いつも以上にネタバレなので、自力でパズルを解きたい方はご注意を。
Axis Cube というものがあります。
前面の正三角形が独立して回る、Master Skewb のようなパズルを想像されるかもしれません。
ですが、実際に触ってみればお分かりでしょう。Kemi さんのサイト や 海永氏のサイト でも既に紹介されているように、向きを多少変えただけの、変形3x3x3 キューブパズルです。
センターとして回る部分は全て二面の稜となっています。緑面を前面、緑白稜を上面センターとすると以下のようになります。
ですので、普通の 3x3x3 やマスターピラモルフィックスと同様に解けば良いでしょう、と言えますが、やはりそれでは寂しいので多少解説を加えたいと思います。
回転記号を J式表記すると以下の通りになります。
背面の n が分かりにくいと思いますが、その文字で示される稜を正面に向けて時計廻しをしたら n となります。
WCA表記では t→U, e→R, n→B, w→L, s→F, b→D となります。反時計回りは t- などと、WCA表記で用いられるプライム記号" ' " の代わりに "−" をつけて示しますが、本来肩付きの表記を無理せずにそのまま表記するのも、いつもと同様です。
J式を主に示し、WCA表記はカッコ書きか / のあとに併記するようにします。
tribox contest 2020年 後半期 第7節の 3x3x3 のスクランブルその1、
R F2 D2 R' B R2 F2 U D' F R F' R2 D2 F L2 F2 R2 U2
を廻してみると以下の通りとなります。
左が初期状態と同様に緑白稜上・緑赤稜前・白赤稜右、中が水平に反時計回りに 90°向きを替えたもの、右が底面から見たものとなります。
青台形も黄台形も黄青稜に対して入る場所が二カ所づつあります。まず片方に合わせてみて、合わなかったら w s (L F) などで違うところに合わせ、さらに合わなかったら e2 (R2) で下段に落としてから b- s- e (D' F' R) とすると辺を逆の向きで入れることができます。
台形それぞれは 90°の位置で入ります。
一つめが入ったら次は入れる場所が分かりやすくなりますね。
残りは長い三角形が二つ、稜を挟んでいる形の青赤・黄赤を入れていきます。デイジーで e2 (R2) で入れてみて、向きが逆だったら e2 (R2) で下段に落としてから b- s- e (D' F' R) で入れ直してみるのも同様です。
次に、側面センター合わせをします。全部揃ってからセンター合わせを繰り返していってもいいのですが、下段隅の出迎え、中段の辺入れ、上面の Niklas, Sune, anti Sune, 十字, 辺向き替え、と全て中段センターの向きを変えません。もちろん、下段センターにも影響しません。加えて、中段センターの向きが合っていないと、中段の辺入れのときに、何を入れれば合っているのが分からず困惑します。
側面センター合わせは下段クロス(下段の辺)を全て合わせた後、合っていない側面センターに対して、辺を e2 (R2) で降ろし、b- (D') でその辺を退避し、退避した辺を戻したときに向きが合うように e, e-, e2 で向きを合わせて、b e2 (D R2) で戻します。文字だけだと分かりにくいと思いますが、実際にいろいろ試してみればすぐに把握できると思います。
側面センターまで合えば、だいぶ形状が立方体っぽく戻ってきます。
続いて、下段隅、鋭角の二等辺三角形が赤青黄の三つ、黄青橙の三面体の隅が一つ、順に出迎え、b- e- b e (D' R' D R) で入れていきます。鋭角二等辺三角形を三つ入れた状態が以下の写真になります。
入れてみて向きが合っていなかったら、逆手順で下ろして今度は s b- s- (F D' F') で入れ直してみます。それでも向きが合わなければ、e- b2 e b2 s b- s- (R' D2 R D2 F D' F') で入ります。下段に下ろして 180°回転させれば、右からか前からかで入るように向きが替わってくれます。
下段が揃ったら上下をひっくり返して中段入れ。これもいつもと同様です。
非常に見にくい写真になっていますが、正面やや右が赤緑センター、その上に緑黄の長三角形が乗っています。F2L でいえば A の手順は入れる辺を移動方向に回転するので、この赤緑センターを右面センターとして、t- s- t s t e t- e- (U' F' U F U R U' R') で入ります。
こちらはやや分かりやすいでしょうか?正面やや右の緑橙センターの上に乗っている橙台形が、その緑橙センターと左に橙だけ見せている青橙センターとの間に入ります。これまた上記と同じ手順で入れられます。左から入れるのなら、t e t- e- t- s- t s (U R U' R' - U' S' U S) で入れられます。
ちょっと長くなってきたので今回はこの辺で。