前回、ピラミンクスのラッキースクランブルを紹介しましたが、他の競技ではあまりラッキースクランブルに出会えていません。ですが、それは「ラッキーをラッキーにできるだけの技量」がないためでしょう。333 で「ラッキークロスだ!」と思っても、却って焦って最後の中段合わせを忘れて崩壊したりしています。
そんななか、スキューブだけはいろいろラッキースクランブルをラッキーにできてきました。白眉は tribox Contest 2020 前半期 第3節 その1ですね。
B U B R B U L' R' L' U' L'
さすがにこの場合は青クロスにこだわりませんでした。z y2 で緑面が上、白面が前になるように持ち替えて
右図は前から奥側を透視したものです。
J式スキューブの回転記号を再掲しておきます。反時計回りでは各記号に"-"が付加されます。
ここで、o- のあと、対隅 e (n- g- n g) e- (s g s- g-) で完成です。
さすがにこのときの 5.650 は単発自己ベストで、近いタイムすら出せていません。上位陣になると、1〜2秒の最速を出していました。
最近ので言えば、tribox Contest 2020 後半期 第15節 の5つめ、
R U L R B' L' R L B R U'
y- で持ち替えて
底面に左奥底の三つが入っていて、e で右も入り板も上がり、前反時計上板:s- (n- e n e-) s、緑面が揃ったのが見えるので
y2 で、反時計NW上げ:g- e (s e s- e-) g e- で完成です。
…焦って反時計NW上げを廻し損なって崩壊させてしまい、タイムは 1:38.950、お恥ずかしいですね。どちらかというと廻しやすい手順だと思うのですが。
私はほぼ確実に青クロスで、左は固定、可能な限り底と左が揃った組み合わせで始めようとします。底が浮いていたら、右側(E面かN面)か上面に来るようにし、3手以下で右と底が入る手順を探します。その過程で、奥を入れやすい状況があったら、手順を中断してそちらを優先します。
平均タイムが 17〜20秒の私の方法が参考になるかどうかは分かりませんが、手順が確立している後半に対してスキューブの前半は難しいものなので、次回もそれに関することを書けたらと思います。