せっかくなので、と言うのもなんですが、昨日に引き続き、先週のトリコン、2022 後半期 第9節のスクランブルその3〜その5も解いてみましょう。
J式ピラミンクスの回転記号は以下の通りです。もちろん、廻すのは頂点ではなく、面に対して頂点寄りの部分です。
状態の把握のための記号化については、まず下段の三隅については、奥→右→左の順に、そのままで向きが合っている、つまり黄が下を向いているのなら 0、時計廻しが必要なら +、反時計廻しが必要なら - としました。
J式ピラミンクスは配色固定式 (color stable, CS) で、隅(頂点ではない三面体)の黄赤青が奥、黄青緑が右前、黄赤緑が左前、赤青緑が上にくるように持ちます。
状態の把握のための記号化については、まず下段の三隅については、奥→右→左の順に、そのままで向きが合っている、つまり黄が下を向いているのなら 0、時計廻しが必要なら +、反時計廻しが必要なら - としました。
次に青黄・赤黄がどこにいて、どういう向きを向いているかについて、以下のように番号を振りました。
奥面を上→右→左の時計周りの順に 1, 2, 3、前面を右→下→左の順に 4, 5, 6、です。向きは 0手もしくは 1手で位置が合う場合に向きが合うなら s (standard), 逆なら r (reverse) としました。上記スクランブルの場合は、青黄→青、赤黄→赤と略して、
青6r 赤3s となります。
位置 5 だけ例外で、前面に黄色が向いていれば青黄でも赤黄でも s になります。他は同じ位置でも青黄と赤黄とで s・r が逆になります。赤が 3 で下面に黄なら s、青が 3 で下面に黄なら r になります。
その3:L B R L' U' B U' R' L' U B l r
右は上段を取り除いて、下面が上から見えるようにしたものです。
奥右左00+ 青3r 赤6s、ですね。これまた V字作成リストにはありませんが已むを得ません。e w- e- (R L' R') と下前経由で青 3r を処理するのが良さそうですね。残りは n w- n- (B L' B') で V字が完成します。
頂は随時直して、
前時計・全、w- t- w t- e t- e- (L' U' L U' R U' R')、最後に t (U) で上段を合わせて完成です。高速に解いた方も多かったようですが、V字→L4E では“普通”としか言いようがない手順となりました。
その4:B' R' U' L R' U R' B' L U L' u' l' r b
奥右左-0- 青2r 赤3s、これまた残念ながらリストにはありません。こうなってくると何のためのリストか、と言う気もしてきますが、V字作りの一つの指標くらいに見ていただければ幸いです。e- w- t- (R' L' U') で奥に青辺が合わせられ、さらに n e t- (B R U') で青隅を合わせながら、奥に赤辺が合わせられました。あとは n (B) で完成、通して e- w- t- n e t- n (R' L' U' B R U' B) で V字が揃います。頂を合わせて、
あらら、t (U) で完成ですね。L4E スキップです。こんなこともあるのですね。
その5:B' U' R L' R L' B L U R' U' l r b'
奥右左0-- 青4r 赤3r、これまた残念ながらリストにはありませんが、仕方がありませんね。e- w n- t- (R' L B' U') で青隅・赤隅の向きを合わせながら奥に赤辺が合わせられ、さらに n- t- (B R U') で奥に青隅を合わられるので、あとは n- (B') で完成、通して e- w t- n- t- n- (R' L B' U' B R U' B') で V字が揃います。8手ではありますが、読みやすく見やすいので悪くないでしょう。廻しやすいかどうかについては私ごときでは判断出来ません。
ともあれ、青辺・赤辺とも r 向きの場合は上段廻しでどちらも合わせられてしまうことが多いように感じています。
頂を合わせて、
上隅と赤緑辺が揃っているのが目に付きますね。それを t- (U') で奥に廻して、前時計・左右、 t- e t e- (U' R U R') のあと、t- (U') で完成です。
最後の L4E の判断には多少の慣れが必要のようです。緑黄辺が上段にいない場合および下前にいる場合は上時計・反時計もしくは向き替えで分かりやすいのですが(その場合、どこを反転するかも慣れは必要ですね)、そうでない場合は、緑黄辺以外のどちらかが上隅と合っているかどうかを判断しなければなりません。向きの反転があると厄介ですね。
どちらも合っていなければ、緑黄辺を奥に廻して十字手順、合っているものがあればそれを奥に廻して前時計・反時計手順、私もよく間違います。前時計・反時計の前面二反転の場合は、反転している二つを含む辺を時計か反時計かの方向に廻し、それに引き続く組み合わせを逆方向に廻すとすると覚えやすい 4手手順ではありますが、結局は全部覚えてしまうしかありません。
L4E でスキップまたは 4手手順を引けたらラッキーですね。逃さないようにしたいものです。
私もまだまだ判断が遅いので修練したいと思います。