スキューブは初期状態で
1. 左下隅と底が揃っている→右下隅を入れる
2. 左下隅と右下隅が揃っている→底を入れる
の他に
3. 左下隅に対して、底も右下も揃っていない
という場合がありますが、例えば
の様な場合は sg- と 2手で揃ってしまうので、むしろお得とも言えます。多少テクニカルな入れ方が効率的な状況もありますが、詳細は後述します。多くの場合は 1手で底か右下隅が左下隅と合う位置に向けられるので、まずは上記 1. および 2. の状況を確実に入れられるようにするのが良いでしょう。
さて、左右下隅と底が合った

この形にできたら、次には奥下隅を入れます。そうそう、スキューブでは左右下隅は上前隅・上奥隅にしか来ず、前下隅・奥下隅は上面では左右の位置にしか来ません。慣れている人には当然のことも、最初は把握しにくかったりするので覚えておきましょう。
入れる隅は底面色があるのは当然として、もう一色は左下隅の側面色、上図で赤で塗った場所の色を持っているものです。慌てると間違えやすいのですが、きちんと把握しておきましょう。
奥下隅(以下、奥)への入れ方は 1手で入れられるものが分かりやすいですね。以下、薄く色を入れている面を奥に入れたい隅の底面色として、

n- で入ってくれます。左右対称のものも同様で、
n で入ってくれます。
似たようなものですが、

になると、en-e- と手間が増えます。ずらした右底を e- で戻さないといけなくなるのです。左上隅も同様で、
は w-nw となります。w・w- 回転は廻しにくいのですが、この際仕方がありません。さらに、隅が右上にあっても
底面色が上を向いている場合は s-n と左上隅を経由して入れることになります。これは
が sn- で入れるのと同様ですね。すると、入れたいものが奥にあるのに向きが合っていない
は n- で上記の sn- で入る形と同一になるので、n-sn- という手順で入れることになります。同様に、
は ns-n- と、ぐるっと一周する形になります。333 の F2L も同様ですが、殆んどの手順が”底面で押す”向きに廻すものなのですが、このスキューブの奥・向き違いの場合だけは”底面色で釣り上げる”形になります。
J式スキューブでは下隅の前後交換(以下、縦交換)はできるだけ避けようとします。奥に入れるべき隅が前に入っていたら、手間を掛けてでも奥に入れ直します。
は s-n- で入りますね。怖るるに足りません。同様に、
も sn で入ります。前上隅を回転すれば 1手で入れられる状況に変えられますね。ただ、
の場合は、sen-e- で入れることもできますが、素直に奥下隅が入るようであれば、入れて縦交換手順を廻しても構わないでしょう。
ちなみに、上板が既に上に乗っている状況での前奥下隅交換(縦交換上板)
は、e-s-en- ・ ws-w-
上板が E面にある状況での前奥下隅交換(縦交換E上げ)
は、s-en-e- ・ ws-w- となります。Rubik'skewb 上級編 の不完全一面で紹介されている手順で、隅位置を合わせながら上板の位置を合わせることができます。後半 3手は一緒で、前半も自然な順で廻せます。板が上にあれば e-s- 〜 と反時計廻し二連続、E面にあるのなら s-e 〜と 2手めが初手と逆回転とすると覚えやすいかもしれません。
前下隅を向き替えしながら縦交換する手順は、Rubik'skewb に紹介されてはいますが、私の記憶容量を超えたので採用していません。前下隅を向き替えする手順はまた次回に紹介させていただきます。