2021年12月02日

FMC Advent Calendar 2021 2日目

この記事は FMC Advent Calendar 2021 の 2日目の記事として書かれたものです。
たむそんさん、今年も FMC Advent Calendar を企画してくださり、ありがとうございました。
初日は kits_さんによる FMC Advent Calendar 2021 (1) 思考過程 でした。
12/11 の記事も楽しみにお待ちしています。

3日目は…現在未定です。多くの方に気軽に参加していただければと思います。
ひらけんさんの 目標sub50 - [はまきゅ〜活動中](非公式) です。ご参加いただきありがとうございます。
他の方々もどんどん参加していただければと思います。

みなさん、こんにちは。一昨年の FMC Advent Calendar 2019 からキューブ関連ネタでブログを書くようになって、もう二年経つとは早いものだと思います。コロナ禍も続き、相変わらず大会にも出られず、キューブ界隈の方々とはほぼ全く面識がないままではありますが、みなさんのご活躍はいろいろと読んで楽しませていただいています。京都キューブオフ会 の主催者の望月シンジさん とメールでやりとりができ、鬼滅キューブ を紹介していただけたのは望外の喜びでした。

さて、FMC は tribox コンテストで 2020年 前半期は参加していましたが、その後は忙しさにかまけて参加も練習もしなくなり、ドミノリダクション (DR) についての文書を読んでもまるで理解できないままでいます。

ということで、去年同様に一切上達しなかった、ブロックビルディングもできないFMC超初心者ソルブをお目にかけましょう。未経験の方も「ああ、こいつよりはマシだ」と思っていただければ幸いです。

去年も書きましたが、そもそも、80手以下であれば記録は残るのですから、もっと多くの人々に FMC を楽しんでもらいたいと思います。CFOP などで、普通に解けば 50手台は出ます。そこで、F2L の順序を変えたらキャンセルを引いた、とかでも充分に楽しめると思います。

さて、お題のスクランブルは
(1) R' U' F B U2 B2 L' F2 R D2 F2 R F2 L F2 D' L B' F' L D U' B' L2 R' U' F
FMCadv1_0scrF.jpgFMCadv1_0scrH.jpg
右は透過して奥・左・下面が見えるようにしたものです。日本配色で青クロス、緑前なのはご容赦を。

このブログでの解法を”J式”と名乗っています。
その333 の回転記号としては 島内先生由来の方位を基準としたものを用い、/ の後またはカッコの中に WCA式表記を添えることにします。
notation_tb.jpgnotation_ew.jpgnotation_sn.jpg
さて、私はブロックビルディングができないので、クロスから普通に解きます。クロスだけを示すと以下の通りとなります。
FMCadv1_0scrOnlyCross.jpg
左列はクロスに影響がないので、廻してキャンセルを引けたらなどとも考えましたが、ますは素直に解いてみます。

t- b n2黄 e s緑 t b s2橙 n-赤 b- / U' D B2 R F U D F2 B' D'

クロスに 9手ってその時点でおかしいのですが、そのときには気付かず、大まじめにそれで廻していました。
FMCadv1_1crossF.jpgFMCadv1_1crossH.jpg

続いて F2L を入れていきます。順に、
FMCadv1_0F2L1E.jpg
左前・E: w- t w2 s- w- s  / L' U L2 F' L' F
FMCadv1_0F2L2F.jpg
左奥・F: t s- t s t2 w t w- / U F' U F U2 L U L'
FMCadv1_0F2L3K.jpg
右奥・K: n t- n- t2 e- t- e / B U' B' U2 R' U' R
FMCadv1_0F2L4H.jpg
右前・H: e t e- t s- t- s / R U R' U F' U' F

F2L を終えて以下のようになりました。
FMCadv1_2F2L4F.jpgFMCadv1_2F2L4H.jpg
世間の皆さんは OLL 24 (L F R' F' L' F R F') の y' 手順、F R B' R' F' R B R' を廻すのでしょうけど、J式では CFCE、F2L のあとは Rouxer ならご存じの CLL を廻します。

右列の位置が合っていて、左列の前後を交換する形なので、そのまま T2 を廻します。
FMCadv1_0T2.jpg
T2: e n e- s e n- e- s- / R B R' F R B' R' F'   

意外にも OLL 24 と似ていて驚きました。

すると、
FMCadv1_0TriOCW.jpg
あとはみなさんよくご存じの Ub perm、

三角正: s2 t e- w s2 e w- t s2 / F2 U R' L F2 R L' U F2   

で完成です。これは様々な手順がありますが、キャンセルも考えるとこれが一番手数が短いですね。

よって、

U' D B2 R F U D F2 B' D' // クロス (10/10)
L' U L2 F' L' F  // F2L #1 (6/16)
U F' U F U2 L U L' // F2L #2 (8/24)
B U' B' U2 R' U' R // F2L #3 (7/31)
R U R' U F' U' F // F2L #4 (7/38)
R B R' F R B' R' F' // CLL (8/46)
F2 U R' L F2 R L' U F2 // ELL (9/55)

となりますが、F2L #3 と #4 の間と CLL・ELL間でキャンセルが発生し、2手減らせました。

ですので、解答は

U' D B2 R F U D F2 B' D' L' U L2 F' L' F U F' U F U2 L U L' B U' B' U2 R' U' R2 U R' U F' U' F R B R' F R B' R' F U R' L F2 R L' U F2

の 53手となりました。

他にも試してはみたのですが…、自然に感じられたクロスで黄を先に入れる、

U' D R' U2 F2 B' D F' D

はクロス手数が減るものの結局は 57手、不思議なものですね。F2L #2 の左前を最初に入れるのは手数に変化がなく、初手に自由回転となる w, w-, w2 (L, L', L2) を入れてみるのも全て逆効果でした。なかなかうまくいかないものですね。

もっとうまく考えられたらもっと楽しいのでしょうけど、現状では私はこれでも充分に楽しめているので良いことにします。来年こそはもうちょっと勉強して FMC っぽい解答を出したいものですね。

それではみなさん、良いお年を!

posted by じゅうべい at 00:00| Comment(2) | FMC

2020年12月15日

God's Numberについて、一部を計算しました

Speedcubing Advent Calendar の14日目の記事、God's Numberについて はとても勉強になりました。が、雰囲気をなんとなく感じただけで、あまり理解しているとは言いがたいです。この手の話は好きなのですが、難しいですね。

せっかくなので、最後の G3→G4 の、180°回転だけで完成させるフェーズ、66万3552通りだけでも理解してみたいと思いました。
page 3 の第二段落にありますが、96x6912 = 663,552 だそうです。

紹介されている、Jaap氏のサイトの該当ページからその部分のデータを引っこ抜きました。


PAGE 1: AT LEAST ONE SLICE FIXED. →832 通り
PAGE 2: 3 3-CYCLES →512 通り
PAGE 3: NO SLICE FIXED; 2 3-CYCLES AND ONE DOUBLE TRANSPOSITION. →576 通り
PAGE 4: NO SLICE FIXED; AT LEAST TWO DOUBLE TRANSPOSITIONS →267 通り
PAGE 5: NO SLICE FIXED; TWO 2-CYCLES. →1188 通り
PAGE 6: NO SLICE FIXED; TWO 4-CYCLES →1188 通り
PAGE 7: NO SLICE FIXED; 2-CYCLE + 4-CYCLE. →2352 通り
832+512+576+267+1188+1188+2352 = 6915
あれ?6912 じゃないんですね?

合計が唯一奇数のPAGE 4: NO SLICE FIXED; AT LEAST TWO DOUBLE TRANSPOSITIONS が怪しそうですが、内容が全然分かりません。一番分かりやすそうな、PAGE 2: 3 3-CYCLES すら何が何だかよく分かりません。気が向いたらもう少し検討してみますが、時間がかかりそうです。

数としては、全て 180°回転だけ廻す場合は、
GodsNumber_CornerDFR.jpgGodsNumber_CornerUFR.jpg
隅は、左図なら左図のどれか、右図なら右図のどれかの位置にだけ移動し、
GodsNumber_EdgeFB.jpgGodsNumber_EdgeRL.jpgGodsNumber_EdgeUD.jpg
辺はこの三つのそれぞれにおいて、同じ図の中のどれかの位置にだけ移動するので、

隅 (組み合わせの 4x3x2x1)x(左右 2)
辺 (組み合わせの 4x3x2x1)x(左中右 3)
隅・辺のそれぞれにおいて単純二点交換は発生しないので、それぞれ 2 で割り、
キューブ全体を x2, y2, z2 したものは相対的には同じなので 3 で割ると、
(4!^2  ÷ 2) x (4!^3 ÷ 2) ÷ 3 = 24^2 x 24^3 ÷ 12 = 24^4 x 2 = 663,552

かな?と思うのですけど、自信が持てず、申し訳ありません。まだまだ勉強しないといけませんね。

posted by じゅうべい at 11:13| Comment(0) | FMC

2020年12月04日

FMC Advent Calendar 2020 4日目

この記事は FMC Advent Calendar 2020 4 日目の記事として書かれたものです.
たむそんさん、今年も FMC Advent Calendar を企画してくださり、ありがとうございました。
3 日目は ひらけんさんによる 目標:sub50 でした.
5 日目は uesyuuさんによる DRやるぞ です.

みなさん、こんにちは。どなたも私のことを(生で)ご存じの方はいないと思いますが…。

去年の FMC Advent Calendar 2019 からキューブ関連ネタでブログを書くようになって、もう一年経つとは早いものだと思います。相変わらず大会にも出ず(コロナ禍もありましたが)、キューブ界隈の方々とは一切面識がないままではありますが、みなさんのご活躍はいろいろと楽しませていただいています。

さて、FMC は tribox コンテストで 2020年 前半期は参加していましたが、1時間の制限があると全く上達しないことが分かったので、「きちんと取り組んで、ブロックビルディング (BB) とか、ドミノリダクション (DR) とか、習得してからまた参加しよう」と思って、参加を控えることにしました。…結果、FMC 自体をやらなくなりました。いえ、全部はできませんね。今は新たに参加した 444 とピラミンクスを多少でもまともにするので精一杯です。メガミンクスで平均 4分切りとか、スクエア1で安定して 40秒台を出すとか、スキューブで大崩れしないとかも目標です。333は…スクエア1よりは安定して速く廻したいですね。

ということで、一年かけて一切上達しなかった、ブロックビルディングもできないFMC超初心者ソルブをお目にかけましょう。未経験の方も「ああ、こいつよりはマシだ」と思っていただければ幸いです。

そもそも、80手以下であれば記録は残るのですから、もっと多くの人々に FMC を楽しんでもらいたいと思います。CFOP などで、普通に解けば 50手台は出ます。そこで、F2L の順序を変えたらキャンセルを引いた、とかでも充分に楽しめると思います。

さて、お題のスクランブルは
R' U' F R2 U R2 U F2 L2 D' R2 U B2 U' L' U F' L R2 D' F' L' R D' R' U' F
Adv#1_0F.jpgAdv#1_0H.jpg
右は透過して奥・左・下面が見えるようにしたものです。日本配色で青クロス、緑前なのはご容赦を。

このブログでの解法を”J式”と名乗っています。
その333 の回転記号としては 島内先生由来の方位を基準としたものを用い、/ の後またはカッコの中に WCA式表記を添えることにします。
notation_tb.jpgnotation_ew.jpgnotation_sn.jpg
さて、私はブロックビルディングができないので、クロスから普通に解きます。
Adv#1_0X.jpg
b2 n-  s- b e- t2 n2 b- / D2 B' F' D R' U2 B2 D'

橙が入っていて黄を入れるところまではともかく、緑赤の入れ方は変かもしれませんが、大目に見ていただけるとありがたいです。
Adv#1_1F.jpgAdv#1_1H.jpg
続いて F2L を入れていきます。順に、
Adv#1_2aX.jpg
左前に G:  t- n t- n- s t- s- / U' B U' B' F U' F'
Adv#1_2bX.jpg
左奥に I:  t w t- w- / U L U' L'
Adv#1_2cX.jpg
右奥に N:  t2 n t2 n- t- n t n- / U2 B U2 B' U' B U B'
Adv#1_2dX.jpg
右前に E:  s- t s2 e- s- e / F' U F2 R' F' R

F2L を終えて以下のようになりました。
Adv#1_2F.jpgAdv#1_2H.jpg
世間の皆さんは OLL 38、(U') R U R' U R U' R' U' R' F R F' を廻すのでしょうけど、J式では CFCE、F2L のあとは Rouxer ならご存じの CLL を廻します。

奥の位置が合っていて、前の左右を交換する形なので、y のあと L- を廻すことになりますが、FMC なのでその向きが変わった状態で手順を書き出します。

L+, y+向き:  e- s e n- e- s- e n / R' F R B' R' F' R B

すると、
Adv#1_3F.jpgAdv#1_3H.jpg
あとは ELL、
三角反w-始:  e w- n- e- w t2 e w- n- e- w / R L' B' R' L U2 R L' B' R' L
のあと、上段の位置を t (U) で合わせて完成です。

よって、解答は
D2 B' F' D R' U2 B2 D' // クロス (8/8)
U' B U' B' F U' F' // F2L #1 (7/15)
U L U' L' // F2L #2 (4/19)
U2 B U2 B' U' B U B' // F2L #3 (8/27)
F' U F2 R' F' R // F2L #4 (6/33)
R' F R B' R' F' R B // CLL (8/41)
R L' B' R' L U2 R L' B' R' L U // ELL (12/53)

となりますが、F2L #4 と CLL の間でキャンセルが発生しました。
F' U F2 (R' F' R / R' F R) B' R' F' R B
F' U F2 B' R' F' R B

なんと 6手キャンセル、大ごっつぁんです。
ですので、解答は

D2 B' F' D R' U2 B2 D' U' B U' B' F U' F' U L U' L' U2 B U2 B' U' B U B' F' U F2 B' R' F' R B R L' B' R' L U2 R L' B' R' L U

の 47手となりました。普通に解いてこの手数は望外の喜びでした。超ラッキーですね。

で、終わってもいいのですが、さすがに何の成長もないのは悔しいので、時間外にブロックビルディングを探してみました。
Adv#1_0F.jpgAdv#1_0H.jpg
から、b- e- b e- w b2 w2 / D' R' D R' L D2 L2 で
Adv#2_1F.jpgAdv#2_1H.jpg
やった、やりました!初ブロックビルディング、白橙黄222 の完成です!なるほど、この最後の L2 で入れるのが感覚ですね。

おそらく冗長なのでしょうけど、t- e b e- t s- b s / U' R D R' U F' D F で 黄橙白緑2332も作ることができました。
Adv#2_2F.jpgAdv#2_2H.jpg
ここから先が分かりません。橙を底にするとクロスも完成していますので、F2L #3 を T で、#4 を A で入れてみます。

e n e n- / R B R B' // F2L #3 左下奥・T
e- b e- b- e- s- e s / R' D R' D' R' F' R F // F2L #4 左下前・A
Adv#2_3F.jpgAdv#2_3H.jpg
上赤前青右黄で L= :  b- e2 b e b- e s- t s- t- s2 b / D' R2 D R D' R F' U F' U' F2 D
Adv#2_4F.jpgAdv#2_4H.jpg
上赤前黄右白で 三角反n-始:  s- t- n- e n t s b e- b- e- / F' U' B' R B U F D R' D' R'
で完成しました。

D' R' D R' L D2 L2 // 222 (7/7)
U' R D R' U F' D F // 2332 (8/15)
R B R B' // F2L #3, T (4/19)
R' D R' D' R' F' R F // F2L #4, A (8/27)
D' R2 D R D' R F' U F' U' F2 D // CLL (12/39)
F' U' B' R B U F D R' D' R' // ELL (11/50)

あれ?ブロックビルディングに成功したのに、むしろ 50手と長くなってしまいました。F2L -1 からの組み方に、まだまだ勉強が必要のようです。

tribox コンテストで言えば、TAKAMAT さんが毎回「普通にCFOP」のコメントのみで安定して 40手台、しばしば 35手なども出しているので、FMC は技術や知識に秀でなくても開始面を上手く選ぶなどの工夫でも充分に楽しめるものなのだと思います。

とはいっても、どうせなら 30手台前半以下を安定して出せるようになりたいものですね。2021年はもうちょっと FMC について勉強し、修練を積んでみようと思います。

それではみなさん、良いお年を!



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posted by じゅうべい at 00:00| Comment(0) | FMC