2021年03月31日

J式444その3:対面センター

J式4x4x4 の続き、最初のセンター(四つ組み)ができたら次はその対面のセンター(四つ組み)を揃えます。

相変わらず超基本的なところから。揃えたことがない方から 5分を切りたい程度の方まで向けになっています。

いちおう、いつもの J式回転記号について再掲しておきます。

444notationNormal.jpg
その面を正面に持って時計方向に 90°廻すことを基本とし、反時計方向に回す場合は "–" を、180°回転では "2" を添えます。

内層を廻す場合は j を、外層と内層を同時に廻す場合は & を添えます。
444notationInner.jpg

併せて示す WCA表記では内層回しは小文字で、複数層廻しは w を添える表記を用います。反時計廻しは " ' "で示します。

配色は日本配色の青クロスです。世間の多数を占める世界配色の方々は黄と青を入れ替えてお読みください。今回は白は分かりにくいかもと思い、白に相当する小片を灰色で示しています。

対面センターは、最初に作ったクロスセンターを底面に来るように持ち替えてから、それを崩さないように気をつけつつ上面中央の 2x2 = 4つを揃えます。これまた一番丁寧な説明はやはり ルービックキューブ簡単6面完成攻略法 ですね。

側面に棒ができていたら、上げて、よけて、戻す、いつもの 3手一組手順、
RiseBar1.jpgRiseBar2.jpgRiseBar3.jpgRiseBar4.jpg
e& t2 e&– (Rw U2 Rw') で底面を崩さすに棒を上面に上げることができます。

棒を上げるときに上面に入れたい色がなければ何も気にせず上記手順を廻しましょう。その場合、側面に棒ができていなかったら
RiseBar1'.jpg
なら t& (Uw) で、
RiseBar1''.jpg
なら e2 t& (R2 Uw) で棒を作りましょう。一つづつ上げていくのはさすがに無駄が大きすぎますね。

棒が上にできた状態で 3つめを上げる場合も同様に、上げる手順で棒をよけ、上がったものをどかして、元に戻す、同様の手順を用います。慣れたら無意識に行いますが、“棒を回転方向に合わせる”、回転の動作で棒が背面に移動するように、というのが重要です。
AddOne1.jpgAddOne2.jpgAddOne3.jpgAddOne4.jpg
手順としてはほぼ同様に、e& t– e&– (Rw U' Rw') で底面を崩さすに 3つめを上面の棒に加えることができます。

側面に棒ができた場合も、できている棒を上げる棒でよけられる位置に合わせて、
2BarToSq1.jpg2BarToSq2.jpg2BarToSq3.jpgThreeToSq4.jpg
e& t2 e&– (Rw U2 Rw')、

上面に 1つだけ小片があり、それを維持して側面の棒を上げる場合も同様です。
OneAddBar1.jpgOneAddBar2.jpgOneAddBar3.jpgOneAddBar4.jpg
e& t2 e&– (Rw U2 Rw') でできますね。

上面に 3つが揃っていて 4つめを上げる場合は、その 4つめを棒を押し出す位置でかつ上げたときに上面に棒ができる位置に置き、

ThreeToSq1.jpgThreeToSq2.jpgThreeToSq3.jpgThreeToSq4.jpg
e& t– e&– (Rw U2 Rw') で上面に対面色の四つ組みを揃えることができます。

このあたりはいろいろアレンジもできるので、w&– (Lw') で上げたり、右面から n& (Bw) で上げたり、その場の状況でいろいろ工夫ができることでしょう。

先週の TORIBO Contest 2021 前半期 第12節 その1のスクランブル、
D' F2 B2 D R2 U2 L2 U L2 D2 F' U L B2 U2 L U2 R2 F Fw2 Rw2 L D' Rw2 Uw2 L' D2 Rw2 B2 Uw2 L U' B' L' R2 Fw' U2 Fw Uw L2 R' Fw' D2 R

で青白のセンターだけを示すと、
444Scr1#1.jpg
これはみなさん、廻しやすかったことでしょう。s t&– e– t& (F Uw' R' Uw) で青が右面に揃います。
444Scr1#2.jpg444Scr1#3.jpg444Scr1#4.jpg444Scr1#5.jpg
上面の白が元に戻ってくるのも読みやすくていいですね。

さらに、s& t– w2 s&– (Fw U' L2 Fw') で白も左面に揃います。
444Scr1#6.jpg444Scr1#7.jpg444Scr1#8.jpg444Scr1#9.jpg

ここまで読みやすいクロス&対面センターも珍しく、参加者のみなさんもインスペクションで楽に読み切れたと思います。

多分割では残りの側面センターまでは底面&上面センターは側面に置くので、最初の四つ組みを底面に作る必要性はありませんが、3x3x3 で底面クロスに慣れた方は、まずは同様にクロス色を底面に作るのが分かりやすくて良いのでは、と思います。

posted by じゅうべい at 12:39| Comment(0) | 444

2021年03月29日

腕、痛くなりません?

昨日、娘のバレエの舞台がありました。近所のホールが耐震工事のリニューアルとなり、休館前のラストイベントに急遽参加することになり、直前練習もだいぶバタバタしていました。12時半に奥さんと娘は着付けのために出演者入り口に入り、奥さんと正面入り口で待ち合わせをしました。

…全然来ません。正面入り口から入ってすぐの階段に腰を下ろし、最初はひたすら 3x3x3 の F2L の練習、B1 を四隅全て持ち替えなしで廻し、G, H, U, V を右向き左向きとも四隅で持ち替えずに廻す、なんてのをやっていましたがそれも飽き、スクエア1の新手順の練習および暗記に努めていました。それについては実戦投入できるようになったら紹介したいと思います。

3時半、娘の友達とそのご両親が見えたので、諦めて一緒に客席に入りました。奥さんは丁度そのタイミングでやってきて、すれ違いになったようです。娘の出番は4時過ぎでしたが、直前まで控え室で出演者9人で直前練習をしていたそうです。終わった後に無事に合流でき、娘と友達の写真も撮れました。

不可思議に思われるかもしれませんが、私は携帯電話を持っていないので、こういうときには連絡が取れずに困りますね。奥さんも、携帯を不携帯だったり、電源が入ってなかったりするので、待ち合わせを決めて、あとは「どうにかなるさ」と思うしかありません。昭和ですね。

ですので、出先では練習ソルブもできません。スクランブルを印刷して持ち歩くこともありますが、手順の確認・整理しかできません。

3時間、人通りがそこそこあるところで 3x3x3 などを廻し続けて寄ってきたのは少年が二人だけ。一人は渡してみたら廻してくれました。普及用のを持っていたら一つあげたのですが、その日はごめんなさい、返してもらいました。

夜、右腕が重かったです。世間の皆さんは ao50 とか 100 とか毎日する方も数多くおられるようですが、筋肉痛などはもう乗り越えている領域なのでしょうか?キューブ系パズルのやり過ぎで腱鞘炎になった方の話はまだ聞いたことがありませんが、実は陰で苦しんでる方もおられるのかもしれませんね。逆に、キューブ系パズルのための浅指屈筋・浅指屈筋などのトレーニング法も開発されていくかもしれません。

スキューブ・スクエア1をやり込んでいるときにはむしろ左手が痛くなるので、昨日はやはり 3x3x3 を廻している時間が長かったのでしょう。いや、あんなに待つと分かっていたら文庫本なり論文なり用意しておくのでした。でも、最近は F2L が廻せてないことを自覚してきたので、その練習時間を取れたのはラッキーだったと思うことにします。

posted by じゅうべい at 10:07| Comment(0) | 日記

2021年03月26日

J式444その2:底面センター

J式4x4x4はエッジ合わせまでは4×4×4 Yau method 甘やかし編 を見事に踏襲しています。

1. 底面センター
2. 上面(対面)センター
3. 底辺(クロスエッジ) 3つ
4. 側面センター
5. 4つめの底辺(クロスエッジ)
6. 残りの 8つの辺(エッジ)の組み合わせ

残りは F2L→CLL→ELL(パリティーの状況によっては 2手順)です。前回、”J式にはダブルパリティーはない”と書いてしまったのは誤解を招く表現でした。向きと位置のパリティーがあっても 1手順ですむ場合もあり、2手順必要になる場合もあります。そのあたりは ELL のときに紹介しましょう。

回転記号については、島内先生の S式 を踏襲したいつもの J式の記号です。
444notationNormal.jpg
方位を元にしていて、側面を順に時計廻しをしていく手順を”世界一周”と呼ぶ用語を生み出しましたが、もはやご存じの方も稀になったことでしょう。その面を正面に持って時計方向に 90°廻すことを基本とし、反時計方向に回す場合は "–" を本来は右肩に乗せますが(数学の逆元を元にしているため)、ブログの表示機能の制限のため下ろして表記しています。180°回転も "2" を、これも本来は肩付きで表記しますが、このブログでは下ろして表記しています。

島内先生は内層や中層廻し、複数層廻しも認めておられませんでしたが、多分割を廻すときにはそうも言っていられません。内層を廻す場合は面転八面体 (FTO) のときと同様に添え字に j を、外層と内層を同時に廻す場合は傀儡1 (Puppet One) のときと同様に添え字に & を用います。
444notationInner.jpg

WCA表記も併せて示しますが、そちらでは内層回しは小文字で、複数層廻しは w を添える表記を採用します。反時計廻しは " ' "(アポストロフィーで代用しますが、正式にはプライム記号だそうです)で示します。

配色は日本配色の青クロスです。世間の多数を占める世界配色の方々は黄と青を入れ替えてお読みください。緑前で示しますが、側面の向きは実際は気にせず廻すでしょう。

最初は超基本的なところから。揃えたことがない方から 5分を切りたい程度の方まで向けになってしまいました。どうぞご容赦を。

まず、底面(クロス)センターから。中央の 2x2 = 4つを揃えます。一番丁寧な説明はやはり ルービックキューブ簡単6面完成攻略法 でしょう。日本配色と世界配色の両方を別々にページを用意して説明しているのも素晴らしいです。立方体の迷宮 はシンプルかつ簡潔、最初から対面センターを崩さない手順を示してくれています。その方が確実ですね。

スピードキューブとして解くのであれば、底面センターは戻し手順を踏まない簡潔なものを用いるのが良いでしょう。他が崩れることは気にせず、青を 2つ合わせて棒にします。以下の場合であれば、
1stLine.jpg
ej (r) または e& (Rw) で中4升のための棒が一本できあがります。

棒が 2本できたら
Set2Line.jpg
この場合は、ej (r) または e& (Rw) で青の中4升(クロスセンター)ができあがります。
Set2Line_tj.jpg
この場合なら、tj (u) または t& (Uw) で同様に青センターができますね。
3つと 1つになってしまった場合は、3つから 1つを外す動きで、その外した 1つをもう 1つにくっつけて棒 2本にします。
Set3-1.jpg
出迎え法なら、wj (l) または w& (Lw) で迎えに行って、
Set3-1出迎え.jpg
合体させて棒にして、s (F) で二本棒平行を作って
Set3-1出迎え2.jpg
wj– (l') または w&– (Lw') で上面に青四升を揃えます。ej– (r') または e&– (Rw') で前面に揃えてもらっても構いません。

出迎えでなく押し掛けで合わせるなら、
Set3-1.jpg
から ej (r) または e& (Rw) で
Set3-1押し掛け.jpg
と右列の棒を押し出す動作で 1 と 1 を上面で合体させて棒を作り、t (U) で
Set3-1押し掛け2.jpg
と向きを合わせ、ej– (r') または e&– (Rw') で右列を戻す動作で青四升を上面に作ります。これまたもちろん、wj– (l') または w&– (Lw') で奥面に作って頂いても構いません。

とにかく、最初→動作→戻し、の一連手順が基本となります。コミュテーター の一種と言えるのでしょう。キューブ系パズルを解くときの基本中の基本ですね。

私は、カレンダーキューブや初心者に 3x3x3 を教えるときには出迎えを用いているのに、多分割では押し掛けばかり使っています。初期に学んだサイトの影響なのでしょうね。1 で、3 のうちの列になっている部分を押し出し、回転してよけて戻します。
Set3-1_et-e-.jpgSet3-1_w-tw.jpgSet3-1_w-t-w.jpg
左から順にそれぞれ、e& t– e&– (Rw U' Rw'), w&– t w& (Lw' U Lw), w&– t– w& (Lw' U' Lw) で揃えられます。ただ、右利きの人は普通は e, ej, e& (R, r, Rw) を多用すると思います。多分割はホールドしにくいので、無理はしない方がいいでしょう。うまく前面と上面を回転して向きを合わせましょう。

同様の手順で対面センター(上面センター)も合わせられますが、詳細は次回に。

posted by じゅうべい at 13:16| Comment(0) | 444