スキューブでの中段センター(以下、中板)移動と上隅向き替え、その3、中板の N→E→S(→N)の時計回転についてです。基本的には Rubik'skewb の 27 algorithms method で紹介されている手順そのままです。
スキューブの時計移動が N→E→S(→N)になってしまったのは 27 algorithms method をそのまま踏襲したからですが、スクエア1と一致してしまいました。二の字は向きが違うのに。三つの移動に関して、333 とは二の字が同じで時計は 90° ずれる(J式333 の時計は E→S→W→E)という、ねじれた状態になってしまっていますが、これで慣れてしまったので今さら変えられません。どうぞご容赦を。
毎度のことになりますが、J式スキューブの回転記号を再掲しておきます。反時計回りでは各記号に"-"が付加されます。

スキューブの中板の時計・反時計移動は二の字のさらに倍、二隅向き替えが 4通り、四隅向き替えが 4通りとなります(隅向き替えなしを入れて 9通り)。数が多いのは対称軸の関係で仕方がありません。移動しない面を W面に持ち替えて、隅向きを見て判断しますが、さらに時計と反時計があるので大変です。私も頻繁にミスをやらかし、追加手順を余儀なくされています。S面が下隅の対面色なら時計、E面色なら反時計、という判断がやりやすいと思います。
反時計は次回に置いておいて、今回は時計手順を紹介します。
時計 平
時計手順は、平と Pi W上げ以外は全て初手が時計回転なのは覚えておいて良いでしょう。Pi N上げは顕著で、e ばかり時計廻しが続いて、s や g を排撃しているように感じてしまいます。最後に g が戻って来るのは御愛敬ですね。
時計手順にしては珍しく初手が s-、ですがあとは全て時計廻しで、一つ前の e が威張って s- で阻害されていたのと大違いで、e と s が仲良く同方向に廻っていきます。最後の n を忘れないように気をつけましょう。
n のあと、e- につられて g- と反時計廻ししたのが s に諭(さと)されて時計廻しに戻っていく、などというイメージで覚えました。e- は頑固に変わりません。
e g- のあとは e s と進んで e- s- と戻る感覚ですね。
セグ(セグメント?)、セグ、セグ、と語呂合わせして覚えました。二セットめは 1, 3廻しめが反時計廻し、三セットめは最初の s- だけ反時計廻しです。
時計 平
(m- s m s-) (e- g e g-)
27 algorithms method #03 です。既に紹介したものですが、再掲します。
J式は手順中の持ち替えを認めていないので(島内先生の S式がそうだったのもあります)、27 algorithms method のようには廻せません。というか、手順中に持ち替えられる人ってすごいなぁって思います。私にはできません。一方、J式スキューブでほぼ唯一(反時計平でも出てきますが)の m・m- 手順が登場します。まぁ、慣れれば廻せるのでぜひ試してみてください。
時計 PiE上げ
(g s g s) e (g s) e-
27 algorithms method #06 の一段めです。矢印がこんがらがって見えるのは相変わらずですがご容赦を。
この時計手順紹介順序は 27 algorithms method の順序とは違うのですが、27 algorithms method の前時計の順序に従っています。整理した当時、そうしてしまったもののようです。E→N→W→S の反時計回りになっていますが、これも最早変えようがありません。廻している時に、廻す手順が時計 Pi E上げと判断できたら、心の中で”Pi 上げの 1番!”などと呼んでいるので重症です。
手順は、g s がずっと時計廻しで続きます。挟まる e も最初は時計廻し。間違えにくく覚えやすい手順だと思います。
時計 PiN上げ
e g- s- (e s- e s-) g
27 algorithms method #07 の一段めです。
時計手順は、平と Pi W上げ以外は全て初手が時計回転なのは覚えておいて良いでしょう。Pi N上げは顕著で、e ばかり時計廻しが続いて、s や g を排撃しているように感じてしまいます。最後に g が戻って来るのは御愛敬ですね。
時計 PiW上げ
s- e n (e s e s) n
配置に関しては 27 algorithms method #04 に相当しますが、そこで紹介されている手順はかなりアクロバティックですね。二回持ち替えをして、完成時点では上面が W面を向いています。頑張って持ち替えなしで J式で書き直すと e- g m- a m g- e- w となりますが、私には無理です。廻せません。そこで仕方がないので #14 の逆手順を採用しました。いや、絶対にこちらのほうが廻しやすいと思いますよ。
時計手順にしては珍しく初手が s-、ですがあとは全て時計廻しで、一つ前の e が威張って s- で阻害されていたのと大違いで、e と s が仲良く同方向に廻っていきます。最後の n を忘れないように気をつけましょう。
時計 PiS上げ
n e- g- s g e- n e-
27 algorithms method #05 の一段めです。
n のあと、e- につられて g- と反時計廻ししたのが s に諭(さと)されて時計廻しに戻っていく、などというイメージで覚えました。e- は頑固に変わりません。
時計手順を、平→Pi E→Pi N→Pi W→Pi S 上げの順に廻していくと、もう一度 時計 平を廻せば完成する状態になります。日々の練習に使っています。私は Pi S の次に以下の対隅上げも廻して練習しています。
時計 SE上げ
e g- (e s e- s-) e- g
27 algorithms method #08 です。時計の、上がっていない二隅が前面の左右にある場合の手順です。
e g- のあとは e s と進んで e- s- と戻る感覚ですね。
時計 EN上げ
これと次の手順が 9手手順です。最初を語呂合わせで”すげぇ”と覚えました。次の手順と異なり、s はひたすら時計廻しです。
時計 NW上げ
s e g (s- e g-) s- e g
27 algorithms method #10 の一段めです。
セグ(セグメント?)、セグ、セグ、と語呂合わせして覚えました。二セットめは 1, 3廻しめが反時計廻し、三セットめは最初の s- だけ反時計廻しです。
時計 WS上げ
n e- (n- s- n) e n- s
27 algorithms method #11 です。中央の s- の三重共役手順の末尾に s がついたものですね。n で行って e- で戻った後に、戻り戻り行き、と対角隅での回転があります。
これだけ n 廻しが多いと、30° ほど y 回転して持って廻していますね。その辺の微調整はみなさんも普通になさっていると思います。
なかなか覚えるのが大変と思います。私も時間が掛かりました。覚え切る前は PiE あげと EN上げだけ覚えて隅だけ合わせて、あとは平手順でどうにかしていたと思います。
時計手順を、平→Pi E→Pi N→Pi W→Pi S→SE上げ→EN上げ→NW上げ→WS上げ、の順に廻していくと完成状態になります。私は日々の練習に試しているところです。