2020年01月31日

あなたもスクエア1で80秒を切れる!その3〜隅移動手順を増やす

たむそんさんが1月28日にツイッター
「FMCつらいときに数学やって、数学つらいときにFMCやれば永久機関になれる」
「これ永久につらいだけでは?」
とつぶやいておられましたが、私の師匠(当時准教授)も私が大学院生の時、
「論文を書いていて飽きてきたら、別の論文の手直しに掛かりますね」
「一つの実験がうまくいってなくても、もう一つの実験がどうにかなっていたら頑張れますよ」
と仰しゃっていたので、研究者の考えることってみんな一緒だな、と思いました。
永久につらいことを頑張れる人が一流になれるのですね。
…私にはできませんが。

あ、やはり たむそんさんが紹介してくださっていた、
L2 U D F2 U' D' L2 U2 (上面対辺交換&中段左奥右前交換)
は私もすごいと思いました。ぜひ身につけたいと思います。

それはさておき、
スクエア1で隅向きが揃ったら、/直方体/ や CubeZone では辺向き揃え、立方体の迷宮では隅位置揃えをします。世間では 333 の PLL と同様に、隅と辺を一緒に動かすことで省力化をはかるのが一般的なのでしょう。J式では世間の流れに逆らい、隅は隅だけ、辺は辺だけで動かします。そのぶん、333 では移動しながら向きを変えることで別の省力化をはかりました。スクエア1では上下段を同時に動かすことで省力化をはかります。

以下の、基本的に手順は立方体の迷宮のままです。私は隅移動だけを考えて廻していますが、同時に移動する辺も着色してあります。全て、移動する隅の時計回りに隣接した辺が一緒に動きますね。

手順名(例えば、”上前”)などには、後ろに”交換”を補ってください。手順の最後の上下段回しは図と合わせるためのもので、普段は私は意識していません。

下段手順の下線は、上段手順から変わった部分を示しています。殆んど一緒なので併せて覚えやすいですね。

U_Front.jpg
上前: / (3, -3) / (3, 0) / (-3, 0) / (0, 3) / (-3, 0) / (3, 0)

D_Front.jpg
下前: / (3, -3) / (0, 3) / (-3, 0) / (3, 0) / (-3, 0) / (0, 3)

UD_Front.jpg
上下前: / (-3, 0) / (3, 3) / (0, -3) /

U_Diagonal.jpg
上対角: / (3, 3) / (3, 0) / (3, 3) / (3, 0) / (3, 3) / (-3, 0)

D_Diagonal.jpg
下対角: / (3, 3) / (0, 3) / (3, 3) / (0, 3) / (3, 3) / (0, 3)

UD_Diagonal.jpg
上下対角: / (3, -3) / (-3, 3) / (中段向き替え)

U_Right_D_Diag.jpg
上右・下対角: / (0, -3) / (0, 3) / (0, -3) / (0, 3) / (中段向き替え)

U_Diag_D_Right.jpg
上対角・下右: / (3, 0) / (-3, 0) / (3, 0) / (-3, 0) / (中段向き替え)

いきなり 8手順かと思われるかもしれませんが、上前と下前は最初に廻すのが上の右人差し指トリガーか下の左人差し指トリガーか、その次の次がその逆(最初が上の右人差し指トリガーだったら、次の次で下の左人差し指トリガー、逆なら入れ替え)なだけで、ものすごく覚えやすい手順の組み合わせです。

上対角と下対角の組み合わせも同様で、2手め(手数は上下段を動かす部分だけで数えます)と 4手めで、上対角なら上の右人差し指トリガー、下対角なら下の左人差し指トリガーを廻すだけの違いです。簡単に一緒に覚えられますね。

上下前と上下対角はとても短い手順ですから覚えるのも簡単でしょう。上下対角の手順は世間で様々に利用されていると思います。

上右下対角と上対角下右は、どちらも対角の段を、小片3つ分だけ廻すのを左右に繰り返すだけ。実は廻し始めが逆の

上右・下対角: / (0, 3) / (0, -3) / (0, 3) / (0, -3) /
上対角・下右: / (-3, 0) / (3, 0) / (-3, 0) / (3, 0) /

でも同じ結果になります。揃っている組み合わせを左に持っていく過程で使う指との兼ね合いで、うまく使い分けられると良いでしょう。

とにかく J式は上下持ち替えをしません。下段手順はそのまま廻します。スクエア1は上から透視した向きで上下の廻し方を逆にするだけで、さほど苦しまずに下段手順を修得できます。お勧めします。

posted by じゅうべい at 14:33| Comment(0) | Square-1

2020年01月30日

あなたもスクエア1で80秒を切れる!その2〜中段を工夫する

スクエア1で成形が完了したら隅向き合わせとなります。CO (corner orientation) という用語が一般化していますが、確かに /直方体/ 2. CO で指摘されているように”向き替え”ではありませんね。Coner move to the Opposite surface での CO に私も賛成します。

ともあれ、この隅向き合わせは
1. 四角−四角の上段もしくは下段を 30° ずらして / して形を保つ。
2. 上下で棒(二隅が、対角ではなく辺で揃っている状態)を作る。
3. 向きを揃えて / する。

/直方体/ でも「COは非常に簡単で少し考えれば手順は必要ありません。」とありますし、立方体の迷宮でも 2x2x2 の手順が流用できることが書いてありますし、私よりも世間のみなさんの方が上手でしょう。慣れていない方は上に白3ある状態で
CO_SquareU.jpg
CO_SquareD.jpg
というように上の白の二連を右に、下の白は上に残る一つと対角の位置に置いて、 / (-3, 0) / で完成させることを意識しましょう。

それはさておき、J式では隅向き合わせで上段に上面色(私は白)、下段に下面色(私は青)を揃えます。手間が掛かることを厭いません。なので、最後に発生する中段合わせは / (6,0) / (6,0) / (6,0) / だけになります。最後に上下面合わせや上下面+中段合わせは発生しません。というか、しないようにしています。…私には対応し切れないので。

ここで、辺位置合わせが L-perm か I-perm だけであれば、/直方体/ 中段+UDにあるように、手順を始める前に確認しておいて、ということも可能ですが、私はそこで手数を稼いでどうにかしているので、そうもいきません(辺位置合わせについては後述)。ですので、

最後の / 直前に
MiddleLayer.JPG
というように、中段が揃っていることに気づけたら、/ の前に (6,0) しておく。

ようにしています。もちろん、事前に中段ずれが発生するかどうかまで読めていた方が良いのは当然ですが、なかなかそうもいきません。

/ 前に (6, 0) することを”中段回避手順”と呼んでいます。手順が終わってから「あっ」となって中段向き替え手順を廻すよりは間違いなくお得ですのでお勧めします。最後の / 直前に中段が合っているかどうか、一瞬確認するだけで全然違います。

さらに、中段が発生してしまった時、もし背面色(私なら橙)が背面以外の場所にあったなら、背面色を前に廻してから、/ (6,0) / (6, 0) / とします。最後の (6,0) が不要になり、/ で完成するので、少しですがお得です。これも習慣づけでしょう。慣れれば充分に意識できます。お勧めします。

posted by じゅうべい at 10:25| Comment(0) | Square-1

2020年01月29日

あなたもスクエア1で80秒を切れる!その1〜成形で工夫する

スクエア1は成形で、一層上にする向き合わせさえ覚えれば100秒を切れる、と書いてきました。ただ、その成形の途中で工夫を加えれば、もう少し速く廻せるようになると思います。もちろん上級者の方は自然とやっていることかもしれませんが…。

凧−凧(以下、上が上段で下が下段、下段は上から透視した向きになっているのでお願いします)で、
KiteLwRb.jpg

KiteLbRw.jpg

となっていたら、当然 / で成形が完成します。ただ、
KiteLbRw.jpg

KiteLwRb.jpg

だったら、(6, 6) / ですね。/直方体/ EP上下反転手順にもありますが、私も上下段反転時に持ち替えはしない方がいいと思っています。最後に上下段反転が発生するのもタイムロスを生みます。ですので私は、反転が起こらないように成形の最中から意識しておくようにしています。白揃いが上段左に、下段色(図では黒、私は日本配色なので購入のたびに青に張り替えています)が下段左に来るように工夫できていると、隅向き合わせ(Corner Orientation, CO)時にも楽ができると思います。

ですので、左右拳でも可能であれば
FistULwwRwb.jpg

FistDLbwRbb.jpg
のように上段左側に上面色を揃えたいものです。…この場合は、上段左奥と下段右前が次の凧−凧の左側を形成するので、そこを合わせるのが筋ですが、私はまだそこまではできていません。

今年の tribox contest 第2週の#3、
(-3,5) / (0,-3) / (0,3) / (-3,0) / (-2,-2) / (3,0) / (5,0) / (-3,0) / (0,-3) / (2,-3) / (-2,0) / (-4,0) / (4,-1)

20w2#3-1U_Maple.jpg
20w2#3-1D_Bullet.jpg

は (2, 0) / (-1, 4) / で 凧−帆立
20w2#3-3U_Kite.jpg
20w2#3-3D_Scallop.jpg
になりますが、(3, -4) / ではなく、(-3, 2) / で廻したいものですね。この場合はその方が自然かもしれませんが、楓−凧上欠の次に凧−帆立が来るのが判っている以上、それぞれの状況に合わせて上同士か下同士か、合わせる向きを工夫したいと思っています。

最終的な隅向き合わせは四角−四角になってからの方が効率がいいでしょう。左右拳では実はあまり組み合わせを変化させられず、工夫の余地がありません。

さて、上記の手順で
20w2#3-4U_Fist.jpg
20w2#3-4D_Fist.jpg

となるので、成形だけなら (1, 2) / でいいのですが、せっかくなので手間は掛かりますが、(-5, -4) / としたいですね。

20w2#3-5U_Kite.jpg
20w2#3-5D_Kite.jpg

となるので、(3, 0) / で成形が完了し、さらに (-1, 3) / で隅の色も揃います。

似たようなことは、同じ第2週の #2 でも発生した、樽−樽でも可能ですね。凧−樽、帆立−帆立でも同様です。一工夫してみるだけで、いろいろ変わって来るように感じています。

ちなみに、凧−凧を上下とも横向きにして / すると、形は変わりませんが、これもまた隅向きをいじれます。気が向いた方は試してみてください。
posted by じゅうべい at 12:13| Comment(0) | Square-1