2020年03月31日

スキューブの底面3:奥入れ

スキューブは初期状態で
1. 左下隅と底が揃っている→右下隅を入れる
2. 左下隅と右下隅が揃っている→底を入れる
の他に
3. 左下隅に対して、底も右下も揃っていない
という場合がありますが、例えば
BCenter_sg-.jpg
の様な場合は sg- と 2手で揃ってしまうので、むしろお得とも言えます。多少テクニカルな入れ方が効率的な状況もありますが、詳細は後述します。多くの場合は 1手で底か右下隅が左下隅と合う位置に向けられるので、まずは上記 1. および 2. の状況を確実に入れられるようにするのが良いでしょう。

毎度のことになると思いますが、J式スキューブの回転記号を再掲しておきます。反時計回りでは各記号に"-"が付加されます。
Skewb_rotation.jpg

さて、左右下隅と底が合った
Sk_Base3_Solved.jpg
この形にできたら、次には奥下隅を入れます。そうそう、スキューブでは左右下隅は上前隅・上奥隅にしか来ず、前下隅・奥下隅は上面では左右の位置にしか来ません。慣れている人には当然のことも、最初は把握しにくかったりするので覚えておきましょう。

BCorner_sidecolor.jpg

入れる隅は底面色があるのは当然として、もう一色は左下隅の側面色、上図で赤で塗った場所の色を持っているものです。慌てると間違えやすいのですが、きちんと把握しておきましょう。

奥下隅(以下、奥)への入れ方は 1手で入れられるものが分かりやすいですね。以下、薄く色を入れている面を奥に入れたい隅の底面色として、

BCorner_n-.jpg
n- で入ってくれます。左右対称のものも同様で、
BCorner_n.jpg
n で入ってくれます。

似たようなものですが、
BCorner_en-e-.jpg
になると、en-e- と手間が増えます。ずらした右底を e- で戻さないといけなくなるのです。左上隅も同様で、
BCorner_w-nw.jpg
は w-nw となります。w・w- 回転は廻しにくいのですが、この際仕方がありません。さらに、隅が右上にあっても
BCorner_s-n.jpg
底面色が上を向いている場合は s-n と左上隅を経由して入れることになります。これは
BCorner_sn-.jpg
が sn- で入れるのと同様ですね。すると、入れたいものが奥にあるのに向きが合っていない
BCorner_n-sn-.jpg
は n- で上記の sn- で入る形と同一になるので、n-sn- という手順で入れることになります。同様に、
BCorner_ns-n.jpg
は ns-n- と、ぐるっと一周する形になります。333 の F2L も同様ですが、殆んどの手順が”底面で押す”向きに廻すものなのですが、このスキューブの奥・向き違いの場合だけは”底面色で釣り上げる”形になります。

J式スキューブでは下隅の前後交換(以下、縦交換)はできるだけ避けようとします。奥に入れるべき隅が前に入っていたら、手間を掛けてでも奥に入れ直します。

BCorner_s-n-.jpg
は s-n- で入りますね。怖るるに足りません。同様に、
BCorner_sn.jpg
も sn で入ります。前上隅を回転すれば 1手で入れられる状況に変えられますね。ただ、
BCorner_s-en-e-.jpg
の場合は、sen-e- で入れることもできますが、素直に奥下隅が入るようであれば、入れて縦交換手順を廻しても構わないでしょう。

ちなみに、上板が既に上に乗っている状況での前奥下隅交換(縦交換上板)
VertEx_RoofT.jpg
は、e-s-en- ・ ws-w-

上板が E面にある状況での前奥下隅交換(縦交換E上げ)
VertEx_RoofE.jpg
は、s-en-e- ・ ws-w- となります。Rubik'skewb 上級編 の不完全一面で紹介されている手順で、隅位置を合わせながら上板の位置を合わせることができます。後半 3手は一緒で、前半も自然な順で廻せます。板が上にあれば e-s- 〜 と反時計廻し二連続、E面にあるのなら s-e 〜と 2手めが初手と逆回転とすると覚えやすいかもしれません。

前下隅を向き替えしながら縦交換する手順は、Rubik'skewb に紹介されてはいますが、私の記憶容量を超えたので採用していません。前下隅を向き替えする手順はまた次回に紹介させていただきます。

posted by じゅうべい at 14:41| Comment(0) | スキューブ

2020年03月30日

スキューブの底面2:底入れ

ルービッククロックを買ってしまいました。Ling'ao製があまりに評判が悪いので、ネットオークションで matchbox製のを買ったのですが、入札額が 8ポンド(1167円)だったのに、手数料などで 2700円くらいになり、さらに国際配送料で 3500円も掛かってしまいました。合計 6200円、Ling'ao製を 3つ買ってバラして調整してもお釣りがきましたね。針は文字盤にきっちり合いますし、動作も悪くないのですが、海外との取り引きの際は気をつけましょう。クロックについてはいずれ書きたいと思います。

スキューブの底面センターと左右下隅のセッティング
Sk_Base3_Solved.jpg

について、今回は左右下隅が揃っている状況
Sk_Base_Center.jpg
での底面センター(以下、底)のセッティング(以下、底入れ)についてです。

毎度のことになると思いますが、J式スキューブの回転記号は毎回再掲しておきます。反時計回りでは各記号に"-"が付加されます。
Skewb_rotation.jpg

左右下隅が揃っている状態での底の位置は側面 4箇所と上面の合計 5箇所に分類されます。一番分かりやすいのは底がS面にある場合でしょうか。

BCenter_gs-g-.jpg
この、左右下隅が揃っている状況下で底が S面にある場合は、g で

BCenter_s-g-.jpg
となります。ここで s- で、

BCenter_g-.jpg
となります。慣れれば問題ありませんが、ここで g- で底と左右下隅が揃うことを確認してください。つまり、底が S面にある場合は gs-g- で入れられることになります。

側面に底がある場合は、全てこれのアレンジとなります。

BCenter_g-ng.jpg
は g-ng で、

BCenter_o-so.jpg
は o-so で、

BCenter_on-o-.jpg
は on-o- で底と左右下隅が揃います。

底を入れるだけなら o・o- 回転は避けるものでしょう。底が N面にある場合は y2 して S面に持ってきて gs-g- で、E面にある場合は y2 して W面にもっていって g-ng で入れれば良いでしょう。持ち替えはインスペクションの最中にしてしまいますね。

ただ、奥下隅を入れる時に都合がいい向きがあるので、必要に応じて o・o- 回転を用いても入れられるようになっておいた方が良いでしょう。

底が上面にある場合
BCenter_gsg-.jpg

g で
BCenter_sg-.jpg

となるので、あとは sg- で底と左右下隅が揃います。

過剰に丁寧に書いてしまいましたが、ディープカットパズルであるスキューブはどこを廻したら他に影響がないかが掴みにくく、最初のうちは戸惑うものと思います。無理せずに、一つ一つ確認しながら把握していくのが良いと思います。

posted by じゅうべい at 18:05| Comment(0) | スキューブ

2020年03月27日

スキューブの底面1:右下隅入れ

スキューブは底面さえ揃ってしまえばあとは上面センターを持ち上げて 27 Algorithms Method で完成してしまうので、いかに底面を揃えるかが問題となります。…久しぶりにこの Rubik'skewb を見ましたが、初級編を見て改めて挫折しました。この初級編の前段階に持っていくことに苦労したものです。

毎度のことになると思いますが、J式スキューブの回転記号は毎回再掲しておきます。反時計回りでは各記号に"-"が付加されます。
Skewb_rotation.jpg

スキューブや 222 などは CN (color neutral、底面や上面などの色を決めず、解きやすい配色を基本として解くこと)の方が多いと思われますが、私は言うなれば color stable、底面色は青固定です(日本配色なので上面色は白)。

まずは底面センター(底)と向かって左右両側の隅が入った状態を目指します。
Sk_Base3_Solved.jpg
私は右利きなので右手で廻しやすい手順、つまり左下隅を固定した状態で考えます。スクランブルが終わった状態での底面は次の3通りに限定されます。

1. 左下隅と底が入った状態
Sk_Base_RCorner.jpg

2. 左下隅と右下隅が入った状態
Sk_Base_Center.jpg

3. 左下隅に対して底も右下隅も揃ってない状態
Sk_Base_CornerCenter.jpg

3. はちょくちょく発生しますが、諦めるしかありません。ここから底と左右両隅が入った状態にするのに 4手かかる状態は 2通りしかありません。図はそのうちの 1通りです。実は、どう持ち替えてもこの状態から逃れられない時には、4手で底面が完成するラッキー状況でもありますが(縦交換が発生する可能性もありますが)、詳細は後述します。残りの状況は 1手で 1. か 2. にできます。

color neutral で 1. か 2. の状況の色を選んでとくことも可能でしょうけど、前半で楽をすると後半で苦しむものです。底面色固定でも問題なく解けます。

まずは基本中の基本、1. 左下隅と底が入った状態、を考えましょう。一番簡単なのは

RCorner_e-.jpg
ですね。e- で底面と左右両隅が揃います。ということは

RCorner_se-.jpg
は s で上の状態にできるので、se- で底面と左右両隅が揃います。同様に、

RCorner_s-e-.jpg
は s- で、”e- で底面と左右両隅が揃う状態”にできるので、s-e- で底面と左右両隅が揃うことになります。…この辺は当たり前過ぎて、くどく感じられる方も多いと思われますが、どうぞご容赦を。

一方で

RCorner_e.jpg
は、e で底面と左右両隅が揃います。ということは

RCorner_ne.jpg
は ne で、

RCorner_n-e.jpg
は n-e で底面と左右両隅が揃うことになります。

右下隅に入れたい色があるけど向きが違っている場合は一手間加わります。奥に上げても前に上げても構いませんが、私は前に上げるようにしています。

RCorner_ese-.jpg
なら、e で”se- で底面と左右両隅が揃う状態”にできるので、ese- と廻します。同様に、

RCorner_es-e-.jpg
は、e で”s-e- で底面と左右両隅が揃う状態”にできるので、es-e- と廻します。

「そのくらい自分で考えつけよ」と言われるかもしれませんが、私は一手一手丁寧に確認して、紙に書きだして、何度も繰り返してようやく頭に入れることができました。優秀な人は不優秀な人の理解の遅さが分からないものですので、どうぞご容赦いただけたら、と思います。これくらいやってようやく分かる人もいるので、そういう人々のお役に立てたら嬉しく思います。

posted by じゅうべい at 13:59| Comment(0) | スキューブ