ちょっと間が開いてしまいましたが、面転八面体、Face-turning Octahedron、
の J式解法を紹介したいと思います。
概略としては
1. 最初の六つ組(Ben Puzzle の FTO Notes での 1st Center)
2. 六つ組その2
3. 六つ組の辺合わせ(一つもしくは二つ)
4. 六つ組その1の隅合わせ
5. 六つ組その2の隅合わせ
6. 合わせた二面に隣接しない二面の塁(FTO Notes の triangles, Kemi さんの解法では inner)揃え
7. 残りの四面の塁揃え
8. 辺合わせ
となります。
前半に FTO Notes のアイデアを利用することで、後半の Kemi さんの解法で用いる手順の作業量を軽減させています。
J式の回転記号は以下の通りです。左背面廻しだけでなく、真背面にも記号を用意しました。島内先生 は内層廻しを認めていませんでしたが、このパズルを解くのには必要ですね。inner の略の i を添える、と以前に示しましたが、左背面廻しと重複するので、数学のΣや行列・行列式で i の次に用いる j を添えることにしました。これなら他の記号と重なることがありませんね。
上面 t (top), 下面 b (bottom)、左前面から側面を反時計回りの順に w (west), s (south), e (east), n (north) と定義していくのは島内先生の S式と同様ですが、J式メガミンクスと同様に、左背面は i (亥より)とします。内層は e列回転の一層内側を e と同方向に回すことを ej, w列の一層内側を wと同方向に回すことを wj とします。下付文字は相変わらず用いられないのでご容赦を。反時計廻しは"−"を添えますが、本来は上付きですが、ブログの仕様上やむを得ず、上付きでなく表記します。回転は小文字で、面は大文字で示します。S面の真裏、FTO Notes では D とされる面は十二支の始まりに相当する最初のアルファベット、a (面としては A)とします。
a はあまり廻したくないのですが、どうしても廻さないわけにはいかない状況がいくつかあります。私は持ち替えが苦手なので(混乱するので)ご容赦を。
まずは、六つ組その1の作り方から。FTO Notes のように Center と言った方が分かりやすいかもしれません。塁3つ、辺3つから構成されます。FTO Notes では白で作っていますが、私は青クロスの伝統から青で作るようにしています。
前面に作っても上面に作っても構いませんが、私は上面に作ることが多いですね。図示の関係で、六つ組その1は上面に作ることにします。
もちろん、2塁1辺と1塁2辺を合わせることで完成します。
n で六つ組その1が上面に完成します。
この組み合わせが把握しにくいですね。N面(右背面)に1塁2辺あれば前面の2塁1辺を e と廻して六つ組を完成させることもできますが、どこに何があって、どう廻すことで合うかは、最初はなかなか把握しにくいと思います。
次に、3-3 から 1手で合わせるのは分かりやすいと思いますが、現実にはそこに持っていくのが大変です。4-2 から 3手で作ることをまずは考えましょう。
基本形は以下のものになります。
立体的表記には限界があるので、展開した形になります。面表記は大文字を利用し、T は上面、S が前面、E が右前面となります。ここから n t n- で六つ組一つめが上面に完成します。
2塁2辺の4から2塁1辺の3をどかし、残った1辺に1辺1塁を合わせて3にし、それをどかした3と合わせて六つ組にします。
左右対称形は次の通りで、
i- t- i で揃います。さらには
s- t- s s t s-
というのもあります。ここで気をつけなくてはならないのが、たとえば n t n- で揃う場合と、s- t- s で揃う場合とでは E面の二つ組み、1塁1辺の場所が違うことです。前者では奥の縦、後者では手前の縦向きです。
組み合わせが逆、たとえば上面が s- t- s で合うときのもので、E面の二つ組みが縦で奥にある場合は 3手では六つ組を作ることはできません。他の状況を経由して 7手必要になります。それはまた別の機会に。
4-2 から 3手で揃う組み合わせは、どちらの要素も底面にある場合を入れなくても 24通りありました。覚えるものでもありませんね。キリがありません。ただ、
n- e n i w- i- s t- n または s e- s- s- t i- または s- w s
などは把握しておいても良いでしょう。4-2 の 4 のうちの 1 を 2 にくっつけて 3-3 にするものです。
先に 5つが揃ってしまう場合もあります。抜けているのが塁か辺かでも違います。そのあたりはまた次回に。