2021年03月26日

J式444その2:底面センター

J式4x4x4はエッジ合わせまでは4×4×4 Yau method 甘やかし編 を見事に踏襲しています。

1. 底面センター
2. 上面(対面)センター
3. 底辺(クロスエッジ) 3つ
4. 側面センター
5. 4つめの底辺(クロスエッジ)
6. 残りの 8つの辺(エッジ)の組み合わせ

残りは F2L→CLL→ELL(パリティーの状況によっては 2手順)です。前回、”J式にはダブルパリティーはない”と書いてしまったのは誤解を招く表現でした。向きと位置のパリティーがあっても 1手順ですむ場合もあり、2手順必要になる場合もあります。そのあたりは ELL のときに紹介しましょう。

回転記号については、島内先生の S式 を踏襲したいつもの J式の記号です。
444notationNormal.jpg
方位を元にしていて、側面を順に時計廻しをしていく手順を”世界一周”と呼ぶ用語を生み出しましたが、もはやご存じの方も稀になったことでしょう。その面を正面に持って時計方向に 90°廻すことを基本とし、反時計方向に回す場合は "–" を本来は右肩に乗せますが(数学の逆元を元にしているため)、ブログの表示機能の制限のため下ろして表記しています。180°回転も "2" を、これも本来は肩付きで表記しますが、このブログでは下ろして表記しています。

島内先生は内層や中層廻し、複数層廻しも認めておられませんでしたが、多分割を廻すときにはそうも言っていられません。内層を廻す場合は面転八面体 (FTO) のときと同様に添え字に j を、外層と内層を同時に廻す場合は傀儡1 (Puppet One) のときと同様に添え字に & を用います。
444notationInner.jpg

WCA表記も併せて示しますが、そちらでは内層回しは小文字で、複数層廻しは w を添える表記を採用します。反時計廻しは " ' "(アポストロフィーで代用しますが、正式にはプライム記号だそうです)で示します。

配色は日本配色の青クロスです。世間の多数を占める世界配色の方々は黄と青を入れ替えてお読みください。緑前で示しますが、側面の向きは実際は気にせず廻すでしょう。

最初は超基本的なところから。揃えたことがない方から 5分を切りたい程度の方まで向けになってしまいました。どうぞご容赦を。

まず、底面(クロス)センターから。中央の 2x2 = 4つを揃えます。一番丁寧な説明はやはり ルービックキューブ簡単6面完成攻略法 でしょう。日本配色と世界配色の両方を別々にページを用意して説明しているのも素晴らしいです。立方体の迷宮 はシンプルかつ簡潔、最初から対面センターを崩さない手順を示してくれています。その方が確実ですね。

スピードキューブとして解くのであれば、底面センターは戻し手順を踏まない簡潔なものを用いるのが良いでしょう。他が崩れることは気にせず、青を 2つ合わせて棒にします。以下の場合であれば、
1stLine.jpg
ej (r) または e& (Rw) で中4升のための棒が一本できあがります。

棒が 2本できたら
Set2Line.jpg
この場合は、ej (r) または e& (Rw) で青の中4升(クロスセンター)ができあがります。
Set2Line_tj.jpg
この場合なら、tj (u) または t& (Uw) で同様に青センターができますね。
3つと 1つになってしまった場合は、3つから 1つを外す動きで、その外した 1つをもう 1つにくっつけて棒 2本にします。
Set3-1.jpg
出迎え法なら、wj (l) または w& (Lw) で迎えに行って、
Set3-1出迎え.jpg
合体させて棒にして、s (F) で二本棒平行を作って
Set3-1出迎え2.jpg
wj– (l') または w&– (Lw') で上面に青四升を揃えます。ej– (r') または e&– (Rw') で前面に揃えてもらっても構いません。

出迎えでなく押し掛けで合わせるなら、
Set3-1.jpg
から ej (r) または e& (Rw) で
Set3-1押し掛け.jpg
と右列の棒を押し出す動作で 1 と 1 を上面で合体させて棒を作り、t (U) で
Set3-1押し掛け2.jpg
と向きを合わせ、ej– (r') または e&– (Rw') で右列を戻す動作で青四升を上面に作ります。これまたもちろん、wj– (l') または w&– (Lw') で奥面に作って頂いても構いません。

とにかく、最初→動作→戻し、の一連手順が基本となります。コミュテーター の一種と言えるのでしょう。キューブ系パズルを解くときの基本中の基本ですね。

私は、カレンダーキューブや初心者に 3x3x3 を教えるときには出迎えを用いているのに、多分割では押し掛けばかり使っています。初期に学んだサイトの影響なのでしょうね。1 で、3 のうちの列になっている部分を押し出し、回転してよけて戻します。
Set3-1_et-e-.jpgSet3-1_w-tw.jpgSet3-1_w-t-w.jpg
左から順にそれぞれ、e& t– e&– (Rw U' Rw'), w&– t w& (Lw' U Lw), w&– t– w& (Lw' U' Lw) で揃えられます。ただ、右利きの人は普通は e, ej, e& (R, r, Rw) を多用すると思います。多分割はホールドしにくいので、無理はしない方がいいでしょう。うまく前面と上面を回転して向きを合わせましょう。

同様の手順で対面センター(上面センター)も合わせられますが、詳細は次回に。

posted by じゅうべい at 13:16| Comment(0) | 444