面転八面体、Face-turning Octahedron、
毎度のことですが、J式の回転記号は以下の通りで、反時計廻しは "-" を(本来は右肩に)つけます。面は大文字で示します。図示できていない真後ろの面の回転は a (面としては A)とします。
全体の持ち替えも再掲します。一般的な記号 と同様に、
とし、手前から奥への垂直180°回転を x2、水平180°回転の後に手前の頂点を底面に接するように下げる回転を y2 x-、左から右への180°回転の後に手前の頂点を底面に接するように下げる回転を z2 x-、とします。
加えて、FTO Notes に従い、e 回転の動作で全体を廻すことを eo (o は object?)とします。解りにくいかとは思いますが、図と合わせてご確認ください。
F B' U D BR' U' F' BR U R BL' F U BL D F' B BR F U' BL' R L' U' B
スクランブルは FTO Notes に合わせて、彼の言う U面、J式での前面(S面)を白、彼らの言う F面、J式での底面(D面)を赤で廻しました。スクランブル記号には違う様式もあるようです。いずれ統一されていくことでしょう。
試し解き1と同様に、右図は左図を縦180°回転(持ち替え記号では x2)したものになっています。
まずは青の六つ組から解いていきましょう。これも慣れと思いますが、
t n- b w b s で
辺が白→橙→灰と正しく並ぶ青六つ組が作れます。
続いて紫の六つ組です。できた青六つ組を縦180°、持ち替え記号で言えば x2 で底面に向き替えて
i- t- n- i- t- / i n- t- / i s t- s- t
で、辺の位置が合った紫の六つ組が左背面(I面)にできました。一つ目の"/" の前で 3-3 はできたのですが、辺位置を合わせるために 4-2 に組み直して、辺の白橙を切って合わせることで調整しています。
続いて、青の隅を合わせましょう。辺位置を確認して合わせます。
n s i b n b-
で揃いました。最後の底面回転で紫隅も一つ合わせていますが、分かりやすい状況と思います。
次は紫の隅ですが、位置はラッキーにもすでに合っていました。向き替えも持ち替えなしでそのままできます。
s i- b n b- i
黄が前面に来てくれているのでそのまま緑黄の塁合わせ手順を実行できます。まず一つ目はn- (ej n ej- n-) n
と n- で共役することで最後の 2手がキャンセルできました。
二つ目はs- n- で共役(セットアップ)してej n ej- n- の手順を廻してから n s で戻しますが、手順の最後の n- 共役戻しの n とがキャンセルされ、
続いて、赤橙白灰四面の塁合わせです。
s- n- (ej n ej-) s
でよくなりました。ですので、二重共役の場合は前面→右奥面の順に廻して共役していくのがお得ですね。
続いて、赤橙白灰四面の塁合わせです。
左前面(W面)の赤と上面(T面)の白を交換しましょう。W面共役後に塁を左から前に上げる手順です。
w (ej (s- i s) ej- (s- i- s)) w-
左前面(W面)白→上面(T面)橙→右前面(E面)灰の三点交換が見えますね。t での共役を含めて、
t (n t ((s- i s) ej (s- i- s) ej-) t- n-) t-
so- で、前面青,上面橙,右前面灰になるように持ち替えて、


右前から上面の前に上げる手順で塁は全て揃います。
wj- (s n- s-) wj (s n s-)
続いて辺合わせ、まずは紫面を合わせる必要があります。x2 so で紫を上面,赤を前面にして、上三辺 時計廻し、
(e t e- t)x2
これは廻しやすいので、黄面も一辺だけですが合わせてしまいましょう。 so で黄を上にして
(e t e- t)x2
x2 で持ち替えて


残りは三辺交換を二回廻すしかありません。まずは i で共役して左→奥の手順を廻します。
i (ej wj- ej-) w- (ej wj ej-) w
共役は戻さない方が良さそうです。このまま wo- y- で持ち替えて青前面,橙上面で
この図だけでは解りませんが、E面奥の白の背面側の色は緑です。右→奥の逆手順を廻します。
e (wj- ej wj) e- (wj- ej- wj)
最後に b- で底面を合わせて完成です。
手数は、
それでも 333 の倍程度の手数でしょう。メガミンクスよりはよほど速く揃えられると思います。
青六つ組 6 + 紫六つ組 13 + 青隅 6 + 紫隅位置 0 + 紫隅向き 6
+ 塁:(緑黄 4+6) + 赤橙白灰 12+10+14+8) + 辺 8x2+1+8+8+1
= 31+(10+44)+34 = 119手、ちょっと長めになりましたが、仕方がありません。
FTO Notes ではこのスクランブルで 72手で完成させており、さらに「これは平均的な手数だ」などと述べています。私も多少はどうにかならないか検討してみましたが、大幅な改善は見出せませんでした。
それでも 333 の倍程度の手数でしょう。メガミンクスよりはよほど速く揃えられると思います。
9月半ばからこのパズルにかかりっきりでしたが、これでようやく一段落です。お付き合いいただき、ありがとうございました。