岩手から帰ってきました。一週間、実験室とホテルとの往復だけで一切観光はしておらず、起床後と寝る直前に軽く333・スクエア1・スキューブを廻すのが限界でした。メガミンクスは持っていったのに一度も取り出さず仕舞いでした。それにしても、この分野の同業者の日本国内での数は、スクエア1とスキューブのtribox コンテストに毎週参加している人よりも少ないかと思うと何かおかしかったです。
さて、J式のスキューブの解法についてです。私は初めて入手した時からこのパズルが大好きになり、いろいろ廻して楽しんではいたのですが、とにかく自分に合う解法が見つけられずに苦労しました。
当時参考にしたのは 立方体の迷宮, キューブパズルの個人的な解法とか Wiki*, Jaap氏のサイト, Sarah's Cubing Site, Meep などですが、とにかく分からない。そのサイトが悪いのではありません。私の頭が理解できないのです。最終的に Rubik'skewb の27 algorithms method を流用してどうにか解けるようになりましたが、後半はまるごと(一部は改変して)その手順を使わせていただいていますが、前半がやはり理解できませんでした。333 で言えば、OLL・PLL は手順表を見れば分かるけど、クロスが作れない、といった感じでした。
あきらめて、Rubik'skewb の 27手順に持っていくまでは自力でどうにかすることにしました。
ただ、スキューブはこれらのサイトでの回転記号と WCF のスクランブル記号が一致しないのが困りものですね。上面が菱形になるように持って、右下が R, 左下が L, 奥が B, その上が U ですが、実際に解く時に廻すのは奥上,右上,右下,前上の四つが殆んど、あとは補助的に前下と左上くらいでしょうか?Rubik'skewb の上面の回転を大文字、下面の回転を小文字で表す方法は多くのサイトで用いられていますが、私には”読めないと覚えられない”という致命的な弱点があります。大文字と小文字は音としては同じになってしまいます。
諦めました。J式スキューブではJ式の回転記号のみでお話させていただきます。
PLANET PUZZLE の F2L のページでの 333キューブの置き方と同じで、前面右が E面、前面左が S面、背面右(S面の向かい)が N面、背面左(E面の向かい)をW面とします。島内先生からの伝統の四方位表記ですね。上面が Top の T、下面が Bottom の B なのも同様です。
回転記号は J式メガミンクスのものを流用しました。
右上が e, 左上が w, 前上が s, 奥上が n、面と回転軸がズレているので北 (north)が上に来るように合わせました。下段は、右下が g (艮:うしとら,ゴン), 左下が o (坤:ひつじさる,コン), 前下が m (巽:たつみ、が使えなかったので 巳:ミ), 奥下が a (子は十二支の始まり、a はアルファベットの始まり)という趣味丸出しのものですが、御寛容いただけるとありがたいです。文字だけなら時計廻し、反時計廻しのときには ' (プライム)ではなく - (逆元の意味の -1 の略、本当は上付き)を付けます。
J式では a は廻しません。スクランブルのときに B, B' で廻すだけです。TES三面時計廻しで a を廻す手順が存在しますが、n- 手順 n の共役で対応できるので、「a は廻さない」と決めました。なので上図にも入れていません。
o, o- も殆んど廻す機会はありませんが、左右対称にできると便利な状況があるので使わなくもありません。m, m- は下隅調整時に頻出するものの、27手順に入ったら二手順で使うだけです。
手順が頻出するのは e, n, s, g とその反時計廻しです。sge とか並んでいると”すげぇ”などと語呂合わせしてしまっています。…語呂合わせをしないと手順が覚えられない時点で駄目駄目ですが、恥ずかしいことは気にしないことにしました。
こんな謎記号でスキューブのお話をさせていただこうと思います。記号名称以外は、結局はあまり世間一般の解法と代わり映えしないかもしれませんが、お付き合いいただけたら嬉しいです。