佐村健人さんの”さむぶろぐ”で”「特技:ルービックキューブ」の人に訪れる試練についての話”という記事がありました。自分が真剣に取り組んでいるものを否定されたように感じたら、誰でも気分を害するのはよく分かります。
A「1面までなら揃えたことあるんだけど〜」
速解きをするスピードキューバーは理解できないと思いますが、キューブ系パズルを解いたことがない人が言う一面は、”側面が揃っていない”状態を含みます。カレンダーキューブと一緒で、一つの面、3x3x3 なら 9つのマスが一色になっていたら「揃った!」と思います。いえ、私も初めてキューブを触らせてもらった(友達が持っていました)ときにはそのように感じました。普通の人は最初の時点では、側面まで気にすることができないのです。…先日教えた方もどうしても理解してくれませんでした。ヴァイオリンのレッスンの入れ替わりの、わずか1分くらいでは全然説明できませんね。
C「2面までなら揃えられたことあるんだけど〜」
「ツクダ式や '80神楽坂式なら、底面を揃えた後に上面を揃えるから、初心者でも可能な二面作成術があるのでは?」と思ったのですが、ちょっと難しそうです。'80神楽坂式は、隅の位置と向きを底 4つ→上 4つと揃えて、底面に辺を入れていくので、底面完全一面は可能です。残り、上面 3辺までは入りましたが、残り一つの反転が直せません。ただ、ラッキーがあればこれも入ってしまうこともあるかもしれません。
隣接二面が揃えられたら初心者じゃありませんね。
D「それってなんか覚えゲーなんでしょ?」
全ての競技や楽器演奏、スポーツに至るまで、言ってしまえば覚えゲーですね。ピアノなら白鍵と黒鍵が何を意味するのか、野球ならボールはどう握った方がいいのか、楽しめるようになるためには膨大な知識量が必要です。
ただ、そういうことを言ってしまう人の気持ちも分からないではありません。割と世間にいるその手の人々は、ルービックキューブを、理解可能な試行錯誤を繰り返すことで解にたどり着けるパズル、と思っているのです。開発者のエルノー=ルービックさんが、初めて解くまで三ヶ月かけたことなど、思いも寄りません。
その「なんとなく自分でも解けそう」という思い込みがブームを生んだのですから、その辺は大目に見てあげましょう。
E「速すぎてもはや気持ち悪い」
この辺は、”覚えゲー”として見下そうとする人と感覚は一緒だと思います。”そこそこ簡単そうだけど、自分にはできないこと”を軽々と実行してみせる人に対して、なんとか自分のアイデンティティーを守ろうとする人は、非論理的なことを言ってきて、「自分は負けていない」と自分自身に思い込ませようとします。
この手のタイプの人には近寄らないのが一番です。言われても流しましょう。上司やら顧客やら立場が上の人には、あまり自分の知識や技術を誇らない方が、この日本では生きて生きやすいです。
一方、関西人(と関東の人が言うときには、大阪人をイメージしていることが多いのですが、あの辺の県民性は様々なので、違いを知ろうとしてみると面白いですよ)は、いえ、やはり大阪近辺の人は、もちろん全員ではありませんが、そこそこ多くの人が、会話においてボケとツッコミをしないことは許されない、と感じています。大学時代(ある北の島にいましたが、全国から人が集まっていました)、大阪出身者に「ボケてるのに突っ込んでもらえないのが寂しい」と言われたこともあります。
その手の、大阪人を含む関西人は、数人の会話において、一人だけが優越性を味わうことがないよう、バランスをとるためにわざと”有能な人の見事な能力を、そのすごさは認めつつ、非論理的な方法でくさす”ことがあります。
この手の感覚は首都圏の人にはあまり分かっていただけないこともありますが、「日本にはいろんな人がいるものだなぁ」と思っていただければありがたいです。
I「なんか混ぜるのも難しいんだよね」
経験のない幼稚園児などに混ぜさせると、同じ面を繰り返して廻します。1分ぐらい混ぜてもらって 4手で完成することもあります。なので、本気で知らない人には「混ぜるのも難しいんですよ。きれいに混ぜられたら、それだけでそこそこと言えます」と言っています。
で、混ぜてもらって、「おおっ、きれいに混ざりましたね」と言うと嬉しそうにしてくれます。…社会においては、無駄に敵を作ることは得策ではありません。
などと、勝手なことを思ってしまいました。
今日は時間がないので、文章だけで失礼します。
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