエールであったのなら、ありがとうございます。そこにあった一連の文はおそらく『あひるの空』、懐かしいですね。『HUNTER×HUNTER』のように連載が再開されることを心待ちにしています。

あ、素数かどうかの判定は素数判定機がお勧めです。一時期はマイナンバーが素数かどうかを判定することが流行ったとか。素数大富豪についてはこちらの記事が分かりやすそうです。素数大富豪についての青春小説『QK部 トランプゲーム部の結成と挑戦』も出版されましたね。ちなみに、トランプ二枚で出せる最大の素数は Q と K を並べる 1213、というのがその小説のタイトルになっています。

それはさておき。

ピラミンクスの指使いについて示していただけたのはめちゃくちゃありがたかったです。私は動画を見てもまるで目がついていかないので。うん、確かに上段廻しに使う人差し指を、奥廻しにも使うのは持ち替えが発生して遅くなるだけですね。頑張って薬指(左右)で廻せるようにします。

頂点については、”パズル要素としては皆無でも、競技としては重要”というのは納得させられました。なるほど、その通りですね。そこをうまく廻すところまで練習してこその強者なのでしょう。

L4E について、CubeRoot さんのサイトはコンパクトにまとまっていますね。スキューブスクエア1についての記事も面白そうなのですが、見ただけでは難しく、ちゃんと廻してみないと分からなそうなのが残念です。私は網羅してある方の、Michael Gottlieb さんのサイトを参考にして、そこから上段廻しをした 41手順で廻しています。オリジナルの 96手順は覚えるのが大変ですが、41手順ならどうにかなる気がしています。

私の集計結果では、約500回分しか記録が残っていませんが、L4E のうち、前時計 25%, 前反時計 20%, 十字 28% なので、まずは前時計・前反時計の 4手手順から覚えていくのが良いと思います。前時計・前反時計の差はスキューブ同様におそらく統計的に有意である気がしていますが、どなたかが検証してくださることを楽しみにしています。

試し解き (example solve) もありがとうございます。ただ、私はもはや別の色配置では解けない体になっていて、その1から「何を言われているか、全然分からない」状態に陥りました。CN (color neutral, 最適な色配置で解く)だと V字作りが必ず 5手以内に、普通は 4手以内にできるんでしたっけ?すみません、無理です。私はもう、黄底 緑前でしか解けません。いちおうそれでも、V字は 9手以下でできます。

CS (color stable, 色固定、なんて用語はありませんが…) だと、緑黄が追っかけやすいので、V字を読みながら L4E が多少読めたりもします。下前に来るはずの緑黄が上段に来るのなら、もう一つ揃う辺はないのか、あったらそれを奥に合わせて前時計・前反時計、ないなら十字と読めます。下段に来るなら上時計・上反時計、緑黄の向きまで読めたら、さらに手が絞れます。

ともあれ、速い方の文字での記事は本当に勉強になります。…動画を見るのが苦手なので。せっかくなので、試し解きを繰り返し廻してみて、勉強させていただこうと思います。

posted by じゅうべい at 12:45| Comment(0) | ピラミンクス

2022年10月07日

ピラミンクス L4Eの出題

目隠し競技で著名な望月シンジさんのツイッターで、ピラミンクスの L4E についての出題を見ました。


これを解かないと溺れさせられるってかなり過酷な状況ですね。

日本でも数少ない(本当に?) L4Eerとして、ちょっと解いてみましょう。

相変わらずですが、J式ピラミンクスの回転記号は以下の通りです。もちろん、廻すのは頂点ではなく、面に対して頂点寄りの部分です。
Pyra_notation.jpg
(WCA表記ならそれぞれ、n→B, e→R, w→L, t→U)

私は色弱なので自信が持てませんが、スクランブ規則通りの、黄底・緑前、つまり右青左赤でよろしいでしょうか?

(左から順に数えて)その1:
Mochizuki221006a.jpg

望月シンジさんも次のツイートで「これ、一番要素が簡潔で悪意すらある画像だよな (改行)実際は、フリップの位置とかもう少し判断材料あるは」と仰っていますが、他の小片も着色すると一気に分かりやすくなりますね。

t- (U') で 十字・替えなし:t e t- e w e w- (U R U' R L R L')、最後に t (U) を廻して完成です。

黄が底面になくて浮いていたら、前時計・前反時計・十字の三択ですが、そのときに奥について、向きはともかく位置が合っているかどうかを最初に確認しますね。上隅の奥が赤青で奥の辺が緑赤の時点で十字が確定します。t- (U') を廻すときに赤の辺が上隅と揃っている、つまり向き替えがないのが分かるので、奥に廻った黄が右に面している時点で十字・替えなしが確定します。下辺にいる青については考える必要はありませんね。

(左から順に数えて)その2:
Mochizuki221006b.jpg

これも他の小片が着色されていれば簡単ですね。奥に黄があって左右の全面が緑なので十字、奥にいる黄が左面を向いているので、十字・下奥:t- w- t w- e- w- e (U' L' U L' R' L' R)、これは上段合わせもなくそのまま完成させられます。

(左から順に数えて)その3、上段では左から2つめ:
Mochizuki221006c.jpg

これは他の要素がないと判断は厳しいですね。右の赤青が上隅と位置が揃っていて向きが反転していることに気がつけば、t- (U') してからの前時計であることは判断できます。その t- (U') で上隅の赤は正位置となるので、下にある赤は反転が必要となります。つまり、前時計・下奥:t- w- t n- t n w t- (U' L' U B' U B L U')、最後の上段合わせの t- (U') も必要ですね。判断できれば、最初の t- t- をキャンセルで t (U) で始められますが、おそらく私にその余裕はないと思います。

(左から順に数えて)その4、上段で左から2つめ:
Mochizuki221006d.jpg

黄が奥にあり、左右の辺とも上隅と位置が合っていないので、十字と判断するのは簡単ですね。左右の辺の向きが上隅前面と合っているので、左右の向き替えはなし、奥も黄が右を向いているので 十字・替えなし:t e t- e w e w- (U R U' R L R L')、最後に t (U) を廻して完成です。

これが、状況としてはその1と完全に同じなのに、ぱっと見では全然違うように見えるのがピラミンクスの楽しさですね。

(左から順に数えて)その5、上段で左から3つめ:
Mochizuki221006e.jpg

これも他の小片の着色があれば簡単ですね。右の赤緑が上隅と位置も向きも合っているので t- (U') して、黄は右から下に下がるので時計、下と左の辺の前面の色は上隅前面と同じ青なので、計・替えなし:w e- w- e2 t- e- t (L R' L' R2 U' R' U、'22.9.23 に現行手順に表記を変更しました)、の最後の t (U) は廻さずに完成です。

(左から順に数えて)その6、下段で左から3つめ:
Mochizuki221006e.jpg

これも他の小片の着色があれば簡単ですね。奥の青緑が上隅と位置も向きも合っているので上段廻しは不要、ということは、浮いている黄は右から下に下がるので時計、上隅前面と同じ赤なのは左だけなので、計・右下:e- w e w- (R' L R L')、最後に t (U) を廻して完成です。

私はこのように判断して廻しますが、望月さんはピラミンクスもかなり速い方なので、もっと違う判断基準をいろいろとお持ちなのでしょう。いつか、お目に掛かっていろいろと伺ってみたいものですね。

まぁ、速い方は目も頭も指も廻りの速さが違うので、私は参考にすることはできないかもしれませんね。北村暁さんの面転八面体(Face-turning Octahedron, FTO)の 50.58 とか、私には理解できません。ただ、どうも手数的には J式 面転八面体 と変わらない気もしています。Benpuzzle さんの FTO Notes での手数と比較したときにも、ちょっと J式の方が多い程度でしたし。

SuperZ 2x2x2+Skewb、中国語では 二階斜転、
SuperZ_turn222.JPG SuperZ_turnSkewb.JPG
についても、「最初の二回捻りくらいだけでも Superantoniovivaldi さんのやり方で揃えれば速いのでは?」と試してみたのですが、めちゃくちゃ判断が遅くなって、それだけで 5分以上掛かってしまったりしたので断念しました。視覚野に入った情報をどう判断するかが、世間の人とはいろいろかけ離れているように感じます。「単なる練習不足じゃない?」と言われてしまったらそれまでですが…。

この SuperZ の新手順をいろいろ思いついているのですが、実戦で検討中なので、詳細はまた次回に。

ちなみに、望月シンジさんがリツイートしていた「なんでWikipediaには「薔薇を飛ばして攻撃するフィクションの登場人物一覧」の記事がないんだよ!こういう時のためのWikipediaじゃないのかよ!」については、ピクシブ百科事典の利用をお勧めします。ウィキペディアよりもさらにアニメ・漫画・ゲームなどの情報に特化しており、私もよく「○× ピクシブ」などで検索しています。

ただ、ピクシブ百科事典での薔薇の項目に記載されている人物にはやや抜けが多く、確かに『魁!!男塾』の黒薔薇のミッシェルや『Go!プリンセスプリキュア』のキュアフローラの必殺技のプリキュアローズトルビヨン、ソードアート・オンラインインテグラルファクター(SAOIF)の青薔薇の剣士 ユージオ、パニシング:グレイレイヴンに登場する”薔薇の執事”などもありませんね。数が多すぎて、把握できないものなのかもしれません。

私としては『仮面ライダー555(ファイズ)』のラスボス、ローズオルフェノクは懐かしかったですね。大学院時代の同じ研究室の同期が絶賛するので見るようになり、月曜の朝は実験の準備をしながら、二人で日曜に見た内容で盛り上がっていました。たぶん先生達にはあきれられていたと思いますが、今となっては いい思い出ですね。大学時代の友達は一生ものなので、ぜひ大切にしていただきたいと思います。

posted by じゅうべい at 11:54| Comment(0) | ピラミンクス

2022年09月20日

すみっコドンジャラと先週のトリコンピラミンクス

台風14号は中心気圧 910 hPa を記録し、室戸台風(死者 2702人)と並ぶ大災害をもたらすのでは、と懸念されましたが、広範な土砂崩れや大水害は起こらなかったようで一安心でしたね。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。我が家は日曜午後から早々と雨戸を閉め、家で引きこもって暮らしていました。風の音は大きかったのですが、娘も 8歳になり、あまり怖がらなくでくれて助かりました。

三人ではありましたが、娘の 8歳の誕生日に妻の弟夫妻からいただいた、すみっコぐらしのドンジャラをさんざんやりました。娘はつい自分の手ばかりを見てしまうので、ポン[石並]はありにし、私と妻が牌を捨てるたびに確認を促すようにしました。妻はこの手の家庭ゲームは、ババ抜きでもなんでも強く、この、ほぼ駆け引きが通用しない、運のみのゲームで無類の強さを発揮していました。私は大学の野球部時代にそこそこやっていたので、右六(ウロク)とか対七(トイシチ)とか、サイコロの目でどこの山から配牌を取っていくかを指示したりしていましたが、途中からは娘の対子(トイツ、二つ揃い)を読み、いかにポンさせるか、上がらせるかを楽しんでいました。鬼滅の刃のドンジャラも存在しますが、女の子ならすみっコぐらしの方が楽しめるかもしれません。

先週のトリコンピラミンクスは判断しきれずミスも多かったのですが、楽しんで廻せました。

J式ピラミンクスの回転記号は以下の通りです。もちろん、廻すのは頂点ではなく、面に対して頂点寄りの部分です。
Pyra_notation.jpg
(WCA表記ならそれぞれ、n→B, e→R, w→L, t→U)
J式ピラミンクスは配色固定式 (color stable, CS) で、隅(頂点ではない三面体)の黄赤青が奥、黄青緑が右前、黄赤緑が左前、赤青緑が上にくるように持ちます。

状態の把握のための記号化については、まず下段の三隅については、奥→右→左の順に、そのままで向きが合っている、つまり黄が下を向いているのなら 0、時計廻しが必要なら +、反時計廻しが必要なら - としました。

次に青黄・赤黄がどこにいて、どういう向きを向いているかについて、以下のように番号を振りました。
V_edgeNo.jpg
奥面を上→右→左の時計周りの順に 1, 2, 3、前面を右→下→左の順に 4, 5, 6、です。向きは 0手もしくは 1手で位置が合う場合に向きが合うなら s (standard), 逆なら r (reverse) としました。上記スクランブルの場合は、青黄→青、赤黄→赤と略して、
青6r 赤3s となります。

位置 5 だけ例外で、前面に黄色が向いていれば青黄でも赤黄でも s になります。他は同じ位置でも青黄と赤黄とで s・r が逆になります。赤が 3 で下面に黄なら s、青が 3 で下面に黄なら r になります。

===== 以上で図の説明終 ==========

その1:U' R' U L' U L B U' R B' R' u r' b'
PyrTrial22L11_1aT.jpgPyrTrial22L11_1aB.jpg
右は上段を取り除いて、下面が上から見えるようにしたものです。

奥右左0+0青3s赤2s、n- e w n- e- n- w- e (B' R L B' R' B' L' R)、これがなかなか読めませんでした。実戦では読み切れず、間違って廻してその場で修正しました。青辺も赤辺も s向きだったので、n 回転で合わせていくことを考えるのが本筋だったのに、e w- 〜 (R L' 〜)などと、前下を通す手順を考えていてはいけませんね。

さらに t (U) で、頂は随時直して、
PyrTrial22L11_1bT'.jpgPyrTrial22L11_1bB.jpg
L4E は前時計・左下、 w- t w t- (L' U L U')ですね。 V字がちゃんと読めていれば 4手手順を引けたのに、残念でした。

その2:U R U' R U' B R L U' B L' u l' r b
PyrTrial22L11_2aT.jpgPyrTrial22L11_2aB.jpg
奥右左+00青4r赤2r、n- t- n- w t- w- (B' U' B' L U' L')、さらに t- (U') で、頂は随時直して、
PyrTrial22L11_2bT.jpgPyrTrial22L11_1bB.jpg
前反時計・右下、e t- e- t (R U' R' U)、の最後の t (U) はキャンセルで完成です。

この L4E の判断が私にはまだとっさにはできず、前反時計・替えなし(リストでは t w n w n- w t- / U L B L B' L U' になっていますが、他サイトで紹介されていた e- w e w-・w- t w t- / R' L R L' L' U L U' の方が廻しやすいと思います)を廻してから、向き替え・左右 w t- e t e- t w- t- (L U' R U R' U L' U') を廻してしまいました。前時計・前反時計の場合は、まずは奥の向きを確認してから、緑黄の前面色が緑(向き替えなし)か黄(向き替えあり)か、最後に、水平に動く辺が上隅の前面と同じ色かどうかで判断しようとはしています。判断基準が整えば、後は修行あるのみですね。

その3:R' B' U R' L U R B R L U' u' l r'
PyrTrial22L11_3aT.jpgPyrTrial22L11_3aB.jpg
奥右左00+青2r赤3r、n- w- t- n w- n t n- (B' L' U' B L' B U B')、手数はともかく、見やすいスクランブルだったかもしれません。さらに t (U) で、頂は随時直して、
PyrTrial22L11_3bT'.jpgPyrTrial22L10_3bB.jpg
上反時計・左右下、t w- t w e t e- (U L' U L R U R')、最後に t (U) で完成です。この判断も、私はまだまだ時間を喰ってしまいますね。

その4:B U' B L' U' R' U R' B' R' L' u' l r'
PyrTrial22L11_4aT.jpgPyrTrial22L11_4aB.jpg
奥右左-0-青1r赤4s、t n- w- e n- e- n (U B' L' R B' R' B)、さらに t (U) で、頂は随時直して、
PyrTrial22L11_4bT.jpgPyrTrial22L11_1bB.jpg
十字・下奥、t- w- t w- e- w- e (U' L' U L' R' L' R)、最後に t- (U') で完成です。十字は意外と見やすいので、ぜひ試してみていただきたいと思います。

その5:U R U' B L R L U B L' U u' l' r b
PyrTrial22L11_5aT.jpgPyrTrial22L11_5aB.jpg
奥右左++-青5r赤2r、w e- t- e- n- w n- (L R' U' R' B' L B')、さらに t- (U') で、
PyrTrial22L11_5bT.jpgPyrTrial22L09_4bB.jpg
これは大ラッキー、向き替え・左右 w t- e t e- t w- t- (L U' R U R' U L' U') で完成です。8手ですが、廻し慣れている手順は、判断もしやすくてありがたいですね。

世間では、その3・その4が速かった傾向も見受けられますが、私は他の手順では揃えられないので、詳細は分かりません。ですが、V字→ L4E も悪くないので、ぜひ試してみていただければと思います。

posted by じゅうべい at 13:21| Comment(0) | ピラミンクス