2020年08月04日

Master Pyramorphix2:完全一面

Master Pyramorphix、


のような変形パズルに手を出す人は最低限 3x3x3 のルービックキューブが普通に解ける人でしょうから、世間でもあまり丁寧な解法紹介は見たことがありません。ミラーブロックスについて詳述した ミラーブロックス簡単6面攻略法 はむしろ例外的と言えるでしょう。

ただ、「LBL で解けます」で終わらせてしまうのはちょっと寂しいかな、と思いました。ちょこちょこ面倒くさいポイントがあります。

上の右の写真は、前回紹介したとおり、上稜に対して左前を緑、右奥を黄で、
tribox contest 2020 後半期 第3節 の 333 その1、
F B' D2 R' L U F D' B' U R2 B' U2 F' B2 L2 F' R2 U2 L2

でスクランブルしています。なので、クロスは青赤の稜としましょう。
MPyramor#1_cross1.JPG

普通の 3x3x3 なら二辺が合っている状態ですが、マスターピラモルフィックスでは中心体の向きが合っていない状態です。側面と上面はともかく、底面の中心体の向きだけは合わせておきましょう。なぜなら、他のは辺・隅の位置合わせ・向き合わせの過程で、せっかく合わせてもズレてしまうことがありますが、底面だけは変化しないからです。

上記の例では e2 n2 t2 n2 e2 (WCA表記で R2 B2 U2 B2 R2) で直しても構いませんが、たまたま e- (R') で青の辺が合ってくれました。
MPyramor#1_cross2.JPG

このように、マスターピラモルフィックスには、見た目が同じ辺が二つずつ、向きが変わらないように見える隅が四つあります。パリティーを生み出す元凶ではありますが、おかげで解くのが楽になったりもします。

合わす辺が右(場合によっては前)に来るようにした方がやりやすいでしょう。ただ、e, e-, e2 (R, R', R2) で揃うものばかりではないのは普通の 3x3x3 と同様です。
MPyramor#1_cross3.JPG

分かりにくくて申し訳ありませんが、前面に出っ張っている小片の下に入れたい青の辺が逆向きに存在しています。これは、合わせているクロスが上面として、入れたい辺を右下段に持っていき、b- s- e (D' F' R) で入れられます。
MPyramor#1_cross4.JPG
F2L が使える方は是非。私には無理なので、まず隅を出迎えで入れて完全一面を作ります。一番小さい、向きを気にしなくていい小片から入れていくのが楽ですね。

MPyramor#2_BCorner1'.jpg

見やすいように横倒しにしてあります。右下の赤小三角形を左上の赤の辺の間に入れます。クロスができた写真で言えば、w b- w- (L D' L') で入ります。青小三角形も同様にして入れると
MPyramor#2_BCorner4.JPG

となります。

二隅(上の写真では手前および奥の隅)は向きがあります。

MPyramor#2_BCorner5'.jpg

この矢印で示すように入れたいのですが、向き替えが把握できるようであれば向きを意識して入れ、分からないのであれば、まずは b- e- b e (D' R' D R) などの「よけて、迎えにいって、合体させて戻す」出迎えの手順で入れてみて、駄目だったらやり直すのでも良いでしょう。e- b- e で下ろして、b e- b2 e などで向きが替わります。

そもそも、出迎えで入れる場合は、e (左列なら w-)で向きが合っていたら、フル手順で入れても向きが合います。出迎えのアレンジで
e s- e- s (R F' R' F) という”押しがけ”という手順もあるくらいです。

MPyramor#2_BCorner8.JPG

ともあれ、これで下段が完成しました。中段センターと合うようにうまく廻してください。

二層目の中段入れについては、長くなってしまったのでまた次回に。

posted by じゅうべい at 15:04| Comment(0) | Pyramorphix