2023年04月11日

ラッチキューブ9:下段の隅入れ

日曜日(4/9)は東京都大田区で大会が開かれていたのですね。目隠し3x3x3 のアジア記録更新、おめでとうございます。15秒21 って、もう想像を絶する速さですね。分析と実行を合わせてこのタイムですから、本当に信じられないほどの速さです。どんどんすごい方が出てきていますね。

望月シンジさんの自作絵柄キューブも素晴らしいですね。今どきのキューブなので、中心と隅の間に隙間が空いているのに、そこまできれいに処理されていますね。私の絵柄付きキューブは QiYi mini にシールを貼っているので、とてもあんな速さでは廻せません。センター回転手順については私は Kemi さんの手順を愛用しています。ほぼ同手順で、上と前の、時計廻し、反時計廻し、180°回転の全てに対応できるのでお勧めです。前面180°回転は立方体の迷宮の (R L F R' L' F2)x2 が、最初の 3手が全て時計廻しなので覚えやすく、気に入っています。

Latch Cube
LatchCube_scrambled.JPG
は、いよいよ緑面左右の黒矢印の下の隅を揃えます。ついでに、青面側の下隅も F2L 手順で揃えてしまいましょう。

J式記号を再掲します。反時計回りでは"-"、180°回転では"2"(本当は上付き)を添えます。J式回転記号のあとに/ の後またはカッコの中に WCA式表記を添えることにします。
notation_tb.jpgnotation_ew.jpgnotation_sn.jpg

HATAMURA さんの動画PDF ファイルの解法では、下段ずらしを駆使して緑面左右の黒矢印の下の隅を揃えていますが、すみません、どうも私にはよく分からなくって…。普通に F2L で入れています。

分類名は PLANET PUZZLE のものを用います。あ、Cube Voyage でも同じ命名法を用いていましたね。私は近年主流となっている(と聞きました)、羅列的に番号をつけた分類は分かりにくく感じています。小分類に添え字なら覚える量は半分ですみますね。初学者にいきなり 41手順はかなりの負担となりますが、20手順ならまだ頑張れそうな気がします。

添え字については、PLANET PUZZLECube Voyage も 1, 2 を用いていましたが、私は left, right の ℓ・r を用いています。ℓ が巻いている形なのは、普段は手書きしているので、識別のしやすさのためにこの書体を用いています。
LatchCube2_F2L0direction.jpg
F2L はこの中央面での鏡手順で考えると、分かりやすく覚えやすいですね。初手(U・V は 2手め)で入れたい隅が中央面から右に行く(右面を廻すか、上段を反時計廻しするか)ものを〜r, 隅が中央面から左に行く(前面を廻すか、上段を時計廻しするか)ものを〜ℓ,とします。

向きについては「下面(このラッチキューブなら黄)で押す方向に廻す」とすると覚えやすく感じています。側面は B1 なら入れ違いになり、G では、押す面ではない側面の色が揃うのも判断のポイントとなると思います。

緑黒B1: (s- t3 s-3 t)^3 / (F' U3 F'3 U)x3
LatchCube2_F2LGB_B1.jpg
言わずとしれた超重要手順、なのですが、残念ながら Cube Voyage にもある (R U R' U')x3 は回転制限で廻せません。ただ、鏡手順なら廻せました。s-3 (F'3) はやや傾けて、左手のトリプルトリガーで廻すのが良さそうです。

緑黒Gr: t3 s- t3 s-3 t2 s- t3 s-3 / U3 F' U3 F'3 U2 F' U3 F'3
LatchCube2_F2LGB_Gr.jpg
G は Good position に由来する、と私が勝手に考えているこの配置も、Cube Voyage の U' R U' R' U2 R U' R' は残念ながら廻せません。ですが、このように工夫してみたら入れられるようになりました。

緑黒Gℓ: t s- t s-3 t2 s- t s-3 / U F' U F'3 U2 F' U F'3
LatchCube2_F2LGB_Gl.jpg
打って変わって、Gℓ は Cube Voyage の G1 がそのまま(逆回転が廻せない場合は 3回転させますが)廻せます、と思ったら、Cube Voyage の図は右前入れに統一されているのではないのですね。 ご注意いただければと思います。

緑黒Cr: (s- t s-3 t3)(s- t2 s-3 t3)(s- t s-3) / (F' U F'3 U3)(F' U2 F'3 U3)(F' U F'3)
LatchCube2_F2LGB_Cr.jpg
これは PLANET PUZZLE のとも Cube Voyage のとも違う手順ですが、「最初は s- (F') を廻すしかないよなぁ」と Cℓ の手順のつもりで廻していた手順がなぜかうまく廻ってしまっていて、そのまま採用しています。

緑黒Cℓ: (s- t3 s-3 t)(s- t2 s-3 t)(s- t3 s-3) / (F' U3 F'3 U)(F' U2 F'3 U)(F' U3 F'3)
LatchCube2_F2LGB_Cl.jpg
これは PLANET PUZZLE のとも Cube Voyage のとも違う手順です。おそらく、今はなき Cube's net の手順と思います。B1 の鏡手順、(s- t3 s-3 t)^3 / (F' U3 F'3 U)x3 の二回目の2手目を t- (U') ではなく t-2 (U'2) に手順なので、覚えやすく、廻しやすく、愛用しています。

Hr・Hℓ も廻せそうですが、向きや位置を合わせ直してから上記手順を廻した方が、回転制限が発生するトラブルなく廻せているので、無理しなくなりました。

緑面の左側、緑白の F2L は、赤面を前面に持ち替えた状態での緑黒の鏡手順となります。列挙すると、

緑白B1: (e-3 t e- t3)^3 / (R'3 U R'3 U3)x3
LatchCube2_F2LGW_B1.jpg

緑白Gr: t3 e-3 t3 e- t2 e-3 t3 e- / U3 R'3 U3 R' U2 R'3 U3 R'
LatchCube2_F2LGW_Gr.jpg

緑白Gℓ: t3 e-3 t2 e- t e-3 t e- / U3 R'3 U2 R' U R'3 U R'
LatchCube2_F2LGW_Gl.jpg

緑白Cr: (e-3 t e- t3)(e-3 t2 e- t3)(e-3 t e-) / (R'3 U R' U3)(R'3 U2 R' U3)(R'3 U R')
LatchCube2_F2LGW_Cr.jpg

緑白Cℓ: (e-3 t e- t3)(e-3 t2 e- t3)(e-3 t e-) / (R'3 U R' U3)(R'3 U2 R' U3)(R'3 U R')
LatchCube2_F2LGW_Cl.jpg


青面の F2L は、緑面とは違い、慣れた手順がほとんどそのまま使えるので問題ないでしょう。私は M (Mr: e t e n- e- n t2 e- / R U R B' R' B U2 R') だけは回転制限で廻せないので、N の手順で IT化したあと、S を廻して入れたりしています。Cube Voyage の手順なら入れられそうですが、このためにわざわざ M を覚え直す気にはなれなくって…。

一応、主要手順だけでも載せておくと、

青白(青面の右) ←全て青面を前にして
B1: (t e t3 e3)^3 / (U R U3 R3)x3
Gr: t s3 t2 s t3 s3 t3 s / U F3 U2 F U3 F3 U3 F
Gℓ: t s3 t s t2 s3 t s / U F3 U F U2 F3 U F

青黒(青面の左)
B1: (t3 w- t w)^3 / (U3 L' U L)x3
Gr: 黄前に持ち替えて t3 e t3 e3 t2 e t3 e3 / U3 R U3 R3 U2 R U3 R3
Gℓ: 黄前に持ち替えて t s- t s t2 s- t s / U F' U F U2 F' U F

青面 F2L を入れるときには黄・赤面には矢印があることはほぼないので、自由度があって廻しやすいですね。それもあって、青黒を入れるときに、B1 だけは青面を前に持って廻します。2〜4 手めが 90°回転ですむのでありがたいですね。

ここまで揃えば後は上段だけですね。ゴールが見えてきました。頑張りましょう。

posted by じゅうべい at 15:10| Comment(0) | 立方体と曲線
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