2021年12月22日

FMC Advent Calendar 2021 の 22日目

この記事は FMC Advent Calendar 2021 の 22日目の記事として書かれたものです。
21日は kits_さんによる FMC Advent Calendar 2021 (3) 思考過程 でした。
23日目は kzyさんの記事です。3試技で 24, 26, 25手って本当にすごいですね。

その FMC の記事の前に。

丸二年書いてほぼコメントがない当ブログですが(先日は kits_さん、丁寧にありがとうございました)、昨日、唐突に7つもコメントが来ていて驚きました。…すべて海外からで 6つは文字化けで読めないものでした。残り 1つは ルービッククロックの解法 のページに エゲレス語で 3x3x3 の解法を、回転記号から白クロスの作り方まで丁寧に書いてあり、最後は URL に誘導するというものでした。全て削除しましたが、日本語でしか書いていない当ブログが世界からアクセスされるようになるとは驚きました。これもアドヴェントカレンダーの知名度の高さによるものですね。改めて、ネット社会の利便性と怖さの双方を体験し、身の引き締まる思いを抱きました。

それはさておき。

FMC Advent Calendar 2021、第3試技のスクランブルは以下の通りです。

R' U' F R B2 F2 R2 U' B2 D R2 U L2 R2 D R' D2 F' D2 L F2 D' U F R' U' F
FMCadv3_scrF.jpgFMCadv3_scrH.jpg
相も変わらずですが、日本配色の青クロスなのはご容赦を。右は透視したものです。

見るからに不穏ですね。背面に左面色の橙が4つもあり、底面クロスの位置も面倒です。普通に解いてみたところ、

D' L' F L2 D' R U' D' L2 // クロス (9/9)
U' L U' L' R U' // F2L #1 左奥・G、最後の R' が次の R' とキャンセル (6/15)
R2 U R L' U2 L // F2L #2 左前・E (6/21)
U' L U' L' B' U' B // F2L #3 左奥・F (7/28)
U2 R' U' // F2L #4 右奥・T、最後の R が次の R とキャンセル (3/31)
R2 U2 R2 F R F' R U2 R' // L1, 向きそのまま (9/40)
U L' B2 U B L' U' B2 U B L U' B' U' L U' // 三角反NS上げ, y+向き (16/56)

いえ、クロスで 9手ってのがそもそもおかしくはありますが、F2L で最少手数の T を引き、キャンセルが 2箇所で起こっているにも関わらず、56手とはなかなかのものでした。多少いじってクロスを変えてみても、手数は増えるばかりでした。

ふと、「赤が左右面に多くない?」と気付きました。z 持ち替えしてみたらデイジーです。悪くないかも、と試してみました。

z D U F2 L2 U R2  // クロス (6/8)
U2 F' U F // F2L #1 右前・I (4/10)
B' U B U' B U B' // F2L #2 左奥・K (7/17)
U' L' U' L' B L B' U2 L // F2L #3 左前・M (9/26)
U L U2 L' U2 L U' L' // F2L #4 左奥・S (8/34)
R B R' F R B' R' F' // T2, 向きそのまま (8/42)

おおっ(『ゴルゴ13』の依頼人ふう)、CLL で最少手数の T2 を引いた上に ELL キャンセルで完成です。持ち替えをなくして書き換えて、

R L F2 D2 L U2 L2 F' L F B' L B L' B L B' L' D' L' D' B D B' L2 D L D L2 D' L2 D L' D' U B U' F U B' U' F'

を解答とします。42手は自己ベストでした。大ラッキーでしたね。

で終えた後、FMC では持ち替え記号は手数に数えないことを WCA大会規則で確認しました。なぁんだ、最初の z で始まる解答で良かったのですね。

持ち替えの王者と言えば TAKAMAT氏。トリコンでも毎回コメントが「普通に CFOP」にも関わらず、34手で 9位に入ったこともあります。WCA ID が 2008〜 なので古参の方ですね。マクドナルド上陸の時点で小学生って歴史を感じてしまいました。息子さんがうえしゅうさんと同じ会社だとか。そんなお偉い方がトリコンでほぼ全種目皆勤ってすごいなぁって思ってしまいました。

ええっと、私は島内剛一先生の本をよく引用していて、世界一周について語ったりもしていますが、島内先生にお目に掛かったことはなく、勝手に「先生」と読んでいるだけです。スピードキューブを始めたのはトリコンが始まった 2016年で、古参とは言いがたいですね。子供もまだ小学一年生で、職場でも一番の下っ端です。

TAKAMAT氏はトリコンの結果でお見かけすることが多く、いくつかの種目で目標とさせていただいていますが、まだまだ遠い存在ですね。機会があったらぜひお目に掛かってみたいと思います。

ともあれ、FMC でいい手順がまるで見つからないときなどに、持ち替えてみるのは悪くないと思いました。スキューブや 2x2x2 でちょくちょく赤底は発生するので、忌避感がないのも大きかったかもしれません。…基本的には CN(カラーニュートラル)否定派(自分にはできないので無理しない)ですが。

まとめとして、持ち替えて(自分としては)いい解答が出せて嬉しかった、という内容でした。試技3の FMC としてまっとうな解は、たむそんさんや kits_さん、kzyさんの素晴らしい解答をご覧ください。

続きを読む
posted by じゅうべい at 10:48| Comment(0) | 日記

2021年12月21日

アドヴェント21日目はキューブ小説の傑作!

Speedcubing Advent Calendar 2021、今日、21日目の記事は望月シンジさんによる『ラノベで覚えようノレービックキューブ6面攻略!「俺の幼馴染みがスピードキューバーで妹かも知れない!?」』(本編はこちら)でした。キューブ(3x3x3)を解けない主人公に解き方を教えていく青春小説になっています。

私は小説を読むのは好きですが、書くのは苦手なので、この文才には憧れてしまいますね。過去の作品の『ラノベで覚えよう目隠しキューブ「恋するイヤーマフ」〜真紀那先輩の課外授業〜』およびその続編、『恋するイヤーマフ2〜U面上の真紀那先輩〜』もぜひご覧いただければと思います。

慣れてない人には、ブラッディークロスとか満月とかのイメージは確かに重要だろうと思いました。イメージや思考を織り交ぜることで思考が強化されていきますね。私も F2L を”柱を立てる”と言うことがあります。Bermuda House II などでも同様ですね。

マルチエンディング、私は“悪い終わり方”から読みました。ご飯も、好きなものを後に残すタイプです。嫌いなものを食べていても、後に希望があれば頑張れる、と思うから、かもしれません。「おいしいものを食べる前に大地震でも来たらどうする!?」と迫力ある人に訊かれたことが何度かありますが、幸運にも今のところその不運に見舞われたことはありません。後に残っているものが絶望だけだったら辛いだけじゃないですか、と思うタイプですね。

Sune は”スーネ”で育ったのですが…、Speedsolving.com WikiSune のページでは「”スーン”の発音の方がずっと一般的になったね」とあり、寂しく感じました。いいです、私は スーネ・アンチスーネと呼ぶことを続けます。

作中にあった、『BLD。〜目隠しキューブに至る病〜』と、続編の『千手観音と複数目隠しで勝負してみた件』、ぜひ読んでみたいと思います。楽しみにお待ちしています。

BLDer なら鴨川に潜りながら手だけを水面に出して解くのを本当にやるかも、と思ってしまいました。動画があったらぜひ見てみたいです。…くるくる会の方がかつて遠泳の合間にキューブを解くイベントをやっていた気がしましたが、ちょっと記事を見つけられませんでした。

上面の辺合わせで四神、玄武・青龍・朱雀・白虎をイラスト付で用意してくださったのは嬉しかったです。島内先生の S式の方位表示が私以外の一般のキューバーにも受け入れられた感動を得られました。そうです、背面は北 (N), 右面は東 (E), 前面は南 (S), 左面は西 (W)、かつて e n w s と廻す手順が”世界一周”と、キューブを地球に見立てて呼ばれていた過去が久方ぶりに甦りましたね。まさに「世界に広げよう、キューブの輪!」ですね!

…久しぶりに『ゴノレゴ』、観てしまいました。懐かしかったです。キューブ界で野令ちゃんがブームになるかもしれませんね!

せっかくの名作、キューブを解けるようになりたい遠方の知り合いに、印刷して送りつけようと思います。

posted by じゅうべい at 13:51| Comment(0) | 日記

2021年12月20日

久々の LSE も、やっぱり無理しません

FMC Advent Calendar 2021、12/18(土)は主催者の たむそんさんの記事でした。学業で忙しい中、主催していただきありがとうございました。一昨年の FMC Advent Calendar 2019 に参加したのが私がこのブログを始めたきっかけだったので感慨深いです。…リンクを記事ではなくトップページに貼ってしまっていて、経験が足りてなかったことを思い出しました。

たむそんさんはお忙しい中、それでも 28手を出し、トリコンでは首位の 21手を叩きだしていました。すごいですね。せっかくなので勉強させていただきます。学業で忙しくするのは学生の本分(と私も当時言われたものでした)、今後も無理のないようにキューブ生活を楽しんでいただきたいと思います。

ふみさんの解答も読みましたが…、初心者ゆえまるで分かりません。勉強します。

Speedcubing Advent Calendar 2021 の 18日目の記事は主催者:荒木慎平さんの 地域団体について でした。とても勉強になりました。私も、「近くで会が開かれないから行けない」などと言い訳をせず、自分でレクチャー会を開いてしまえば良いんだなぁ、等と思いました。隣県ではやばいレベルの会があったりもするのですが、隣の割りには遠くって(むしろ京都キューブオフ会の方が行きやすかったりして)、などといろいろ言い訳をしていますが、自分で開いてしまえば良いのですね。私に F2L の A(中段入れ)を教えてくれた人や、5x5x5 が解ける人も同じ敷地で働いていますが、彼らは忙しいので誘うのは難しそうですね。って、ああ、また言い訳をしていますね。私も無理せず、できることからやるようにします。

19日目の ルービックキューブを解くAIを作ってみた は、私も勤労学生時代、プログラマーで喰っていたので興味はあるのですが…、かつて振るった刀もすっかり錆び付いてしまいました。来年こそはプログラムを勉強し直します。…買った本が積ん読なのをどうにかしないと。

20日目は タニシさんFB100本ノック、すごいですねぇ。さっそく その1を廻してみて 1x2x3 ブロックができることを確認しました。にゃーるほど、こうやって作るのですね。FMC(最少手数競技)のブロックビルディングにぜひ生かしてみたいと思いました。せっかくなのでそのまま second block も作り(すんげー手間取りました)、CLL は確か Pi0 を廻し、かそきゅーぶ の LSE (last six edges) のページを首っ引きで眺めて、久しぶりに Roux で 3x3x3 を完成させました。懐かしかったですね。この First Block を作れなくて Roux を挫折したことを改めて思い出しました。まぁ、LSE を廻してみて、自分が中列を廻すのが苦手なのも改めて思い知らされたので、やっぱり私は Roux では解かないだろう、とも思いましたが。でも、Roux で廻せたらかっこよく見せられそうで楽しそうとは思いました。

むしろ タニシさんの昔の記事、キューブ歴1年を迎えて 前編後編 を久しぶりに読み直し(たぶん去年も読んでいます)「すごい人はすごいもんだなぁ」と改めて思ったものでした。初めてすぐにこんなに解けるようになってしまうなんて、また BLD(目隠し競技)も MBLD (複数目隠し競技、Multi-Blindfold)もどんどんできるようになってしまうなんて、信じられません。去年のアドベントカレンダーの記事は Megaminx BLD へのいざない でした。私はメガミンクスは開眼でも解くのにかなり時間が掛かってしまうので、目隠しして解くなんて信じられません。5BLD の記事もありました。人の能力(夏目漱石は”脳力”と書いたことも)を羨んでもキリがありません。そう、誰もが最強生物になれるわけでもないのです。私はできることを、ゆっくりと順番にやっていこうと思います。

なので、ついアドベント 17日目の記事につられて Curvy Starminx を廻しそうになりましたが、2手廻して、2手戻して自制しました。この年末進行の慌ただしさが収まるまで、まだしばらくの辛抱が必要ですね。

posted by じゅうべい at 16:42| Comment(0) | 日記