傀儡魔方1号 Cubing Classroom Puppet One
について、新たに見つけた手順を追加したいと思います。
上面と前面のへりを対称とした手順は
t→s-, s→t-, e→e- (U→F', F→U', R→R') と入れ替えることで実現できます。これは他のパズルでも同様ですが、傀儡1は回転面が3つしかないので、入れ替え手順を作るのが簡単でいいですね。
毎度のことになりますが、配置は 傀儡魔方[復の右]原教程 同様に、小さい四角(以下、小角)3つが見える向き、上の写真左の向きを基本にします。
回転記号は以下の J式を用い、"/" のあとに WCA表記(t→U, e→R, s→F)を併記します。
文字だけなら時計廻しに 90°回転、反時計90°廻しは t- のように "-" を(本来は右肩付き)で、180°回転は t2 のように "2" を(これまた本来は右肩付き)で添えることで示します。面を示す場合は大文字で表記します。
まずは、
以前、
「”左奥前三巡”の手順の後に前平行でいいことを思いつきました。実際、それで合わせられることを確認しました。」
と書きましたが、直接手順が発見されました。
小角右奥→前と前右→左3巡(右上反転):
e&- t- e&- (t e&)^2 t&2 (e- t&-)^2 e&- t e& / Rw' U' Rw' (U Rw)x2 Uw2 (R' Uw')x2 Rw' U Rw
e&- t- e&- (t e&)^2 t&2 (e- t&-)^2 e&- t e& / Rw' U' Rw' (U Rw)x2 Uw2 (R' Uw')x2 Rw' U Rw
さらにこの手順を、右上隅を頂点として三面入れ替え、e→s, s→t, t→e (R→F, F→U, U→R) を行うことで、
小角左下→上と上前→奥3巡(前右反転):
s&- e- s&- (e s&)^2 e&2 (s- e&-)^2 s&- e s& / Fw' R' Fw' (R Fw)x2 Rw2 (F' Rw')x2 Fw' R Fw
s&- e- s&- (e s&)^2 e&2 (s- e&-)^2 s&- e s& / Fw' R' Fw' (R Fw)x2 Rw2 (F' Rw')x2 Fw' R Fw
まで作り出すことができました。
この左列下にある小角を前面に持ってくるのは難しく、以前は左列三角 前を上で持ち上げ、前平行で奥によけ、左列三角 上を前で上面を元に戻し、前平行で元に戻す、(26+12)x2 = 76手もかけていました。
ところが、左下から真上に上げることができるのなら、小角左下→上のあと左列三角 上を前、で完成します。15+26 = 41手、半減に近いと言えるでしょう。上面は前奥の入れ替えがありますが、解く上では問題ありません。
ですので小角は、まず一面を合わせてそれが右面になるように持ち替え、続いて上面を合わせ、残りの小角が奥のどこに存在しようと自由に前面に持ち出せることになりました。
小角の向き替えも、一つだけ残ったら、上奥なら左奥前三巡x3、上前なら x y で持ち替えて右上にして右奥前三巡x3、で 45手で反転できます。
向き替えが二つ、隣接面に一つづつ残ったら、入れ違いなら左列か右列三角で同じ面に揃えて平行x2で反転して戻します。左列同士なら持ち替えて右列三角(10手)x2 で同じ面に移動して平行x2で反転して戻します。
右列同士なら左列三角x2→平行x2→左列三角x2、が 26x2+12x2+26x2 = 128手、これは長すぎますね。奥三巡x3を二回廻して一つづつ反転していく方が (15x3)x2 = 90手ですむのでお得でしょう。
ここまで手順が整ったら、もはやこのパズルも恐ろしくはありませんね。ぜひお楽しみいただけたらと思います。