ルービックキューブ、333のD面クロスの続きです。
クロスの勉強には Prisma Puzzle Timer が Cube Voyage でも紹介されていますが、なぜかアクセス不能・ダウンロード不能です。ログインが必要なのかもしれません。スクランブルに対するクロス手順のコンピューターによる解を見るだけなら csTimer で問題ないと思います。
J式の回転記号としては 島内先生由来の方位を基準としたものを用い、/ の後またはカッコの中に WCA式表記を添えることにします。
csTimer 左上の 6つのメニューの右下にツールがあり、そこから選べるソルバーに”クロスソルブ”があります。
たとえば、スクランブル
D2 F R' F2 B U2 B R2 D' B2 U D2 F2 U2 L2 U' B2 L U'
(右は前から透過したもの、日本配色の青クロス・緑前で失礼します)
に対するクロスの解として
B2 L D R B L'
が示されました。うーむ、美しいですね。中段合わせまでできて 6手です。
私が考えたのは(まず J式、/ のあとに WCA表記)
b w n t- s- e- s- b / D L B U' F' R' F' D
見事に 8手、2手も余分です。まぁ、この程度の人がここの文章を書いていると思ってお読みください。
”向き替えが必要な辺”(Bad Edge としていたのを '20.12.1 に訂正しました。詳細は前回の項で)は左下の黄と奥下の橙、これを緑赤を入れながら反転させていきたいと考えます。
緑を入れてその時計回りの次の面に橙が入る向きに上がれば橙もすぐ入ります。その合わせが b (D)、w (L) で緑を入れ、跳ね上がった橙を n (B) で入れます。
黄は赤の 180°回転の最中に入れてしまうので良いでしょう。都合良く、左に緑がいるので黄は右に入れます(対面色)。黄だけ考えるのであれば s- e- (F' R')、赤も都合良く前面に入れたいので s2 (F2) で入れたいところなので、合成して t- (U') で赤を前上に持ってきて、s- e- s- (F' R' F')で赤黄とも入ります。最後に b (D) で合わせます。
csTimer の解は、まず B2 で赤を右列(最終配置)に用意したのが秀逸ですね。緑はこちらでは黄を跳ね上げ、入った緑を正位置である前にセット、位置が合った時点で赤も揃えます。黄が跳ね上がった場所が見事でそのまま背面に入り、入れた動作で橙も左に入るようにセットされます。
csTimer の解は美しいのですが、実戦で私はインスペクションタイム中に思いつく自信がありません。いえ、これも慣れと修練で改善していくべきなのでしょうけど、現在は無理ですね。
私の、”向き替えが必要な辺”を他の手順に巻き込みながら反転していく、という発想は、初心者にも考えやすく、特別な手順の暗記も必要としません。…さすがに私も Cube Voyage で示されている 3手手順、相互逆位置の上面二反転、
が e- s e- (R' F R') で解けることは覚えました。
単純に、真上位置の上面二反転、
は私には e- b- s b2 e- b- (R' D' F D2 R' D') の 6手でしか解けません。…もっと良い解がないかを Prisma Puzzle Timer で試してみたかったのですが…。
ところが、黄橙も同様に上段で反転している
は、たとえば e- s w- n b2 e- w- b- (R' F L' B D2 R' L' D') で 8手で解けます。倍の手数が必要になるわけではありません。
橙も加え、上段で三反転していても(黄は下段で正位置 正向き)、たとえば e- w b s- b2 w s2 b (R' L D F' D2 L F2 D) で 8手で解けます。もっと短い手順もあるかもしれません。
うまく手順を重複させて効率を検討するのがクロスの楽しさですね。読んでみて 10手以上になってしまったら読み直してみましょう。