2021年10月26日

J式スクエア1の追加手順1:上下前の辺移動

J式スクエア1の追加手順についてです。まぁ、先週の トリコン のスクエア1では、自分としては悪くなかったものの 50秒をやっと切った程度だったので、まぁ、その程度の人が戯言(たわごと)を述べていると受け取っていただけると嬉しいです。

J式では世間と異なり、
1. 成形 2. 隅向き替え(CO) 3. 隅位置合わせ(CP) 4. 辺向き合わせ(EO) 5. 辺位置合わせ(EP)

という順に揃えていきます。理由は辺向き合わせ (EO) の最中に少しでも下段を揃えるためです。J式スクエア1においては 5. 辺位置合わせ (EP) において“パリティー”という概念は存在しません。上NE (L-perm) は変形を含むやや長い辺位置合わせの手順の一つに過ぎません。むしろ、日頃から特に廻す練習を繰り返している分、来てくれたら「ラッキー!」と思います。

そのぶん、辺位置合わせ手順は豊富に覚えておく必要がありますが、ポイントとして、判断に苦しむものはなるべく発生させず、またその手順は覚えない、ということにあります。私が習得しているものは

上段四辺(上十字,上二の字,上鼓,上四辺時計,上四辺反時計)計5
上段四辺下段二辺(上記の下段が NE交換もしくは縦交換)計5x2
上下段三辺(上時計下反時計,上反時計下時計,上下時計,上下反時計)計4
上段三辺下段二辺とその上下反転(上時計・反時計&下NEまたは下縦/その上下反転)計2x2x2=8
上段三辺,下段三辺(上時計,下時計,上反時計,下反時計)計4
上段二辺,下段二辺,上下二辺(上NE,下NE,上下NE,上縦,下縦,上下縦,上縦下NE,上NE下縦)計8

合計して 5+5x2+4+8+4+8 = 39手順となります。

上下反転がやりやすかった、下十字,下二の字および上下十字,上下二の字も覚えたので、合計 43手順となります。全99手順には遠く及びませんが、判断に苦しむようなら、むしろその手順は廻さない方がいいのでは、とも思っています。四辺合っていない場合は、時計回転か、反時計回転か、鼓移動(左→右・前→奥の座標軸方向の移動)なのか、ただでさえ判断が大変なのに、上下ともいろいろあっては迷路に迷い込むばかりです。

ちなみに、鼓は、左→右・前→奥(数学の座標軸方向と同じ)に統一してしまえば一種類しかありません。手順も、上鼓下NE, 上鼓下縦, 上鼓のどれも廻しやすくお勧めです。対面色の辺が挟まっている面をSW(前と左)に持ってきましょう。

J式では、4. 辺向き合わせ(EO) のあとは 1 look で完成させることを理想とします(中段向き替えは手順に組み込みましょう)。そのため、下段四辺・下段三辺をできるだけ避けようと事前準備をします。その一つが以前、”あなたもスクエア1で80秒を切れる!その4〜辺上下交換”などで紹介した複数の辺向き替え(上下移動?)手順です。四辺向き替えは発生させたことがなく、三辺向き替えは二辺を縦対角ですぐに直してしまうので、

二辺:縦対角, 縦L(奥垂直・奥を右), L縦(奥垂直・右を億), LL垂直・LL交換

一辺:右垂直, 右↓前↑, 右↓左↑, 右↓奥↑

計7種類、私は好きで廻していますが、普通の方には苦痛かもしれませんね。私はスクエア1の手順を覚えるのは頑張れるのに、なぜ目隠し競技の手順は覚えられないのでしょうね。

さて、辺向き替えだけではまだ下段四辺・下段三辺が避けられないことが多々発生します。ふと気付いたのが「なんで隅移動手順は一種類なんだろう?」もし隅位置調整の際に、下段だけでも適切に辺を移動できたら、最後の辺移動でさらに楽ができるようになるでしょう。

…手順習得は容易ではありませんでした。

忙しいのは事実ですが、1月には手順のリストアップを終えていたのに、上下前移動だけでも実戦投入できるようになったのがごく最近のことです。さらに、結論としてあまり速くなっていません。どの手順を使うか判断することが結局はタイムロスに。この辺は慣れとも思いますが。3x3x3 でも手順を導入したらむしろ遅くなったりしていましたし。

まずは上下前手順
UD_Front.jpg
を紹介しましょう。島内先生由来の方位システム、前面を S, 右面を E, 奥面を N, 左面を Wと表記するのはご容赦を。

U_SWwNotation.jpg

基本的に上下前移動手順は上段の辺は S⇔W交換、NE不変となっています。なので、下段の移動方向を名称としています。

上下前SW(基本、一般的な手順): / (-3, 0) / (3, 3) / (0, -3) /

上下前SE(上段はSW交換):(0, -1) / (-3, 0) / (3, 3) / (0, -3) / (0, 1) ←こうさんの /直方体/ でも紹介ずみ

上下前SN(上段はSN交換):(0, -1) / (0, 3) / (-2, -2) / (-3, 0) / (5, -1) / (6, 1) (中段向き替えあり)

上下前NW(上段はSW交換):(0, -4) / (-3, -3) / (1, -2) / (-1, 2) / (3, 3) / (0, 4)

上下前NE(上段はSW交換):(6, -3) / (-3, -3) / (2, -1) / (-5, 4) / (-3, -3) / (6, 3)

上下前E→W(上段はSW交換):(6, 3) / (-3, -3) / (-4, -1) / (4, -2) / (0, -3) / (0, 6) / (3, -3) / (3, 0)(中段あり)

上下前 辺不変(上段も辺不変):(0, -1) / (0, 3) / (-2, -2) / (2, -1) / (0, 1)

手順は Jaap氏のスクエア1についてのサイトの Method 5, Phase 3 から流用していますが、上下前 辺不変だけは上下前SNを廻し損なったときに発見しました。短くて分かりやすくて、さらに有用で素晴らしいですね。

上下前SN と上下前辺不変だけ上下段の辺の挙動が同じになり、上段SW交換ではなくなるのでご注意を。

残念ながら、上下前E→Wは交換ではなく四辺移動、鼓と逆方向に動きます。ですが、実線で判断するときにはどうも前面と右面を見て手順を考えるので、逆手順で鼓移動も覚えましたが、現状はこちらのE→W(右→左)移動の方をよく使うように感じています。…長い手順ですね。

実戦では、隅移動において上下前は半数程度(集計はしていません、すみません)なので、これらの手順を習得したところで、どれだけ生きるかは疑問ですが、上下前SE は習得しやすいですし、辺不変は判断しやすく手順も短いので、これらだけでも用意しておくと、多少は楽に廻せるようになるかもしれません。

私自身の感触としては、むしろ隅向き替えに時間を喰っているように感じていますが(もちろん成形も速いに越したことはないでしょう)、そちらの工夫については研究中で、まだまだ時間が掛かりそうです。



posted by じゅうべい at 09:55| Comment(0) | Square-1
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