2021年02月12日

傀儡魔方1号 Puppet One その7:特殊な隅移動

傀儡魔方1号 Cubing Classroom Puppet One
Puppet1_solved.JPG Puppet1_te.JPG
について、隅まで揃えられたら後は小さい四角(以下、”小角”とします)の移動で完成ですね。傀儡魔方[復の右]原教程で紹介されている手順で問題なく揃えられますが、もうちょっと整理したいので、そちらについてはもうちょっとお待ち頂ければと思います。

隅移動について、小角を含むものを含隅、含まないものを平隅として、傀儡魔方[復の右]原教程などで紹介されている以外の、ちょっと変わった手順を紹介しましょう。

配置は 傀儡魔方[復の右]原教程 同様に、小角3つが見える向き、上の写真左の向きを基本にします。

回転記号は以下の J式を用い、括弧書きか "/" のあとに WCA表記を併記しようと思います。
Puppet1_notation.jpg
いつも通りではありますが、そのままなら時計廻しに 90°回転、反時計90°廻しは t- のように "-" を(本来は右肩付き)で、180°回転は t2 のように "2" を(これまた本来は右肩付き)で添えることで示します。面を示す場合は大文字で表記します。

実際に廻しているときには単層廻しと二層廻しの違いを意識しませんが、「なんでこうなるの?」というのを 3x3x3 を廻してみて確認するためには、違いを表記するのが正しいと思います。

J式での二層廻しについては前回書いたように"&"を添えることにします。

三隅時計移動・左対隅交換
三隅時計_左対隅交換.jpg
(s&- e- s&- e s&)(e- s&- e t s&- t-)(s& t s& e- s&- e)(t s&- t- s&-)
/ (Fw' R' Fw' R Fw)(R' Fw' R U Fw' U')(Fw U Fw R' Fw' R)(U Fw' U' Fw')

最初のカッコでΓ乗り右十字に、次のカッコで"x y で持ち替えたら、Γ乗り右十字の左辺が中央で浮いている形"に、3つめのカッコで "さらに s&- を廻したらΓ乗り前十字の右前が右に出ている形”に、と変わっていきます。Γ乗り右十字_左中宙にする方法を複数見つけて偶然で来た手順です。

右前上と左奥下の隅を捻る手順はまだ見出されていません。おそらく、無いのでは、と思います。なので、隅の位置・向きを合わせるときには、右前上隅を基準として確認して手順を廻すと良いでしょう。

奥平三隅_前から見て時計移動
奥三隅時計.jpg
(t& e t&2 e&-)(t&2 s e t&2 s&-)(e- s& t& e2)(t& e)(s- t&- s&)
/ (Uw R Uw2 Rw')(Uw2 F R Uw2 Fw')(R' Fw Uw R2)(Uw R)(F' Uw' Fw)

最初のカッコで Z四角、次のカッコで 3連ループを前面廻しが廻り、次のカッコで風車に似ていながらも一つだけΓでなく四角、という形になり、次の t& e (Uw R) で”両十字_右前・右奥凸”とでもいう形を経由します。複雑なようでもあとは s- t&- s& (F' Uw FW) で立方体に戻ります。

平隅だけの三点移動はあまり起こりませんが、手順として持っておいても悪くないでしょう。

前含隅・左平隅交換
前左対隅交換.jpg
(t&2 e t& e2) s2 (e2 t&- e- t&-)
/ (Uw2 R' Uw R2) F2 (R2 Uw' R' Uw')

隅移動手順中、最短手順です。前半のカッコで大Z(横向き)ができるので、前面でそれを 180°廻して戻すだけです。まるで風車がぐるりんと回る感じが楽しいですね。

上下対隅交換
上下対隅交換.jpg
(s&- t& s t& e& t2 e&- t-)(e- t&- e- t&2) s2 (t&2 e t& e)(t e& t2 e&- t&- s- t&- s&)
/ (Fw' Uw F Uw Rw U2 Rw' U')(R' Uw' R' Uw2) F2 (Uw2 R Uw R)(U Rw U2 Rw' Uw' F' Uw' Fw)

打って変わってものすごく長い手順となりました。こちらは右大Z_下四を作って、その風車の羽を 180°廻して戻します。最初のカッコで三凸右平ができているので、三隅時計手順に 4手x2 加わったものとなります。

この二隅をこんな風にきれいに合わせて廻す機会はあまりないとは思いますが、大Zができたら廻したくなるのも人情、として大目に見ていただけたらと思います。


posted by じゅうべい at 18:30| Comment(0) | Pyramorphix