2020年12月28日

F2L手順の統計

アドヴェントカレンダーの季節も終わり、もう年末ですね。
Speedcubing Advent Calendar 2020、最終日は Yuukiさんの 【過去最高の出来】GAN11 M Pro 徹底レビュー でした。動画の Yuukiさんの指回りの速さには見惚れましたが、すみません、6900〜7850円の 333キューブは買いません。平均が 20秒を切ったら考えます。どうせあんなに指は速く廻りませんし、宝の持ち腐れになるだけです。

FMC Advent Calendar 2020 も無事に終わりましたが、残念ながら うえしゅうさんのブログは以前からセキュリティーチェックに引っかかるので見ることができません。そのチェックが甘い接続環境で、世界記録についての記事は読むことができ、それは楽しませていただきました。良記事が多いそうなので、読むことができないのは残念ですが已むを得ません。

親戚のクリスマス会で甥にあげた楓葉球は案の定、ボールとして投げられていました。その父の、奥さんの弟氏が試してみてくれていたので良しとしましょう。

で、甥にあげて娘に何もなかったらむくれると思い、娘には七彩星を用意しました。が、意外に奥が深くて楽しめたので、それについては年明けにまた、時間があるときに。

11月下旬からちょくちょく謎の集計を記事にしていましたが、今回は 333 の F2L について。単発でまだ 30秒を切れない遅い人の結果など全く当てにならないでしょうけど、私は、クロス→F2L は割と一般的な方法で解いているようなので、興味がある方には参考になるかもしれません。


もちろん全てを記録できているわけではありませんし、記録を残したものについても“忘れた”は多発していますが、1000試技ちょっと、 4300くらいの結果が集計できているのは、あまり例を見ないと思います。…こんな記録をつけている暇があったら、もっと解く回数を増やすべきだと、自分でも思います。

F2L の名称については PLANET PUZZLE のものを使わせていただいていますが(手順についてはこちらを。B1(表では B の左向き), C, D が確か Cube's net のものです)、A0 は私は廻さないので表には載っていません(持ち替えて隣辺向き替えか、持ち上げて J で廻します)。

生の数字を見ても分かりにくいので、%で示した右の表が分かりやすいでしょう。G・Hの突出と C・D・T の低頻度が目をひきます。廻していて、今まで気付いていませんでしたが、Q, R, S, B2 も少なめですね。

クロスが終わったら、まず G・H を探す癖が付いているようです。隅の底面色が側面を向いていて上面にあり、それに対応する辺が中段にあれば躊躇はありません。それが上下に並んでいればもちろん、違うスロットにいても上段を廻してでも G・H を合わせに行きます。それくらい見つけやすいですね。底面色ではない、側面にある色が辺の側面食と縦で揃えば G、入れ違いなら H、というのも気軽に判断できます。辺が右奥・左奥にあろうとも気にしませんが、さすがに右前・左前にあってくれたら見つけやすいですね。

I・J もやや多めですが、特徴的なだけに覚えていることが多いからかもしれません。I はどこからでも入れられますが、J は廻し始める位置をきちんとしないと、既に入っているスロットが持ち上がってしまうので注意が必要です。

T はどうも見つけるのが苦手のようです。間違って S を廻してからスロットイン時に気がついて廻し直したことも多々あります。

C・D は入れるスロットに眠っているのなら最初の方でも廻しますが、そうでないのなら、他の F2L を廻すことで持ち上がることを期待します。E・F も同様で、#4 で多いのも、最後に諦めて廻すからです。C・D・E は諦めて持ち替えて廻します。F は 4スロットどこでも、左右どちらの向きでも持ち替えずに廻しますが。

U は意外と多くて驚きました。V 判断に迷うことが多く、入れるスロットに対してどれだけ上面を廻すのか、判断に手こずることも多いのですが、これも慣れでしょう。頑張ります。

M は私は好きです。PLANET PUZZLE の手順、e t (e n- e- n) t2 e- (WCA表記なら R U - R B' R' B - U2 R') の途中の Y交換子(sledgehammer) が廻しやすくて楽しいです。…メガミンクスでは途中に 2手余分に必要になり、崩壊を誘引するので注意が必要です。

B1 は今はなき Cube's net の手順と思います。これもまた G・H と並んで見つけやすいですね。
右前:(e t e- t-)^3 (WCA表記で (R U R' U')x3)
左奥:(w t w- t-)^3 (WCA表記で (L U L' U')x3)
は廻しやすいのですが、右奥と左前は側面廻しが背面または前面で廻しにくいので、特に入れるのが別スロットの場合は、たとえば右前に入っていて右奥に入れるのであれば、(e t e- t-)^2 e t2 e- n t2 n- (WCA表記で (R U R' U')x2 R U2 R' B U2 B')と、ただでさえ長くなる手順が、さらに廻しにくい前背面廻しが続いて苦痛になります。

B1 はもう廻すのをやめて、持ち上げて J にしてしまおうかと思っていたのですが、まさにこの記事を書いている最中に、
左前:(w- t- w t)^3 (WCA表記で (L' U' L U)x3)
右奥:(e- t- e t)^3 (WCA表記で (R' U' R U)x3)
で入ることを見つけました。ああ、これなら廻しやすいですね。これから指に覚え込ませようと思います。

だからどうした、という個人的な F2L の頻度集計ではありますが、初心者の方には I・T はともかく、その次にはまずは G・H から覚えることをお勧めしてみる次第です。

当ブログをご覧いただいた皆さん、本年はありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。

posted by じゅうべい at 13:27| Comment(0) | 手順333

2020年12月24日

できる範囲で頑張ればいい

Speedcubing Advent Calendar 2020、24日目は enotsさんの 「ガチる」趣味との付き合い方、いろいろ共感しながら読ませていただきました。いえ、tribox contest で今期 スキューブとスクエア1の2種目で 2位を確定している方に(目隠しでも現時点で 17位)“共感”などというのもおこがましいのですが、趣味と向き合うに当たって、そこで言われている、

・自分の使えるリソース量を把握する
・モチベーションとの兼ね合いを考える
・やりたくないときは「休止」する

というのはどれも重要な考え方だと思います。

「しゃんめい」、世界の青木、プロゴルファーの青木功がよく放った言葉として有名ですが、私は好きです。以前、「しょうがない、仕方がないという言葉は、物事に対する取り組みを諦めた態度だ」と知り合いの、モトクロス競技で成績を挙げてる人に言われたことがありますが、こう言ってしまうとなんですが、能力がある人は能力がない人のことが分からないのだと思います。沖田総司は天才過ぎて指導が下手だったとも聞きます。

”しゃんめい”で、その状況に対する取り組みの限界を把握し、不可能なことにリソースを消費することを切り上げることで、別のことに対するパフォーマンスを上げる、というのは前向きな行動だと思います。

私は様々な能力に秀でなかったので…、「負けることだけは誰にも負けない自信がある」などと思ってしまったこともありました。ただ、自分の能力を把握し、その中でできることをするのは悪くないことだと思います。いえ、結局みんな、それしかできないのかもしれません。できることに個人差があるだけです。

気合いが入らないときには無理をしないのも重要ですね。毎週あるもの、楽器のレッスンや、部活やサークルの活動、tribox コンテスト、などは続けた方がいいものです。離れてしまうと戻るのが大変なので。ですが、毎日フルパワーで取り組めるものでもない場合があります。そういうときには、無理に続けると壊れてしまいます。頻度と熱意を下げて、そこそこで続けることで、また気合いも戻ってきたりもします。

ただ、仲間がいると、一旦落ちた気合いも蘇らせてもらったりできますね。そういう点で、同好の士は大切だと思います。…毎晩、父とメールで碁を打っていましたが(毎日一手づつの応酬で、一局に 3ヶ月くらいかかります)、父のメール頻度が落ちてやらなくなり、囲碁との関わりも縁遠くなってしまいました。


・囲碁の方が分かりにくく難しい。
1. 3手詰めの詰め将棋は3手で解けても、初級詰め碁は 5〜7手かかり、コウまで出てくる。
2. ルールが分かれば、将棋の詰みは見れば分かるが、囲碁の決着は数えないと分からない。
3. 将棋の王手は分かりやすくスリリング、囲碁は中盤の応酬がスリリングだがマニアック。

・囲碁の方が時間がかかる→将棋は約 120手、囲碁は約 240手と倍かかる。
・将棋は小さいので学校や会社に持って行けるが、囲碁の携行は難しい(九升 vs 十九路)。
・将棋は駒ごとに個性があり、戦術も楽しめるが、囲碁は黒白でどの石も一緒(昔は宇宙流もはやりましたが)。

などが考えられます。とにかく、現代人が忙しくなったのが囲碁衰退の最大の原因ですね。昔の人は仲良しと時間をだらだらと過ごすのに、一杯やりながら時間を食う囲碁を打つのがいい余興になっていましたから。

でも、スピードキューブでも FMC や複数目隠しのように時間がかかる競技もあります。その隆盛を思えば、現代の若者たちも、まだまだ時間がかかる趣味に充分時間を費やしてくれることが分かります。囲碁にも、もちろん将棋にも、まだまだ頑張って欲しいものですね。キューブ系パズルを楽しむ方々が囲碁将棋にも興味を持っていただけたら嬉しく思います。
続きを読む
posted by じゅうべい at 13:26| Comment(0) | 日記

2020年12月23日

7x7x7、恐ろしい

FMC Advent Calendar 2020、22日目は キラっちさんの 見よう見まねでFMC、分かりやすくて素晴らしかったです。そう、まずは CFOP で解きたいですよね。FMC(最少手数競技)はブロックビルディングができなくても参加できるのです。もっと楽しむ人が増えるといいですね。

23日目は たむそんさんの アドカレ終わるまでにはao12sub25したい、えーっと、すごいですね。全然分かりません。勉強します。

Speedcubing Advent Calendar 2020、23日目は kazuさんの 7×7×7 L2Cについて、恐ろしいですね。なぜ人類はどんどん超多分割に挑んでいくのかがよく分かりません。5x5x5 を今年の5月に解いたときには 53分かかりました。現在のベストが 13分30秒、これが 5分を切れるようになったら 6x6x6 も考えるかもしれません。7x7x7 はその次ですね。センターだけで 5x5x5 に相当するのをどうやったら解こうと思えるのか、果てしない力の差を感じます。

その kazuさんの記事で「日本で7の単発記録を持っているのは99人!(2020年11月現在)」とありましたが、せっかくなので調べてみました。世界キューブ協会 (World Cube Association, WCA) のサイトで2020年12月23日に示されているものです。3x3x3 は 1000人以上いるので不明ですが、それ以外の単発記録保持者は、

2x2x2:680 人 / 4x4x4:453 人 / 5x5x5:262 人 / 6x6x6:110 人 / 7x7x7:99 人
3x3x3目隠し:189 人 / 3x3x3最少手数:146 人 / 3x3x3片手:304 人
クロック:110 人 / メガミンクス:161 人 / ピラミンクス:372 人 / スキューブ:163 人 / スクエア1:135 人
4x4x4目隠し:50 人 / 5x5x5目隠し:30 人 / 3x3x3複数目隠し:75 人

…スクエア1、少なくありません?

tribox コンテストのパズルシェアの最多は、7x7x7 では X-Man Design Spark M Stickerless、6800円、
私が使っている QiYi Square-1 に至っては 1600円です。7x7x7 一つ買うお金で QiYi Square-1 が四つ買えます!

いえ、そういう問題でもありませんが。

7x7x7 という恐ろしい競技に参加する人の数からしたら、お手軽で楽しいスクエア1の参加者の少なさには驚かされました。いえ、スキューブもこれしかいないのですね。それからしたら、パズルの入手がかなり困難だったクロックは相対的に参加者が多い競技と言えるかもしれません。

みなさん、もっといろんな競技に参加しましょうよ。と、非常に遅い私が言うのもなんですが。望月シンジさん曰く、スクエア1は「形を変える炎みたいでカッコいい」、スキューブは「誰よりも派手な音でソルブできるぜ、もう派手派手だ」、もっともっと広く楽しんでいただければ、と思います。

私も(将来的には)7x7x7 もやってみようと思います。…思います。

ちなみに、QiYi Square-1 は中層が狭いので 1 および -1(上下段とも)を廻す角度が小さくてすみ、/ の描く軌道も短めになっている気がして、廻しやすく感じています。私は Volt より好きですね。tribox ではすでに扱っていませんが、海外サイトならまだ購入できるので、予備にもう一つくらい買っておこうかと思っています。

posted by じゅうべい at 10:40| Comment(0) | 日記