2022年03月17日

Rex Cube4:三葉交換

昨晩 (3/16 23:36) の福島・仙台沖の地震、ご無事だったでしょうか?首都圏でもだいぶ揺れ、JRも運休しているそうですね。被害が少しでも少なかったことをお祈りします。父は飛び起きたそうですが、母はまるで気付かないまま寝ていたそうです。

さて、Rex Cube、中国語で八軸魔星、
RexCube1.JPG RexCube2.JPG
辺と中が揃ったら、あとは葉の位置を合わせれば完成です。

J式回転記号を再掲します。
RexCube_notation.jpgRexCube_notationMiddle'.jpg
反時計廻しには "-" を添えます。

各部位の名称は
RexCube_Edges.jpgRexCube_Centers.jpgRexCube_Leaves.jpg
左から順に、辺 (Edges)、中 (Centers)、葉 (Leaves)、とします。

私は Kemi さんのサイトの”インナーパーツを揃える”手順を見たのですが、美しい三点交換の手順が示されているというのに、その三点の空間上の関連性が掴めず、廻してみてもうまく揃えられないことが続いていました。

その下方にある”セットアップ例”は三点の関連性は把握できたのですが、なんとその手順が間違っていて(r ((L' R L) M' (L' R' L) M) r' の r () r' 共役は本当は r' () r 共役)しばらく苦しみ続けました。

それでも、多少のミスであればそれを元にして正しい手順を作ることができますね。元のアイデアがなければ考えることもできませんから。私が大学院の時に研究指導者の准教授に「ぐしゃぐしゃな文でも書いてくれれば直せます。一から書くのとは全然違いますね。」と言っていただいたことを思い出します。もちろん、私の当時のぐしゃぐしゃな文と Kemi さんの偉大な攻略サイトの、ほんのちょっとしたミスを同列に論じてはいけませんね。すみません。

ともあれ、三葉交換手順は以下の通りとなります。
RexCube_3Leaf_Rpush.jpg
右押し込み:g- {ej (w- e w) ej- (w- e- w)} g

RexCube_3Leaf_Rdraw.jpg
右引っ張り:g- {(w- e w) ej (w- e- w) ej-} g

RexCube_3Leaf_Lpush.jpg
左押し込み:o {wj- (e w- e-) wj (e w e-)} o-

RexCube_3Leaf_Ldraw.jpg
左引っ張り:o {(e w- e-) wj- (e w e-) wj} o-

解くだけならこれだけで完成させられます。右左は鏡手順ですし、押し込みと引っ張りは逆手順でも実現できるので、右引っ張り一つを把握しておけば全てに対応できることになります。

ですが、最初は逆手順・鏡手順を全て整理して、紙に書き出しておいた方が無難だと思います。廻しているうちに頭にも入ってきますから、関連した別手順として併せて覚えてしまうことをお勧めします。

まず、右左とも初手は同じ向きの下段を前から奥向きに廻します。

押し込みと引っ張りについては、三葉のうち、一つの葉が面を乗り越えて逆面に行くときに、そこにあった葉が同じ面で下方に移動していくものが押し込み、同じ面の二葉のうち下方が情報に持ち上げられるのを引っ張りとしています。

押し込みの場合は、続いて上段を複層廻しして単層戻し、中列としては上げる方向に廻します。続いて逆隅を奥向きに廻し、その逆隅をさらに奥住に廻し、この三手の初手に廻した隅を初手とは逆方向に戻します。続いて中列を下げ、残る隅向きは初手は一緒、2手目は逆方向で奥から手前へ、3手目も初手と逆方向に奥から手前に戻します。

引っ張りの場合は三手手順と中層廻しが逆順になるだけです。三手→中層上げ→三手戻し→中層下げとなります。

もちろん、手順を文章で書かれても分からないとは思いますが、感覚の引っかかりがあれば違うかも、と思いました。まずは廻してみてください。どちらの場合も共役の解除、下段隅の戻しをお忘れなく。

下段共役(右で g- () g, 左で o () o-)がなければ下面との三葉移動となりますが、慣れるまではなかなかその空間的位置関係が掴みにくいと思います。でも、できれば積極的に狙ってみたいですね。

下段逆共役(右で g () g-, 左で o- () o)で対面との三葉移動が可能になります。重宝しますが、意外にいい位置に来てくれることは少ないので、たまたま「なんかうまく合わせられないかなぁ?」と下段を捻ったときに見つけることが多いですね。

むしろ対面を含む三点移動としては
RexCube_3LeafOpp_Rback.jpg
右奥対面三葉:s- (e n- e- n) s- (w- n w n-) s-

RexCube_3LeafOpp_Lback.jpg
左奥対面三葉:w (n- e n e-) w (s e- s- e) w

を私は好んで使っています。「スキューブの手順の応用で Rex Cube 用の良い移動手順を作れないか」と探索していたのですが、Rubik'skewb の手順を元にした J式スキューブの前隅入れ側面&上隅合わせ手順は逆移動は逆手順によるものが殆んどで、Rex Cube 用の効果的な手順を見つけることはできませんでした。唯一見つかったのが、前隅時計廻し上板→前隅反時計廻し上板、

s (n w- n- w) s- → s- (n- e n e-) s

でした。これを三葉の移動が時計方向になるように逆手順としたのが上記の右奥対面三葉です。中間の s- s- がキャンセルで s となっています。左奥〜はその鏡手順から作りました。

この手順も実質は、共役なしの左押し込み手順を x 持ち替えして e- () e 共役することで実現できますが、中層廻しは x 持ち替えでどうなるかを見極めるのが面倒ですね。手数がさほど長くなるわけでもないので(中層廻しを 2手で数えたらむしろ短くなります)、異なる感覚の手順を用意しておくのも悪くない気がしています。

あとはやはり、、Cuber Stu さんの動画で紹介されていた二葉交換x2、
RexCube_4LeafEx.jpg
(e w- e- w) y z (w- e w e-) (← 途中の持ち替えが '22.3.17 では y x になっていました。訂正します。失礼しました)

は廻しやすくてお勧めです。手数が短いわけでもないのですが、プロペラ反時計→持ち替え→プロペラ正時計でとにかく廻しやすく、頭も使わずにすむのがありがたいですね。持ち替えの向きと方向をうっかりしやすいので気をつけましょう。

これらの手順があれば、もう Rex Cube は問題なく解くことができます。葉は 4枚x6面 = 24枚揃えなければなりませんが、中合わせで 4, 5枚は揃ってくれているものなので、残り 20枚。三点交換でせめて二枚づつ合わせていければ 10回手順を廻せば完成させられます。多少地味な作業にはなってしまいますが、普通のキューブ系パズルとは感覚が異なっていて私は好きです。ぜひ楽しんでいただければと思います。

posted by じゅうべい at 13:00| Comment(0) | 立方体と曲線
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