2022年09月16日

傀儡魔方1号、小角一反転手順は 35手

Puppet1_solved.JPG Puppet1_te.JPG
廻し出すと止まりませんね。これくらい、日々 3x3x3 も廻していたらもうちょっと速くなるとは思うのですが…。

Cuber Stu さんのStage 3、小角合わせ手順の (alg 1 → alg 5)x2、そのままだと私の愛用している 三小角反転手順と一緒なのですが、alg 1 の方を持ち替え間違えて廻してみたら変な移動が実現できました。

s t (s- t-)^2 s- t s t  (e s)^2 e (s- e-)^2 s- / F U (F' U')x2 F' U F U  (R F)x2 R (F' R')x2 F'
左列上前交換外観.jpg
右面上奥と前面右下が崩れますが、左列の上と前での二点交換、しかも反転なし。合わせの前半ではかなり役立つ手順と思います。

この手順を二回廻すと前面右下が奥に下がっただけの状態に。内部 2点と表面 1点の純粋三点交換が実現できました。…まぁ、10手x2x2 = 40手となるので、右奥三巡手順の 15手にはとうてい敵いませんが。

残念ながら、異なる面にある小角二つの同時反転手順はまだ見つけられておらず、一つづつ反転していくのが一番速そうです。ただ、

小角右奥→前右→前左3巡(右上反転→3回廻せば右上小角反転のみ)
小角右奥→前と前右→左.jpg
e- t- e- (t e)^2 t2 (e- t-)^2 e- t e / R' U' R' (U R)x2 U2 (R' U')x2 R' U R

を 3回廻すときには一回目と二回目、二回目と三回目の間でかなり派手にキャンセルが起きるので、

e- t- e- (t e)^2 t2 (e- t-)^2 e2 (t e)^2 t2 (e- t-)^2 e2 (t e)^2 t2 (e- t-)^2 e- t e
/ R' U' R' (U R)x2 U2 (R' U')x2 R2 (U R)x2 U2 (R' U')x2 R2 (U R)x2 U2 (R' U')x2 R' U R

15手手順を 3回廻したのに、35手ですんでいます。これはお得ですね。5手キャンセルが二回なんて、最少手数競技(FMC)だったら目を丸くしまっているでしょうね。

成形手順もかなり整ってきたので、来週にはまとめてみたいと思っています。

十字門
Pup1_十字門・左L右Γ.JPG Pup1_十字門・左L奥L.JPG Pup1_十字門・左Γ乗り奥Γ.JPG Pup1_十字門・左Γ乗り奥品.JPG

や大Z
Pup1_右大Z・下四.JPG Pup1_左大Z・奥J.JPG
くらいまで持ってこれたら、もう元に戻せます。

それにしても現在確認できているだけで、十字門で 17種類、大Z で 7種類もあるのが恐ろしいですね。

ともあれ傀儡魔方1号は、いじっていたらいろいろ”形を変える炎みたいでカッコいい”ですね。私は好きです。面転八面体(FTO)と、公式競技入りを競って欲しいと思います。
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posted by じゅうべい at 17:04| Comment(0) | Pyramorphix

2022年09月14日

傀儡魔方1号の世界記録が更新されました

tom さん のブログ、『初めてのWCA大会』、読みました。この二年半、多くの方が大会参加を待ちわびていたのですね。それにしてもメガミンクスで 1分切りってすごいですね。これで大会初参加とは。私は 4分を切ればガッツポーズで、いまだに 5分超えとか普通に出します。

そういうすごい方々が待ち望んで、全力を尽くして、2分で締め切りになる大会申し込みをしているかと思うと、私のような者が参加したいと思うのはおこがましく感じてしまいますね。私が今より華々しく速く廻せるようになるとも思えないので、おそらく私が WCA大会に参加することは、もうないと思います。

WCAID 所持者が開催する計測会などを予選として、直近の半年〜1年の記録の上位から順にWCA大会に参加できる、などとすれば、もう少し参加の競争が穏やかになるかもしれません。参加人数が少ない競技なら、多少遅くても参加できる可能性も出てきますし。コロナ禍が収まって、参加人数を増やせるようになったら、この参加の過当競争もまた変わるかもしれませんが。

SpeedSolving.com Wiki非公式世界記録のページをまた見てみたら、なんと Moyu Puppet Cube V1、傀儡魔方1号
Puppet1_solved.JPG Puppet1_te.JPG
単発世界記録が更新されていました!9月13日、まさに昨日、というか見たのはその当日で、すごい偶然でした。

2:00.53、すごいですね。別にズルして楽なスクランブルで廻しているわけでもなく、きちんと成形→隅合わせ→小角合わせの手順を踏んでいます。隅合わせの時点で 1分で、小角合わせで 1分を使っているのも妥当なところでしょう。とにかく滑らかに廻しています。

新技術でも開発されたか、と新たな解説動画を探してみたりもしました。Cuber Stu さんが丁寧に、かつ分かりやすく分割した動画を YouTube に載せてくれていました。Stage 1(成形), 見つけられていませんが、おそらく Stage 2 で隅合わせ, Stage 3(小角合わせ手順), Stage 4(Stage 3 の手順の組み合わせ)となっています。日本語字幕付きの動画もあり、驚かされました。

ですが、その Stage 3 の手順は小角5巡手順右列三角手順であまり代わり映えがしなかったのが残念です。Stage 4 では 10手手順を 4つ組み合わせて、とか長手順になってしまっていますし…。

ただ、Stage 3 の alg 5, 6、t e t e t e- t- e- t- e- (小角あり3面がが見える(上前右)向きに持って、U R U R U R' U' R' U' R')とその反転手順、は面白かったです。私が知っている 5巡手順とはちょっと違う動き方をしてくれますね。さらに alg 1 → alg 5 での、二面の二点交換+別面小角反転は手順も短めで便利だと思いました。

ただ、その alg 1 → alg 5 を二回繰り返しての三小角反転は YG Cuber さんも紹介してくれている手順で、私が利用している手順と一緒でした。

なかなか新しい手順を生み出すのは難しいようです。あとは速さを上げるためには、判断の速さと指の廻りの速さと言うことになるのでしょう。他のパズルと一緒ですね。

久しぶりにいろいろいじって楽しめています。何かまとめられたらまた記事にしますね。

posted by じゅうべい at 13:11| Comment(0) | Pyramorphix

2022年09月12日

9月9日はピラミンクスの日?

最近いろいろいじる機会があったのもあり、つい、一年九ヶ月ぶりにトリコンピラミンクスに参加してみました。たまたまそれは 9月 9日でしたが、望月シンジさんが「今日は、9月9日なので3×3キューブとピラミンクスを回してました 意外と忘れられがちなんですが、どちらも1つの面が9コに分割されてるんですね」と仰っていて感心しました。言われてみればその通りですが、なかなか意識しないものですね。

J式ピラミンクスの回転記号は以下の通りです。もちろん、廻すのは頂点ではなく、面に対して頂点寄りの部分です。
Pyra_notation.jpg
(WCA表記ならそれぞれ、n→B, e→R, w→L, t→U)
J式ピラミンクスは配色固定式 (color stable, CS) で、隅(頂点ではない三面体)の黄赤青が奥、黄青緑が右前、黄赤緑が左前、赤青緑が上にくるように持ちます。

状態の把握のための記号化については、まず下段の三隅については、奥→右→左の順に、そのままで向きが合っている、つまり黄が下を向いているのなら 0、時計廻しが必要なら +、反時計廻しが必要なら - としました。

次に青黄・赤黄がどこにいて、どういう向きを向いているかについて、以下のように番号を振りました。
V_edgeNo.jpg
奥面を上→右→左の時計周りの順に 1, 2, 3、前面を右→下→左の順に 4, 5, 6、です。向きは 0手もしくは 1手で位置が合う場合に向きが合うなら s (standard), 逆なら r (reverse) としました。上記スクランブルの場合は、青黄→青、赤黄→赤と略して、
青6r 赤3s となります。

位置 5 だけ例外で、前面に黄色が向いていれば青黄でも赤黄でも s になります。他は同じ位置でも青黄と赤黄とで s・r が逆になります。赤が 3 で下面に黄なら s、青が 3 で下面に黄なら r になります。

===== 以上で図の説明終 ==========

その1:B R U' R' L' U' R' B' U' R U' u l r b
PyrTrial22L10_1aT.jpgPyrTrial22L10_1aB.jpg
右は上段を取り除いて、下面が上から見えるようにしたものです。

奥右左00+青4s赤6s、e w- n w n e- n (R L' B L B R' B)、さらに t (U) で、頂は随時直して、
PyrTrial22L10_1bT.jpgPyrTrial22L10_1bB.jpg
L4E は前時計・左右、 t- e t e- (U' R U R')ですね。 4手手順を引けてラッキーでした。黄を含まない上段の辺のうち、上隅と揃っているものを見つけたら、それを奥に配置します。

その2:L' R L U' L U B R' L' U' B' u'
PyrTrial22L10_2aT.jpgPyrTrial22L10_2aB.jpg
奥右左000青5r赤3s、これだけ揃っていると廻しやすくてありがたいですね。n e t- n e- n (B R U' B R' B)、さらに t (U) で、頂は随時直して、
PyrTrial22L10_2bT.jpgPyrTrial22L10_1bB.jpg
十字・全、t- w- t w t w- t- w (U' L' U L U L' U' L)、最後に t (U) で完成です。

黄を含まない上段の辺のうち、上隅と揃っているものがない場合は、黄を含む辺を奥に配置して十字手順を検討します。左右の向きは上隅と合っているか否かで判断できますが、奥は右に黄が来ていたら正向き、下は前面に見えている色が左奥に行くので、そこに見える上隅との色の兼ね合いで判断します。

この場合は奥は黄が左面にあるので奥反転、下も前面は緑で上隅の左は青なのでこれまた反転、左右も反転しているので、十字・前途判断できます。

これが、経験不足からか全然判断できず、その t (U) を廻さずに前反時計・左下で緑黄を下前に入れてしまい、そこで発生した上時計・左右奥について「3辺も反転しているなんておかしい、そんな馬鹿な」とワケも分からず上時計・左を廻し、最後に向き替え・左右でようやく完成させました。

前時計・反時計と十字は偶数辺反転、上時計・上反時計は奇数辺反転、慣れてないと混乱しますね。修行します。

その3:R' U' L U' B' R U' R L' U B u l' b
PyrTrial22L10_3aT.jpgPyrTrial22L10_3aB.jpg
奥右左0-0青1s赤3s、これまた見やすいスクランブルでした。e- n- e- n e (R' B' R' B R)、さらに t (U) で、頂は随時直して、
PyrTrial22L10_3bT.jpgPyrTrial22L10_3bB.jpg
上時計・左右下、t- e t- e- w- t- w (U' R U' R' L' U' L)、最後に t (U) で完成です。

黄が前下に見えていたら上時計か上反時計、上隅と揃っているものを奥に配置します。もちろん、上時計・右奥下は e t- e- w- t- w t- (R U' R' L' U' L U') で一発で揃えられますが、探して判断に時間を喰うよりは、一手かけてでも判断しやすい状況にした方が、慣れないうちは安全だと思います。

その4:U B' R L R' U B L' U' L' U' u' b
PyrTrial22L10_4aT.jpgPyrTrial22L10_4aB.jpg
奥右左00+青4r赤6r、これも読みやすかったですね。n- t n- t w n- (B' U B' U L B')、さらに t- (U') で、頂は随時直して、
PyrTrial22L10_4bT.jpgPyrTrial22L10_4bB.jpg
前時計・右奥、t- e n t n- t e- t- (U' R B U B' U R' U') の最後を t (U) に変えて完成です。奥に配置した赤緑の色反転は見えていて、前右にいる緑黄も色反転が分かりやすいので、これは判断しやすかったと思います。

その5:B U L' R' U R' U L B R' L u' l
PyrTrial22L10_5aT.jpgPyrTrial22L10_5aB.jpg
奥右左+0-青1r赤6r、ちょっと読みにくいかな、とも思いましたが、t w- n e n- e- n (U L' B R B' R' B) で、
PyrTrial22L10_5bT.jpgPyrTrial22L10_3bB.jpg
私は z' 持ち替えで向き替え・左右を廻してしまいましたが、本当は t- (U') で、向き替え・下奥、t w- t w t- e t- e- (U L' U L U' R U' R') が正しいのでしょうね。これらの手順にももっと慣れていきたいと思います。

全体的に、見やすく廻しやすいスクランブルが続いてありがたかったですね。一年九ヶ月ぶりだったのに、平均自己2位を出してしまって驚きました。廻し慣れればもっと速くなれると思うので、もうちょっと頑張ってみようと思います。

posted by じゅうべい at 19:05| Comment(0) | ピラミンクス