J式では日本配色なのはご容赦を(世界配色の場合は青と黄を入れ替えてください)。左が前右上が見える方向で見たもの、右が同じ方向から奥左下を透視したものになります。
J式回転記号については、
島内先生由来の方位を基準とした、J式333 の回転記号を再掲します。反時計回りでは"-"、180°回転では"2"(本当は上付き)を添えます。J式回転記号のあと、カッコの中に WCA式表記を添えることにします。
さて、まずはこのスクランブルの段階で不穏ですね。t- で
右前・右T の初手キャンセル状態となります。
つまり、t- を加えて、t- e2 t- e (U' R2 U' R) を廻します。右T は右前も右奥も廻しやすい手順なのがありがたいですね。
で、最後の e (R) を e- (R') にすると、
t w2 (U L2) で
あとは t2 (U2) で完成です。対面色なので回転方向を気にせずに廻せるのも良かったですね。
今年1月の第3節その2とほぼ同様でした。今回もまた私は読み切れてなかったので、t- e2 t- e のあとに e2 を廻しています。もったいなかったのですが、それでも私にしては充分すぎるほど速かったですね。
まぁ、ラッキースクランブルがこれだけだったら、最近はもはや驚かなくはなってきたのですが…。
その2:R U' F' U' R2 F' U' F U F R
z y- 持ち替えで、
t (U) か t- (U') で
右前・対角昇りになるのですが、そのときに
上段の右列手前が下段の右列手前に降りてくるのは一番読みやすい Guimond での移動なので、これは覚えておきたいところです。この場合、t- (U') で上段の青が下段の青が欠けているところに降りてきてくれます。一色化キャンセルまでが確定しました。
ということで、その t- (U') のあとに
右前・対角昇り、e t e- (R U R') を廻すと、
あらら、上下対角、e2 n2 e2 (R2 B2 R2) で完成です。上下段合わせすら必要がありませんでした。超ラッキーですね。
これを私はその1より遅く廻しているのでお恥ずかしい限りです。読み切れたら、もっと自信を持って速く廻せるのでしょうけど…。
その3:F U' R U2 R U' R2 F' U2 F U2
z- 持ち替えで、
私は一つ前を引きずって「今度は右奥・対角降りだ!」と廻したら間違っていて、その2の7倍くらいの時間を掛けてしまいましたが、上面右奥は橙なので、右奥・三白左前の初手キャンセル状態ですね。
下段スタートの手順は下段を合わせて上段を廻して始めるようにしています。下段を合わせ忘れたり、回転方向を間違えたり、というミスをいろいろやらかしてきたので…。
右奥・三白左前の初手キャンセルで、s e t- e- (F R U' R') を廻すと、
三白(右奥・三白左前と右前三白左奥)と揃いの白左(右奥・奥揃い白左と右前・前揃い白右)は上下面の色が逆面に移動することがないので、読みやすくてありがたいですね。
Guimond HD を習得していればここから一発で完成できるのですが、私はそれらの手順を覚えていないので、t (U) で上下段の違う色を左右に並べて e2 (R2) で
上下棒の形にして、t s2 (U F2) で色を上下に分離できました。
あらら、前面も右面も、上段・下段とも対面色で並んでいますね。上下対角、e2 n2 e2 (R2 B2 R2) のあと、t (U) で上下段を合わせて完成です。
上下対角はわずか 3手、それだけになかなか引くことができない手順ですが、二回も続けてなんて超ラッキーですね。…私は生かせませんでしたが。
不思議なもので、私は他の全ての種目を色固定(日本配色で、青底・緑前)でやっていますが、2x2x2 だけは対面色を意識できているのもあってか、色の組み合わせを気にせず、初期状態で廻しやすい色で廻しています。
ちなみに、この その3では z2 持ち替えで
緑黄で
HG の形になっているので、e2 t-2 e (R2 U'2 R) で
t- (U') から
上棒下昇り:e2 t- e2 t- s2 (R2 U' R2 U' F2) で
あとは t2 のあとに
上下前:e2 t- e2 t2 s2 t- e2 (R2 U' R2 U2 F2 U' R2) に上下段合わせの t- (U') で完成ですが…。
HG の 3手で色分離ができている割りには手数が多く、ちょっと残念な形ですね。避けられるものなら、上棒下昇り・上昇り下棒は避けたいところです。
その4:F' R' U2 R' F U' R2 U' F' R' U
そのときには前に緑の V、奥に黄の V が完成していることに気付いていませんでした。まずは青白で読んでしまいますね。で、またも、
右前・対角昇り: e t e- (R U R')、上段の右前が下段右下に下がり、下段の右前は上段左前に上がりますが、上段の右奥はそのまま、上段の左奥が右前に来るので、そのまま廻して上下棒になることがひと目で分かります。
実際、廻してみると、
ここから t2 e2 (U2 R2) で、
右面上段と左面下段に橙が揃っていますね。t2 (U2) から y 持ち替えして、
上下前:e2 t- e2 t2 s2 t- e2 (R2 U' R2 U2 F2 U' R2) を廻して完成です。最後に上下段合わせもないのもラッキーでしたね。
ちなみに、スクランブルから x- 持ち替えしたら、緑底で、t2 のあと、右奥・三白左前:b- s e t- e- (D' F R U' R')、t2 e2 t s2 (U2 R2 U F2) で一色化して、t2 から上下前となります。見やすくはありますが、微妙に青白よりも手数が長めとなりました。どちらを選ぶかは運だった気もします。
さらには、z- y2 持ち替えの後、t (U) で、赤橙での右奥・奥棒の初手キャンセル、にもできます。e t- e- (R U' R') から、t2 e2 (U2 R2) で一色化まで長短手順で進むのですが、最後に
上対角:e- s e b e2 b e- t- e b- e2 (R' F R D R2 D R' U' R D' R2)、廻しにくい 11手手順を引いてしまっては、結果としては残念ですね。最後に上下段合わせの t2 (U2) も必要になりますし。
これらを、全て読み切って、選んで廻せたらかなり速く廻せるのでしょうね。
まぁ、私は現状では無理せず、ラッキー状況を引けたら素直に喜ぶので充分と思っています。
ちょっと長くなりましたが、2x2x2 の手法として Guimond は意外と悪くないのでお勧めします。Ortega に苦しんでいる方はぜひお試しください。