2023年09月25日

びわ湖大会、盛り上がったようですね

土曜日の 9/23 に行われた 大津びわ湖大会2023秋、盛り上がったようですね。みなさん、楽しまれたようで何よりです。大会において、3x3x3 はほぼ必ず開催されるようですが(詳細は忘れました)、他が、片手にピラミンクスにスクエア1、となかなか尖った大会だったのですね。ピラミンクスの平均単発のそれぞれの日本記録更新もおめでとうございます。

北村暁さんの、50歳以上の片手の単発平均、そしてピラミンクスの平均日本記録更新もおめでとうございます。頑張っている方は、社会人で忙しい状況にもかかわらずに結果を残せる、ということを示して下さり、その世代の人々に勇気を与えて下さいますね。

さっそく、いかのおすしさんcanacodayo37 さんが大会のブログ記事を上げて下さっていましたね。雰囲気が伝わってきて楽しめました。大会で自己ベストが出せると、本当に嬉しいものですよね。


ゾンさんの
運営した方々も楽しまれたようで何よりです。

まっしゅさんの

というのも、運営者も参加者も共に楽しんで、素敵な時間を過ごしたことが伝わってきて、素晴らしく感じました。

それとは別に、トリコンの最少手数競技(FMC)で三人が 16手を出したのも衝撃的でしたね。

その記録サイトを見ていただければ分かりますが、実は 4手めが違う方がいます。違った手順で世界タイ記録が出てしまうなんて、何が起こっているのか、全然分かりません。21手で 4位の Lonely Wolf さんは残念でした。普段なら文句なく優勝の手数でしたね。

そうそう、優月 玲香さんのサイト、「ルービックキューブ Speedsolving Method の解説・アルゴリズム集」を見つけました。ちょっと突っ込んだ内容についてまで、丁寧に詳細に解説してあるのが素晴らしいですね。

私は、従兄や叔母を母の見舞いに案内するミッションから免除?されたので、土日は空いたのですが、娘とそのクラスメートと広場でふわふわボールで野球をやり、一ヶ月後のヴァイオリン発表会に向けてのヴァイオリン仲間との練習会に奥さんと参加したりしていました。

最後に
「せっかくみんな集まっているのだから、カノンを弾きません?」
となりましたが、練習してないと弾けませんね、速い部分について、通奏低音をヴィオラで弾いていた奥さんにあとで
「全然弾けてなかったね」
と言われて落ち込みました。いえ、今は発表会で弾く『花のワルツ』の練習で手一杯です。

終わったあと、娘の希望ではま寿司へ。混んでいて待っている間、娘は 2x2x2 を廻していましたが、そのうち飽きてしまっていました。

なんとなく 3x3x3 を廻していたら、待合の向かいにお父さんと並んで座っていた少年が
「あ、ルービックキューブだ」
と小声で言うので、そちらにいって
「廻してみる?」
と渡してみました。すると、その妹もやってきたので、
「2 もあるよ」
さらには 4x4x4 も見せたら、見たことがなかったようで衝撃を受けていました。渡したら、怖々と、2x2x2 として廻すので、それはすぐ直せました。

順番が来て、その家族が待合の席を立ったとき、少女にも少年にもその家族にも礼儀正しく
「ありがとうございました」
と口々に言われて、嬉しかったですね。

2015年くらいには、ルービックキューブと言えば昭和レトロの玩具の代表として、その手の番組の棚に飾られたりしていて、年配の方々に「昔やったよ、懐かしー」と言われることばかりだったのに、最近では子供たちの間でもすっかり市民権を得てきているのですね。

それも、競技を続けてきた人々、それを支えてきた大会運営者のみなさまの努力の賜物でしょう。キューブ系パズルを楽しんでいる一人として、改めてそれらの人々の努力に感謝します。

posted by じゅうべい at 11:24| Comment(0) | 日記

2023年09月22日

「赤い看板のコンビニまで頑張ろう」

ネタとなる事件?は7月上旬に起きていましたが、今までなかなか書けないでいましたね。

私は 2021年12月27日の記事「色弱でもキューブは楽しめる!」などで繰り返し書いていますが、赤緑色覚異常、いわゆる色弱です。キューブの六面の色合いは、危ういのを貼り替えれば識別可能です。3x3x3 を初めて揃えるのに、島内先生の本の手順を見ながら廻したのに三日かかったのは、持っていたルービックブランドのルービックキューブの黄と橙の色が似通っていたのが大きかったですね。…コーナーカットがなくて引っかかり、どこまで廻していたかを混乱することが続いたのも大きかったですが。

メガミンクスも廻せます。もちろん、草色と橙の識別が難しいので、十二面体パズルを入手して最初にすることは草色のステッカーを 092 Copper に貼り替えることですが、それさえしておけばそこそこ廻せます。

ですので、世間の色識別に苦労なさっている方々の「デニーズの看板が読めない」は、すみません、ネット記事を読むまで分かりませんでした。私からしたらあれは、明度差がかなりあるので識別しやすい色合いなのです。まぁ、桜の花は白いと思っていましたが。

「識別に苦労する色合いは多少はあるけど、そこそこどうにか識別できている」と思い込んでいたのですが…。

二ヶ月前くらいの土曜日に娘と、家からやや離れた公園に行って、娘のクラスメート二人と鬼ごっこやドッジボールなどをして遊びました。11時半ごろ、クラスメートのお母さんが迎えに来たところで別れ、家に自転車で向かいました。その道すがら、その日はちょっと暑い日で、娘が「喉が渇いた」と言いだしたのです。

「通学路の途中にある、あの赤い看板のコンビニまで頑張ろう。そこでジュースを買ってあげる」

娘の反応は微妙でしたが、無事にファミリーマートに到着し、ジュースを買って二人で飲み、一息つきました。そこで娘がぼそっと、

「…この看板、赤じゃないよ」

え?

私は
「上に太くて真っ赤な線があって、その下に Family Mart って白地に青い文字で書いてあって、その下に細い青い線があるでしょ」
「上の太い線は緑だよ」

ウィキペディアのページにあるデザインをいま見ても上の太い線は赤く見えますが、クリックして拡大表示したら緑に見えました。そのくらい完全に分からなかったので、かなりの衝撃を受けましたね。どれだけの長い期間、私はあの看板の色を赤だと思い込んでいたことでしょう。

セブンイレブンの看板も 7 の斜めの色は逆に緑に見えていたように思います。横棒の橙は橙に見えるのですが。ただ、こちらは下の凹が緑なので、この看板の色を緑と言っても不審に思われずに済んでいたようです。

ファミリーマートはこのロゴの色について
と説明しているので、これが赤と思われていたら、かなり印象が違ってしまうことでしょうね。

上の方で紹介させていただいた長谷川 弘樹さんのブログ記事にもあるように、苦手な色が分かれば、訓練と思い込み、微妙な明度差の識別などを駆使して、分かる色も増えてくるものです。小学生の頃に苦手だった緑と茶色はいまではそこそこ分かります。…間違う前に、色鉛筆や絵の具などの色名を確認する癖もつきましたが。

一方で、長谷川 弘樹さんのように色が分からないぶん音感が鋭いということはなく、感覚がもたらす世界観に苦しめられると言うこともありませんでした。そういえば L'Arc〜en〜Ciel のボーカリスト、hyde も、少年期は画家になるつもりで他のことに見向きもしなかったのが、色弱であることに気付いて不安を抱くようになり、その一方で音楽に興味を抱くようになった、とそのウィキペディアの記事にも書いてありますね。

能力が優れすぎていると言えば、大西拓磨さんも有名ですね。折り紙の不切正方形一枚折りで女子高生を折るとか、その設計図をきちんと作っているとか、東京藝術大学建築科に首席合格するとか、でも半年で懲戒退学にされたとか、普通に廻していたらルービックキューブを 9.84秒で廻せるようになったとか、能力が高すぎる人はすごいものだとも思いますが、このブログ記事を読んでいると、その一番最近のことを記した 2021年についてのページを読んでも、むしろ大変そうだなぁ、などと感じてしまいました。

…そんなふうに感じられることこそ、その大西さんにとっては嫌なことかもしれませんが。

私は色弱だけでなく、近視で動体視力も鈍く、レーシック手術も術後 15年でまた視力が落ちてきてしまいました。

聴力も、聴力検査に引っかからない難聴で、音がうるさい地下鉄などでは友達との会話が聞き取れません。聞き取れないときに、相手の表情と雰囲気を読んで、適当に相づちを打つ技術も身につけました。講義を聴くのも苦手なので、勉強は聞いてするものではなく、読んでするものになっていました。

味覚と嗅覚も鈍く、昨年末に奥さんが新型コロナ陽性者になったときのことを振り返って
「あのときはこの強烈な臭いもちょっとしか感じられなかった」
という臭いを嗅がせてもらいましたが、私は健康に問題が無いときだったのに、全く臭いが感じられませんでした。ちなみに、私は新型コロナに陽性になったことはありません。

娘は脂足で、話題になった”『クレヨンしんちゃん』のヒロシの足の臭いを再現!”の臭いよりも娘の足裏の方が臭いと奥さんはよく言っているのですが、その”ヒロシの足の臭い”を嗅いでも私は「ふ〜ん、こんなもんなんだぁ」、娘がネタで嗅がせてくる足裏も、奥さんは瞬時に「うっ」と顔をしかめて背けるのに、私は入念に嗅いで「なんとなく臭いがあるのは分かった」程度です。

味も臭いも感じないわけではありません。ただ、そんななので、独身時代は勤務先のすぐ前にあった”ニコニコ食堂”に定休日以外の週六日、年 300日は通い、ブリの照り焼き、鮭の塩焼き、サンマ焼きの三つの定食だけで済ませていました。…他のはやや高かったので。ブリの照り焼きは年 200食は食べていたかもしれません。味覚が鈍いので、毎日でなければ、一日おきくらいであれば同じ料理を繰り返し食べることが苦痛でないのです。

そんな私でも社会人としてそこそこ働くことができていて、妻子を養うこともできています。

感覚が鈍い人、苦手なことがある人も、あまりそれを苦にせず、できることを頑張れれば、それで悪くない日々が過ごせるのではないか、と思います。

一方で、感覚が鋭すぎる人はそれはそれで辛いこともあるでしょう。その感覚の差を、貶めたり、過剰に羨んだりすることなく、「みんな違ってみんないい」と思える社会なら、それぞれが過ごしやすいのではないかと思います。

posted by じゅうべい at 13:27| Comment(0) | 日記

2023年09月19日

成長期って素晴らしい

敬老の日の連休で、父母に娘を会わせ、奥さんと娘と三人でお墓参りをするというミッションをこなしてきました。介護施設にいる母は、訪問時には寝ていましたが、挨拶してベッドをボタンで持ち上げたのですが、娘の顔を見た瞬間に顔を輝かせたので驚きました。まだ認識できていました。風船バレーをして遊べました。二日目、お墓の掃除とお参りのあとに再び介護施設を訪問したら、なんと発声して「いま、なんねんせい?」と娘に訊いてきて、なおさら驚きました。来週は従兄たちと叔母が訪問することになっていますが、そのことについても話したら、うんうんと頷(うなず)いていました。従兄たちの訪問イベントには私は参加しないことになりましたが、みんなが良い時間を過ごせたらと思います。

その晩、羽田空港第1・2ターミナル駅 18:45発の京浜急行の車内で京急蒲田に向かっていたら、隣に座った少年(少女だったらごめんなさい。それくらい可愛らしかったけど、でもたぶん少年)が 3x3x3 キューブを取り出してきました。

つい、
Monster Go じゃん、俺のはこれ」
と常に鞄に入れてある MoYu HuaLong を見せました。

「日本配色、青と黄が入れ替わっているんだ。最初に買った純正品がこの配色で、勉強したサイト(PLANET PUZZLE)もこの日本配色で説明してあったから、もう変えられなくってね。新しいキューブを買ったら、最初にやるのがステッカーの貼り替えだよ」

少年は小学6年生とのことでした。

「F2L はまだ覚えてなくって」
「最近は F2L は番号で示してあるかなぁ。俺は文字分類で覚えたから」
と PLANET PUZZLE の F2L の G とか J とかを見せて、
「これはこう廻すでしょ」
などと廻して見せました。

「F2L は覚えないと駄目なんですか?いま 30秒くらいなんですけど」
「俺は F2L を覚えてようやく 1分を切れたなぁ」

大嘘でした。F2L を覚えて 1分30秒を切り、CLL・ELL(普通の解き方の OLL・PLL に相当)を覚えて 1分を切り、底面クロスを読み切るようになって 50秒を切り、F2L を持ち替えなしで、裏位置にあるのも入れられるようになって 40秒を切れました。

それにしても F2L を覚えてなくて 30秒を出せるのは羨ましい限りです。
「若いと指廻りが速いんだなぁ」
と羨んでしまいました。

つい適当に
「世間の速い人は、F2L を覚えて 25秒、OLL・PLL を覚えて 17秒、裏の F2L を廻せるようになって 13秒くらい、なんじゃないかなぁ?」

違っていたらすみません。私は単発でも 30秒を切ったことがないので、実際のところは分かりません。

「動画を見たりして練習しています」
「Cube Voyage とかを見るといいんじゃないかなぁ」
…サイト名を手書きして渡してあげれば良かったのに、すっかり忘れていてごめんなさい。
tribox は知ってる?そこのタダの手順表が一番まとまっていていいんじゃないかなぁ?」

「どれくらいやってるんですか?」
tribox コンテストが始まった、2016年の秋からタイムを測るようになったなぁ」
7年やって、まだ 30秒を切れません。お恥ずかしい限りです。
「速い人は一日 100回くらい解くそうだよ。一ヶ月で 3000、それくらいやるとそれは速くなるよなぁ。社会人はなかなかそこまで時間が取れなくってね」
言い訳もお恥ずかしい限りです。

MoYu HuaLong を渡してみたら
「これ、すっごく静かですね」
「いや、DaYan の TengYun も静かだって評判だよ」
「磁石は入ってるんですか?」
「入ってないねぇ」
「これ、廻してみます?」

少年が渡してくれた Monster Go を廻してみました。実は磁石入キューブを廻すのは初体験でした。…廻しにくい。磁力アシストはまるで感じられず、リバースコーナーカットが浅くて、引っかかりを感じました。…よく分かってない低速キューバーの戯言なので真に受けないでいただけたらと思います。ただ、私は MoYu HuaLong の優秀さを改めて感じました。当時話題となったサンダーボルトよりも引っかかりを感じず、乗り換えた経緯があります。

隣辺向き替えを廻してみせました。さすがに驚いてくれましたね。

隣隅上げはそこまでの衝撃は与えられませんでしたが、十字右あげ
「あ、さっきのとは違うんですね」
見たことはないでしょう。新鮮に驚いてくれましたね。

彼の U-Perm は普通?の手順のようでした。
「俺はこれで廻しているよ」
と U-Perm(島内先生の本では単純三角) s2 t e- w s2 w- e t s2 (WCA表記で F2 U R' L F2 L' R U F2、右薬指→小指、右トリガー、Lw'→L の用に廻して 右ダブルトリガー、Lw→L' っぽく廻しながらやや x 持ち替え気味に斜めにした状態で 右トリガー、軽く持ち替えて右ダブルトリガー)
を廻してみせました。

A-Perm については彼は
「この廻し方、好きなんです」
とちょっと持ち上げながら、ややアクロバティックに廻すところを披露してくれました。
「好きならどんどん楽しんで廻せるから、ぜひ続けるといいと思うよ。好きなことは頑張れるから」
などと話しました。

Roux についても話したのですが、少年は興味を持ってくれたようなのですが、
「できますか?」
「ごめん、できなくて挫折した。面白そうなんだけどね」
お恥ずかしい限りです。

少年に合せて白クロスで廻してみたのですが、ごめんなさい、さすがに無理ですね。世界配色なら、青クロスの緑上、右赤左橙ならまだ廻せたと思うのですが…。こういうときに変な格好つけは禁物ですね。彼は私の MoYu HuaLong を揃えて返してくれましたが、私は揃えられないまま、
「ここで降りなきゃ。ぜひ楽しんでね」
と返して別れました。

向かいの席にはそのお母さんも座っていたようで
「ありがとうございました」
などと頭を下げられて恐縮しました。

こういう出会いも悪くないですね。


そのあと品川駅で、渋谷に向かう白人の老婦人とその息子のようなスキンヘッドの二人連れが
「渋谷に行くにはこのプラットフォームでいいのかしら?」
と日本人男性と話している場面を見かけました。親切に教えてもらえていたようで何よりでした

私もプラットフォームでなんとなく、でも彼らに見える向きで 3x3x3 の J式の基本手順を廻していたのですが、山手線の車内で老婦人が息子に、まだ大崎なのに
「もう渋谷?」
とか聞き始めたので(老婦人が座っているそばに私も立っていました)、つい
「まだここは大崎です。大崎、五反田、目黒、恵比寿、渋谷、で渋谷は5駅目ですよ」
と持っている手帳にある路線図を示しながら教えました。
すると二人で
「さっき、あなたはずいぶん速くパズルを廻していたわね」
「いえいえ、私なんか全然です」
「アメリカではあまり見かけないわ」
「そんなことはありません。世界記録保持者はアメリカ人で、上位にもずらりとアメリカ人が揃っています。あとはヨーロッパ、アジア人も速くて、中国人、韓国人、ベトナム人、タイ人など、世界中の人がこのパズルを楽しんでいますよ。」
「日本ではそれはなんというのかしら?」
「ルービックキューブです」
「あら、アメリカと一緒ね」
などと話しました。

ニューヨークから 13時間かけて、今日日本に着いたそうです。
「日本は湿気が高くて驚いたでしょう」
「いいえ、ニューヨークもとっても湿気っているわ」
あら、そうなんですね。

どこが彼らのホテルの最寄りか分からなかったのですけど、
「この階段を降りたら南改札口です」
と案内しました。改札口の単語を思いつきませんでしたが、看板の下に South Gate とあって助かりました。

改札口の駅員さんに道筋を訊いてみようとしたのですが、息子さんが
「ここまできたら、あとはもう分かるよ。ありがとう」
と言ってくれたので
「では、良い旅を!」
と言って別れました。

わずか 30分間の間に二組の出会いをキューブが導いてくれました。濃密な時間でしたね。


posted by じゅうべい at 16:15| Comment(0) | 日記