近所のTSUTAYAが 10月下旬で閉店になるそうです。娘が小さい頃から世話になっていて、ここ数年、毎週二本以上借りていたのでショックです。本屋もますます減ってしまいますね。この手の賃貸業は一世を風靡しましたが、いまや Netflix や Amazon Prime に押される一方ですね。
その話を妻と娘にしたら、なんと娘がしくしくと泣き出しました。まだ自転車で通える範囲にもう一軒あるのですが、「あるものがなくなる」のは悲しいものなのですね。それは子供に顕著ですが、大人も同様だと思います。
私は信号待ちで 3x3x3 の基本手順を廻していますが、今週は廻し損なうことが続いています。元々良くない頭廻りと指廻りも、さらに徐々に失われていくことなのでしょう。金や交友関係だけでなく、持っている技術や知識、意欲までも失われていくのは、人間は老いていくものである以上已むを得ない事ですが、寂しいことですね。
などと先のことを憂いても良いことはありませんね。考えられる対策は検討しつつも、今を全力で生きていきたいと思います。
それにしても hugeBLD tips bot、すさまじいですね。私はまだ、3x3x3 の目隠し競技にも挑めていません。今年もあと三ヶ月、手順をまとめて、年内に一度くらいは開眼で確認しながらでも目隠しの手順で解いてみたい、くらいには思っていますが…。
面転八面体(Face-Turning Octahedron, FTO)の2 look TCP 解説動画もすごそうですが、そもそもその解法が私には理解できません。J式 FTO は Kemi さんの解法のアレンジで、分かりやすいけど速くないのが特徴です。自分が持っていない他人の才能を羨んでも仕方がありませんから、私はまずゴールに到着できることを優先します。
SuperZ 2x2x2+Skewb
についても同様で、私の解法は、判断しやすく、確実に完成できることを優先しています。「あれとこれがこう合体するから、それにはこれをここに移動して」という判断がこの界隈では多いのだとは思いますが、私はとても付いていけません。
J式 SuperZ では、まず隅向きを確認して、捻りの必要性の有無を検討します。
私は 2x2x2 は Guimond で解くので、どの対面色の組み合わせでも構いませんが(さすがにこのパズルでは私はステッカーを貼り替えていないので、赤−橙,青−緑,黄−白のどれかになります)、0手か、せいぜい 1手廻して、下面は揃うか、一隅だけ側面を向いている状態のどちらかにすることができると思います。…稀に 2手必要なこともありますが、その場合は“仕方がない”と諦めましょう。滅多にありませんから。
Guimond の 右前の 8種、右奥の 8種、もしくは下一面完成状態での上面状態と比較して、向きが違っている隅があったら、その隅が正しい位置になるように捻ります。スキューブ回転ですね。とうぜんその周囲の 3隅は位置も向きも変わってしまいますが、そこからまた隅向きを検討します。もう捻りは必要ないはずなので、Guimond でも Ortega でもいいので、とにかく 2x2x2 として隅位置を合わせてしまいましょう。
あとは三角板を二点交換(実は二点交換x2)で合わせていきます。
回転記号については、2x2x2 については普通の J式の記号、島内 剛一先生の S式に由来する
を流用します。詳細はその回転記号についての記事をご覧ください。…そこでは w (L) は廻さないと書きましたが、廻す手順も使うことになったので、訂正します。
ここでこの解法の基本手順(二阶斜转魔方还原教程を参考にしました)が、
{(d- q d q-)(p- c p c-)}{(p- c p c-)(d- q d q-)}
となります。
廻してみると分かりますが、スキューブの基本手順ですね。前半が、スキューブの J式記号で言えば
つまり、上隅の向きを捻ることなく、板を時計移動させて、さらに反時計移動させて戻しているだけです。
スキューブにおいては全く意味のない手順ですが、実はこの手順はなんと前(S)面と右(E)面の板を 180°回転させます。
このパズルにおいては、面180°回転と言うよりは三角板の右上⇔左下・左上⇔右下の対角交換と捉えた方が分かりやすいですね。
おそらく、スキューブアルティメット(Skewb Ultimate) も フィッシャースキューブ(Fisher Skewb) も同様の手順で解けるのでしょう。知っている方は“常識でしょ”と思われるかもしれませんが、私は知りませんでした。
これを利用すると、
この場合は、n- () n で共役(セットアップ)すれば、この前右面 対角交換手順で揃えることができます。手順を全て書くと、
n- {(d- q d q-) (p- c p c-)}^2 (d- q d q-)} n
手順の中央部分は繰り返しになるので、記号を用いて省略表記しました。
は前奥での鏡状態なので、鏡手順を用いて
s {(c p- c- p) (q d- q- d)}^2 (c p- c- p)} s-
となります。どちらも、実際は前面の三角板が右上⇔左下・左上⇔右下交換していますが、ここでは省略しています。
やっぱりスキューブで廻し慣れている手順は廻しやすくて良いですね。王道は前⇔上の交換とは思いますが、廻しやすいことは重要ですね。もちろん、試してみる方は、それぞれ廻しやすい向きに持ち替えて頂いて構いません。
私は、この省略表記された中央部分を逆回転させてしまうことが多いですね。きちんと意識付けしておかないと危ういです。
これを、2x2x2 の移動・向き替え手順を用いれば、いろいろ手順を拡張していくことができるのですが、それらはまた次回に。