歯車を廻さなければ普通の 2x2x2 なので、実質は左の t (WCA表記で U), e (WCA表記で R), s (WCA表記で F)だけで充分なのですが、意外と逆側を廻す機会もあるので、中央の w (WCA表記で L), n (WCA表記で B), b (WCA表記で D)も用意しました。それぞれ、その面を正面に見たときに時計廻しすることを示し、反時計廻しをする場合は"–"を本来は肩付きで表記しますが(数学の逆行列の"–1"を略記したもののようです)、このブログでは肩付きを利用出来ないのでそのままで示します。これは WCA表記の" ' "(アポストロフィーで代用していますが、本来はプライム記号だそうです)に相当します。
歯車の回転については、世間の動画では G (反時計廻しは G' )で表すものが多いのですが、他の面回転とは全く異なりますし、隅歯車を一箇所回転させれば他が全て連動するのもあり(隅歯車は全て同方向、面歯車は全て反対向きに廻ります)、一面分(120°)時計廻しを "+"、反時計廻しを "–" で表すことにします。…その反時計廻しの矢印がものすごく見にくくて申し訳ありません。他の色も試しましたが、どれも見にくくて諦めました。
e – と e– が全く異なることが混乱を生みそうですが(一つめが右面時計廻しのあと歯車を反時計廻し、二つ目が右面を反時計廻し)、長手順をできるだけ短く表すためなので、ご理解いただければと思います。
隅歯車を一面分、つまり 120°廻すと面歯車は 90°、数学でいう一象限、逆方向に廻ります。隅歯車を 360°廻しても面歯車は 270°しか廻りません。つまり、隅歯車を時計回りに 120°を二回廻す ++ は、反時計回りに 120°廻す – とは、隅歯車の向きに関しては同じ結果となりますが、面歯車の回転に関して異なることになります。++ は – と異なる、というのは他の歯車キューブパズルでもよく見られますが、気をつけておきましょう。
隅歯車の廻し方は、右上奥を右手、左下前を左手で持って、同時に同方向に廻すのが良いと思います。この辺は慣れでしょう。
V1 を想定しているので、稜の小片は着色していません。
J式ではまず 2x2x2 部分を解いてしまいます。V2 なら稜小片を元に揃えてしまえば問題ないでしょう。歯車の向きを稜小片に合わせてから 2x2x2 として解けば、なお簡単だと思います。V1 はそうはいかないので、まず解いてみて、パリティーに気付いてから対応を考えることになりますが、それはまた次回に。