北村暁さん、ベトナムの大会、Blind Till Nine in Vietnam 2024 に参加されていたのですね。参加者のほとんどがベトナム人、あとは中国人とマレーシア人が一人づつだけのところ、その意欲がすごいなぁ、と思いました。種目も、
3x3x3 目隠し, 3x3x3 最少手数, クロック, 4x4x4 目隠し, 5x5x5 目隠し, 3x3x3 複数目隠し
…確かに普通の方は参加しませんね。これを、クロック以外全てに参加して記録を残されたのはすごいと思います。目隠しの大会、イオンモールでやっちゃうんですね。もちろん、防音の部屋で行うのでしょうけど。
大会概要では見ることはできませんでしたが、面転八面体(Face-Turning Octahedron, FTO)2位、おめでとうございます。その関係で声をかけられたのでしょうね。単発 33.93秒、すごいですね。もちろん動画を見ても、私にはどう揃えているのか全然分かりませんでした。速いですね。さらには目隠しで FTO を解いてしまうなんて、やっぱり私の理解の及ぶところではありません。
フィリピンの大会では FTO で Yuji Yoshida さんが優勝、参加者も多かったようです。世界的に盛り上がっているようですね。公式競技となるのもそう遠くはないことでしょう。
それとは話は変わりますが、うえしゅうさんが
「キューブは成長を感じられる手段であって、別にキューブじゃなくても良かった」
みたいな事を言ってて、普通に悲しかった
キューバーはみんなキューブそれ自体を好きでいてほしい」
うーん、勝てない相手に対して口惜しくて、負け惜しみを言っていただけのような気もしますね。成長を感じられるほどやり込んだ事って、たいてい好きだからそこまで頑張れるものだと思います。
自分が速さを求めるのはスムーズに回せるほうが楽しくて気持ちいいってことが根底にある」
と仰っていて、とても分かります。…私のような低速キューバーに理解を示されても困惑されるだけとは思いますが。
そのツイート(現:ポスト)で引用されている うえしゅうさんの
速く解く、新しい解法を知る、パターンキューブを作る、友達と競い合う、変わったパズルを自力で解く…。
自分に合った楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。」
というコメントも素敵ですね。
さらに、わじまじさん(現:匙々さん)は
非公式記録への向き合い方とか大会参加の目的とか、
スピードキューバ―(と自分が認識している方々)とそういう感覚が異なるのかなって感じる」
とも仰っています。すぐに結果が出せないと興味を失う人は昔も今も変わらずいますね。すぐに結果が出なくても、そのことを楽しめたら続けることができて、続けているうちに気がついたら少しづつではあっても結果が出る、ということも多くあります。
日本上位の水準で結果を出せる人は、始めた当初からずば抜けた結果を出せるもののようです。プロ野球で名だたる成績を挙げる選手はたいてい、幼少期から周囲で知られた存在であるそうです。将棋でもピアノやヴァイオリンのような楽器演奏でも、小学生の時点で、その界隈では名前が知れ渡っていますね。
でも、野球・サッカーとも日本で 300万人くらいが楽しんでいますが、プロ野球に在籍している 100人×12球団で 1200人、社会人野球や独立リーグ在籍者を加えたとしても 3000人、つまり残りの 299万7000人くらいはプロレベルでなくても競技を楽しんでいることになります。単に仲間とボールを追っかけるだけで楽しいものですよ。もちろん、上手なのに越したことはありませんが。
楽器演奏だって、YouTube に”弾いてみた”動画をあげるほどの水準になくても、ヤマハやカワイの音楽教室に通って、年に一度の発表会で舞台に立つだけくらいでも充分に楽しめます。
自分が取り組んでいることを楽しいと思う、その前向きな心こそ大事なのでは、と思います。
私は、3x3x3 を初めて揃えられるまで三日かかり、メガミンクスで初めてタイムを計ったときには 24分かかりました。トリコン初回記録では、スキューブ で 3分22秒、スクエア1 で 8分20秒 があります。それでも、それぞれのパズルを揃えるのが楽しくて続けていたら、その当時と比べたらそこそこ速くなりました。もちろん今も、上位層の背中も見えないくらいの遅さではありますが、変わらず楽しんで続けています。
FTO も当時 4〜5分かかっていました。わじまじさんの「FTOの揃え方〜Bencisco Method〜」を習得したとしても、3分は切れないと思います。でも、楽しいパズルだと思います。また廻してみたいですね。