手順もまとまったことですし、試しに解いてみましょう。
回転記号については、2x2x2 については普通の J式の記号、島内 剛一先生の S式に由来する

しか使いませんでした。他のを判断している余裕もありませんし、これだけで充分とも言えます。を流用します。詳細はその回転記号についての記事をご覧ください。
スクランブルは csTimer による、
2x2x2: R2 F2 U' R' U' R U2 R2 F'
Skewb: L' U L R' B U' L' B R
Skewb: L' U L R' B U' L' B R
でやってみましょう。
ちなみに、今回は世界配色(上白底黄、右赤左橙、前緑奥青)となっています。青と黄のステッカーは買いましたが、試し解きが終わるまでは貼り替えを辛抱しました。
まずは 2x2x2 スクランブルで、
続いて、スキューブスクランブルで、
右は手前上の隅を奥下に持ち替えた、記号で言えば x2 y- 持ち替えをした写真です。
まずは分かりやすく y- (水平反時計廻し)持ち替えをしてみました。
隅が 2x2x2 として揃うまで、しばらくは内側の三角板は無視して、隅だけを追っていきます。
最初は対面色が混ざった不完全一面を作って、捻りの必要性について検討しましょう。前面左列に橙−赤、上面右列に赤−橙が並んでいますね。
e- (R') で、
前面に赤橙が斜めに組み合わさった、不完全一面が完成しました。
そこからさらに x- (手前に 90°)持ち替えしたらこの通り。右は y2 持ち替えで、見にくい上面の奥側を示した写真です。
ここは底面の赤橙の不完全一面に合わせて、上面にも赤橙の不完全一面を作る状況です。ですので、スキューブの J式記号でいえば、赤橙はN隅で上を向いていて、E隅とS隅では反時計回りに捻れば上面に向く一方で、W隅は時計回りに捻って上面を向く向きになっています。
ということで、W隅が反時計回り捻りになっていれば正しい向きとなります。ですので、反時計捻りをしましょう。上の左の写真から y- (水平反時計回転)持ち替えをしてから c- を廻すと、
となりました。右はその裏側を示した写真です。
これは実物を持ってみないと分かりにくいとは思いますが、赤橙で検討すると、現時点で 2x2x2 Guimond の右前・白なし左揃いの状態になっています。ですので、n- t2 e n (B' U2 R B) で赤橙の不完全面が上下面に完成します。
廻してみましょう。
この通りです。右はこれまでと同様に x2 y- で裏を示したものです。t- (U') すると、2x2x2 一色化の上棒下昇りの状態になります。手順、e2 t- e2 b- w2 (R2 U' R2 D' L2) を廻してみましょう。
はい、この通り、上面に赤一色、底面に橙一色が揃いました。
黄が上下面共に揃っているのが見えますね。ですので、t2 (U2) で
右面に黄が揃いました。
y- (水平反時計廻し)持ち替えから 2x2x2 の隅合わせ手順の上下前、e2 t- e2 t2 s2 t- e2 (R2 U' R2 U2 F2 U' R2) を廻すと、
無事に、隅部分は 2x2x2 として完成しました。
さて、右の写真に見られるように、白の対面色である黄面に三角板の白が並んでいます。まずはこれをこのまま橙面に上げてしまいましょう。
青面の三角板も対角交換されていることが分かりますね。
続いて、z y 持ち替えをして、緑面に青列が見つかりました。
同様に、右面 左2⇔上面 右2交換:n- {(d- q d q-) (p- c p c-)}^2 (d- q d q-)} n / B' {d- 〜} B
でその青の三角板の列が黄面に入ります。
z持ち替えして、その青列を
今度は右面 右2⇔上面 左2交換:s {(c p- c- p) (q d- q- d)}^2 (c p- c- p)} s- / F {c 〜} F'
青面に入りました。そのまま残った右面左下の青を上の青面に入れてもいいのですが、
z x 持ち替えで、青赤が無駄なく二点交換できることを優先しました。できるだけ手間は少なくしたいものですね。
右面手前から上面奥上げ:
w t e t- w- t e- t- {d- 〜} t e t- w t e- t- w- / L U R U' L' U R' U' {d- 〜} U R U' L U R' U' L'
でこの通り。青の三角板が一つ残っていますが、この位置はそのままでは入れにくいので、
x y2 持ち替えして、緑黄の交換が良いですね。
右面奥側から上面手前上げ:
t s t- s t s2 t- s2 {c 〜} s2 t s2 t- s- t s- t- / (U F U' F U F2 U' F2 {c 〜} F2 U F2 U' F' U F' U'
黄面の三角板が三つまで揃いました。
この手順は私はそのままでは廻しにくいので、共役(セットアップ)部分の 2x2x2 隅移動の手順においては y- 持ち替えっぽくして、s (F) を e (R) っぽくして廻しています。ただ、このとき、s2 を e2 (R2) として、くるるんと勢いよく廻すとポップしてしまうことが多発します。丁寧に 90°づつ廻す方が無難でしょう。
x持ち替えで、赤面の橙と緑面の赤を交換します。赤橙が対面色なので、それが残っていると後々面倒なことになります。
右面奥から上面奥上げ:
w- t- e- t w t- e t {c 〜} t- e- t w- t- e t w / L' U' R' U L U' R U {c 〜} U' R' U L' U' R U L共役(セットアップ)部分は分かりやすく、覚えやすいと思います。右面奥から上げるときには反時計廻し開始、右面前から上げるときには時計廻し開始、これは二手目まで一緒で、{ } のスキューブ回転後も同様です。
x y- 持ち替えで、
この白は列としては上げられないので、順に上げていきます。手順後は右面奥上の白が右面手前下に動くことで、次の移動がしやすくなることも見逃せません。
右面奥側から上面手前上げ:
t s t- s t s2 t- s2 {c 〜} s2 t s2 t- s- t s- t- / (U F U' F U F2 U' F2 {c 〜} F2 U F2 U' F' U F' U'続いて、
右面手前から上面手前上げ:
t- n- t n- t- n2 t n2 {d- 〜} n2 t- n2 t n t- n t / (U' B' U B' U' B2 U B2 {d- 〜} B2 U' B2 U B U' B U
t- n- t n- t- n2 t n2 {d- 〜} n2 t- n2 t n t- n t / (U' B' U B' U' B2 U B2 {d- 〜} B2 U' B2 U B U' B U
で、白面も揃いました。
x y- 持ち替えで黄面にある青を持ち上げて、青面を揃えます。
右面手前から上面奥上げ:
w t e t- w- t e- t- {d- 〜} t e t- w t e- t- w- / L U R U' L' U R' U' {d- 〜} U R U' L U R' U' L'さらに x- 持ち替えで、黄と橙を交換します。
右面奥側から上面手前上げ
t s t- s t s2 t- s2 {c 〜} s2 t s2 t- s- t s- t- / (U F U' F U F2 U' F2 {c 〜} F2 U F2 U' F' U F' U'y- z 持ち替えをして、緑と橙を交換、
右面手前から上面手前上げ
t- n- t n- t- n2 t n2 {d- 〜} n2 t- n2 t n t- n t / (U' B' U B' U' B2 U B2 {d- 〜} B2 U' B2 U B U' B U完成しました!
やっぱり結局手順としては、基本の前面・右面対角交換
このパズルの最重要ポイントは、とにかく引っかかって廻しにくいこととポップしやすいこと。スキューブ回転の時にはよく引っかかるので、机の上で形を整えながら、何度も廻して戻しての繰り返しが必要となります。
一方、2x2x2回転の時にはつい調子に乗って勢いよく廻すと簡単にポップします。普通に廻していてもポップします。潤滑油やシリコンスプレーの塗布は欠かせません。ポップしたら、コアにシリコンスプレーを塗布するいい機会だと前向きに考えましょう。
タイムトライアルをしているときにも、ごく普通にポップします。そこでタイマーを止めていたら、いつまで経っても記録が得られません。三角板一つくらいのポップはめげずに填め直して廻し直しましょう。基本的に 2x2x2回転の時にポップすることが多いので、行きの共役(セットアップ)中であれば填め直して逆手順で戻して 2x2x2 の形を整えてから、再度廻した方が無難です。共役の戻しの方であれば、どこまで廻したか覚えているのであれば、また廻し直せばいいし、思い出せなかったら、2x2x2 として普通に揃え直しても構いません。
「一つくらいポップしても、手順を終えるまではそのまま廻してしまえ」はお勧めしません。内部コアから隅までさらにポップしていって大崩壊となり、さすがにタイマーを止めざるを得ない状況となります。私も何度もやりました。三角板一つなら復旧できます。とにかく、回転を慎重にに、トラブルに対しても慌てず、めげず、丁寧に復旧してから廻し直すことを心がけましょう。
私は現在 12回廻して、平均 16分15秒、最速 / ao5 = 11:11.00 / 13:05.86
もうちょっと速く廻せそうには思うのですが、12, 12, 11, 14分と続いた後、ポップに苦しめられることが続いて、タイムが伸ばせないでいます。
もうちょっとは頑張るかもしれませんが、あまりにポップするので、ちょっと辛いですね。折を見てまた頑張ります。