2021年01月12日

七彩星3:上段三点移動

6歳の娘は怖がりで『鬼滅の刃』を見ることも読むこともできませんが、幼稚園の友達が男女問わず話題にするからか、登場人物についてはよく知っています。女性キャラクターの絵も良く描きます。お弁当の包み紙を見て「麻の葉模様だ」と言っているので、ちょうどスクエア1を持っていたので”花”を作って見せてやったら、「どうやったらできるの?」と興味を持ってくれました。…まずは 3x3x3 から、それもまずはクロスを作れるようになってから、と思いますが。

七彩星、tribox では YJ Coloful Stars、の続きです。回転記号はこれまでにお話ししたように、三段とも一気に位置を変えるときや中段調整の特別なときだけ、
SevenStar_notation.jpg
を用いますが(付録の解説の R2 が図の e2 となります)、そのとき以外は n2 および i2(場合によってはその次の w2 も)は廻さないので、スクエア1と同様の 上段(時計廻しを正), 下段(”上から見て”反時計廻しを正) / (この"/" が J式の e2, 一般の R2 に相当します)で表記していこうと思います。そのあと、括弧書きで一般的な表記方法も添えようと思います。上段を時計回りに 72°(扇形一つ分)、下段を反時計回りに 144°(扇形二つ分)廻す場合は
1, 2 /
です。…スクエア1の正式表記は上下段の数字を括弧でくくりますが、それは省略させていただきます。

上下の扇を、回転線の右側の奥で合わせた以下の状態から、
7StarPillar_1fanB.jpg
/ -1, 0 / 1, 0 / ( R2 U' R2 U R2 )
で上下の扇形を入れ替えられるのは前回説明しました。

扇の位置が以下のように回転線の右前の場合は、
7StarPillar_1fanF.jpg
/ 1, 0 / -1, 0 / ( R2 U R2 U' R2 )
です。

この二つを応用して、奥で上下入れ替え→扇形二つを手前に寄せ、前で上下入れ替え、とやると、上段のみ三点交換手順となります。

/ -1, 0 / 1, 0 / 1, -1 / 1, 0 / -1, 0 / 0, -1 ( (R2 U' R2 U R2) U D' (R2 U R2 U' R2) D )
7Star_3edgeArrowNEW.jpg
J式でいえば、N→E→W の三点時計移動、

/ 1, 0 / -1, 0 / -1, 1 / -1, 0 / 1, 0 / 0, -1 ( (R2 U R2 U' R2) U' D (R2 U' R2 U R2) D' )
7Star_3edgeArrowENW.jpg
J式でいえば、E→N→W の三点反時計移動が実現できます(時計移動手順の手前⇔奥の鏡手順)。

隣接した三辺の時計移動は、以前お話しした
(2, 0 / 2, 0 / -2, 0)^2 ( (U2 R2 U2 R2 U'2)x2 )
(これは E→S→N の三点時計移動)でも可能ですが、この扇形上下移動手順を入れ子にした、

-1, 0 / 1, 0 / 0, -1 (/ 1, 0 / -1, 0 /) -1, 1 / 1, 0 ( U' R2 U R2 D' (R2 U R2 U' R2) U' D R2 U )
7Star_3edgeAdjNEI.jpg
J式でいえば、N→E→I の三点時計移動、

-1, 0 / 1, -1 (/ 1, 0 / -1, 0 /) 0, 1 / -1, 0 / 1, 0 ( U' R2 U D' (R2 U R2 U' R2) D R2 U' R2 U )
7Star_3edgeAdjNIE.jpg
J式でいえば、N→I→E の三点反時計移動が実現できます(時計手順の逆手順)。

下段を廻すときには、上下をひっくり返して廻せば良いでしょう。

ただ、できればスクエア1のように、上下段で同時に移動させたいものですね。それについてはまた次回に。

posted by じゅうべい at 14:35| Comment(0) | Pentacle Cube

2021年01月08日

キューバーと世間の感覚の違い

佐村健人さんの”さむぶろぐ”で”「特技:ルービックキューブ」の人に訪れる試練についての話”という記事がありました。自分が真剣に取り組んでいるものを否定されたように感じたら、誰でも気分を害するのはよく分かります。

A「1面までなら揃えたことあるんだけど〜」

速解きをするスピードキューバーは理解できないと思いますが、キューブ系パズルを解いたことがない人が言う一面は、”側面が揃っていない”状態を含みます。カレンダーキューブと一緒で、一つの面、3x3x3 なら 9つのマスが一色になっていたら「揃った!」と思います。いえ、私も初めてキューブを触らせてもらった(友達が持っていました)ときにはそのように感じました。普通の人は最初の時点では、側面まで気にすることができないのです。…先日教えた方もどうしても理解してくれませんでした。ヴァイオリンのレッスンの入れ替わりの、わずか1分くらいでは全然説明できませんね。

C「2面までなら揃えられたことあるんだけど〜」

「ツクダ式や '80神楽坂式なら、底面を揃えた後に上面を揃えるから、初心者でも可能な二面作成術があるのでは?」と思ったのですが、ちょっと難しそうです。'80神楽坂式は、隅の位置と向きを底 4つ→上 4つと揃えて、底面に辺を入れていくので、底面完全一面は可能です。残り、上面 3辺までは入りましたが、残り一つの反転が直せません。ただ、ラッキーがあればこれも入ってしまうこともあるかもしれません。

隣接二面が揃えられたら初心者じゃありませんね。

D「それってなんか覚えゲーなんでしょ?」

全ての競技や楽器演奏、スポーツに至るまで、言ってしまえば覚えゲーですね。ピアノなら白鍵と黒鍵が何を意味するのか、野球ならボールはどう握った方がいいのか、楽しめるようになるためには膨大な知識量が必要です。

ただ、そういうことを言ってしまう人の気持ちも分からないではありません。割と世間にいるその手の人々は、ルービックキューブを、理解可能な試行錯誤を繰り返すことで解にたどり着けるパズル、と思っているのです。開発者のエルノー=ルービックさんが、初めて解くまで三ヶ月かけたことなど、思いも寄りません。

その「なんとなく自分でも解けそう」という思い込みがブームを生んだのですから、その辺は大目に見てあげましょう。

E「速すぎてもはや気持ち悪い」

この辺は、”覚えゲー”として見下そうとする人と感覚は一緒だと思います。”そこそこ簡単そうだけど、自分にはできないこと”を軽々と実行してみせる人に対して、なんとか自分のアイデンティティーを守ろうとする人は、非論理的なことを言ってきて、「自分は負けていない」と自分自身に思い込ませようとします。

この手のタイプの人には近寄らないのが一番です。言われても流しましょう。上司やら顧客やら立場が上の人には、あまり自分の知識や技術を誇らない方が、この日本では生きて生きやすいです。

一方、関西人(と関東の人が言うときには、大阪人をイメージしていることが多いのですが、あの辺の県民性は様々なので、違いを知ろうとしてみると面白いですよ)は、いえ、やはり大阪近辺の人は、もちろん全員ではありませんが、そこそこ多くの人が、会話においてボケとツッコミをしないことは許されない、と感じています。大学時代(ある北の島にいましたが、全国から人が集まっていました)、大阪出身者に「ボケてるのに突っ込んでもらえないのが寂しい」と言われたこともあります。

その手の、大阪人を含む関西人は、数人の会話において、一人だけが優越性を味わうことがないよう、バランスをとるためにわざと”有能な人の見事な能力を、そのすごさは認めつつ、非論理的な方法でくさす”ことがあります。

この手の感覚は首都圏の人にはあまり分かっていただけないこともありますが、「日本にはいろんな人がいるものだなぁ」と思っていただければありがたいです。

I「なんか混ぜるのも難しいんだよね」

経験のない幼稚園児などに混ぜさせると、同じ面を繰り返して廻します。1分ぐらい混ぜてもらって 4手で完成することもあります。なので、本気で知らない人には「混ぜるのも難しいんですよ。きれいに混ぜられたら、それだけでそこそこと言えます」と言っています。

で、混ぜてもらって、「おおっ、きれいに混ざりましたね」と言うと嬉しそうにしてくれます。…社会においては、無駄に敵を作ることは得策ではありません。

などと、勝手なことを思ってしまいました。

今日は時間がないので、文章だけで失礼します。

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posted by じゅうべい at 12:31| Comment(0) | 日記

2021年01月06日

七彩星3:上下色揃え

tribox コンテストの皆勤賞については、みなさんには通知メールが届くのですね。私には届かないので知りませんでした。賞品の注文および発送についてのメールも届かず、サイトに行って確認しています。問い合わせのメールについてはお返事をいただけるので、メールアドレスの登録の関係なのでしょう。

七彩星、tribox では YJ Coloful Stars、の続きです。

回転記号としてはこれまでにお話ししたように、三段とも一気に位置を変えるときや中段調整の特別なときだけ、
SevenStar_notation.jpg
を用いますが(付録の解説の R2 が図の e2 となります)、そのとき以外は n2 および i2(場合によってはその次の w2 も)は廻さないので、スクエア1と同様の 上段(時計廻しを正), 下段(”上から見て”反時計廻しを正) / (この"/" が J式の e2, 一般の R2 に相当します)で表記していこうと思います。そのあと、括弧書きで一般的な表記方法も添えようと思います。上段を時計回りに 72°(扇形一つ分)、下段を反時計回りに 144°(扇形二つ分)廻す場合は
1, 2 / (U D2 R2)
です。…スクエア1の正式表記は上下段の数字を括弧でくくりますが、それは省略させていただきます。

さて、Pentacle Cube も同様ですが、これら”円に五芒星”パズルでは色を合わせるのに同様の手順を踏みます。扇-三角-扇の三つ組み(上図で e2 の ↑ 記号の下にある部分)を揃って交換するなら、その上下に三つ組みを合わせて / (R2) で揃えられます。
7StarPillar_e2.jpg

微調整は後でできるので、三つが揃ってなくても、上下の形が揃ってなくても、まずは大まかに揃えてしまいましょう。

扇-三角の組み合わせが上下で揃っていたら、
7StarPillar_t-e2te2.jpg7StarPillar_te2t-e2.jpg
左: -1, 0 / 1, 0 / (U' R2 U R2)
右: 1, 0 / -1, 0 / (U R2 U' R2)

前半で三つ組みが揃うので、あとは右列に揃えて / (R2) するだけです。

扇が一つだけ残っていたら、上下で位置を合わせて、
7StarPillar_1fanB.jpg7StarPillar_1fanF.jpg
/ (R2) で、その上の”扇-三角が上下で同じ位置にある”状態にすることができるので、

左: / -1, 0 / 1, 0 / (R2 U' R2 U R2)
右: / 1, 0 / -1, 0 / (R2 U R2 U' R2)
で揃えることができます。

扇-三角の組み合わせが二つ連結していて、上下で揃っている場合は、
7StarPillar_2Fan2TriB.jpg7StarPillar_2Fan2TriF.jpg
その二つを同じ形で分割できるように、上図なら左右とも 1, -1 (U D') と廻して / (R2) で上下面に三つ組みが揃うので -1, 1 で合わせて / (R2) することで揃えることができます。…実は左の形は n2 e2 で揃いますが、可能な限り e2 (R2) のみで揃えることにするならこうなります。合わせて、

左: 1, -1 / -1, 1 / (U D' R2 U' D R2)
右: -1, 1 / 1, -1 / (U' D R2 U D' R2)

三角が一つだけの場合は / (R2) の回転面にその三角の辺が沿う位置に上下揃えて
7StarPillar_1TriB.jpg7StarPillar_1TriF.jpg

の配置にして、/ (R2) すると、その上の (扇-三角)x2 の形になるので同様に廻せば上下面の色が揃います。

左: / 1, -1 / -1, 1 / (R2 U D' R2 U' D R2)
右: / -1, 1 / 1, -1 / (R2 U' D R2 U D' R2)

これ以上複雑な場合は、まずは扇を一つだけ揃えて、という感じに順に揃えていきましょう。

上下面の色が揃ったら、上段および上下段を揃えていきます。下段だけズレていたら上下反転して持ち替えましょう。それらについてはまた次回に。




posted by じゅうべい at 12:51| Comment(0) | Pentacle Cube