2022年11月29日

暗記ゲームで良いのでは?

アドカレ用にアイコサメイトを廻し直していて、ロックアップ色合いに苦しめられています。…それでも、このパズルの世界的品切れ状況からしたら、持っていて楽しめているだけで幸運なのだろうと思っているところです。

第6回キューブオフ会についてのブログ記事が書かれましたね。盛況だったようで何よりです。

自虐ネタではありますが、その記事にあった

「30〜60秒くらいのタイム帯(1人20秒切る速い子もいましたが)で、簡易的な解法でも一生懸命解いている」

を読んで落ち込んでいるところです。タイムを計りだして 8年かけて、まだ単発でも 30秒を切れてなく、”とてもオフ会などに顔を出すレベルではないなぁ”とげんなりしてます。

F2L を覚えきって 1分30秒を切り、CLL・ELL(世間の人の OLL・PLL に相当)を覚えきって 1分を切れるようになり、かなり廻し込んで 50秒を切れるようになりました。持ち替え無しで、右奥・左奥の F2L をそのまま廻せるようになって 45秒を切れるようになってきたところです。

目も指も頭も、どの廻りも悪い大人なんてこんなもの。いえ、幼少期から様々なことが苦手だったので、子供の頃からスピードキューブをやっていてもあまり変わらなかったと思います。

でも、それで楽しめているから、それでいいんじゃないかと思っています。まぁ、キューブ以外のことにも手を出しすぎですね。昨晩はチェロの体験レッスンに行ってきました。…ヴァイオリン仲間での演奏で「低音が欲しいよねぇ」などと言う人がいるので、つい。

それはさておき、そのキューブオフ会についての記事で、

「手順を覚えなきゃてことは、パズルじゃなくて暗記ゲームなの?という印象があると思いますが、実はそうでもないです。」

いえ、暗記ゲームで良いんじゃないでしょうか?

世の中、何についても揶揄する人っていますよね。そういう人の「しょせん、覚えればいい単純なもんだろ?」という偏見と闘っても意味がないと思うんです。

私は受験生のときに和田秀樹氏の『受験勉強入門』と出会い、その著書に「やっぱりそうだよなぁ」と感銘を覚えたものでした。その主張の一つとして”数学は暗記だ”がありました。ただ、暗記するのは公式ではなく、解き方を覚える、そうすればどんな問題にも対応できる、というものでした。

和田秀樹氏は「国語の読解力は身につけるのに時間が掛かり、暗記受験術の大敵だ」と著書で書かれていましたが、最近、娘の国語の問題について奥さんと話したとき、「国語も暗記だよね」、となりました。文章題のどこをどう答えれば良いかは読解する文章に全て書いてあり、そのパターンが分かっていれば解けてしまうのです。逆に言えば、それが把握できてなければ、その文章の著者ですらその文章題が解けません。小説家の宮本輝も、新潮文庫の企画で東北大学の受験問題に取り組み、手も足も出なかったことを書いていて、小説『彗星物語』でもそのネタが取り上げられています。

さらには楽器演奏も暗記ですね。楽譜の音符がなんであるかを覚えなければ手も足も出ませんし、演奏技術についても覚えることがてんこ盛りです。スポーツも同様で、ルールから始まり、ボールを投げるとき、ラケットを振るとき、手足や指をどのように動かすかを頭に入れておかないとまるで歯が立ちません。

人間関係だって、誰と誰がどのような立場にあって、性格はどのようなもので、どれぐらいの距離感を保つべきか、などの基本情報を把握しておかないと、うまく対応できませんし、仕事にもなりません。

キューブも、他の様々な人生の事柄と同様な水準で暗記ゲームです。因数分解や英会話と同じレベルで暗記ゲームです。囲碁将棋や麻雀・オセロのように暗記ゲームです。

変な人の揶揄は気にしなくて良いと思います。というか、「しょせん暗記ゲームでしょ?」などと言う人は、その人がとても解ける気がしないパズルを解く人に対して、負け惜しみを言っているだけです。堂々と、「うん、手順を覚えられない人には難しいだろうね。基本手順の数は九九よりは少ないんだけどさ」と言ってあげましょう。

…いえ、揶揄してくる人と喧嘩をする必要はありません。私は「ええ、手順を覚えたら簡単ですよ」くらいで済まして、話題を変えるようにしています。興味がない人に、野球の硬球の指離れの感触や、テニスのバックハンドボレーでのラケット面の調整、ヴァイオリンとチェロのビブラートの掛け方の違いなどを長々と語っても意味がありません。

そのあたりの他人との距離の取り方も、”暗記すべき”人生の処世術かもしれませんね。

posted by じゅうべい at 12:30| Comment(0) | 日記